半グレしているフジキとカワノとアズマには、
半グレながらも凄まじくカーマニアしているたー坊と呼ばれる男がいた。
たー坊は、
いつも、
「車の価値はエンジン音でわかる」と言い、
何でもいいから車が欲しいと口癖のように言うんやった。
そして、
車に関しては常に勉強を怠らず、
半グレの兄貴分の車の整備を丹念にすることから、
バニシング（磨き上げるの意）・イン・たー坊と呼ばれるようになった。
たー坊には、
キョウコというカノジョがいたが、
金遣いが荒く、
たー坊が車を購入しようと貯めていた金を、
いつも、
人気ホストの横須賀彗星の為のシャンパンタワーに使ってしまうんやった。
本来なら、
超ギレ🤬するところを、
キョウコは100％に近い美女やったことから、
横須賀彗星に取られることを恐れた、たー坊は、
忍の一字に耐えた！！
そんなたー坊を見ていた、
デコッパチ半グレ兄貴分のカンジは、
たー坊の車に関する知識量の凄さを、
任侠界のとある組の会長に話していた。
会長は、
たー坊を気に入り、
自宅の豪邸の数々の高級車の整備をさせた。
たー坊は、
必要以上の才能で車の整備点検をこなしたので、
会長は喜んで、
6歳ながらもカーマニアしている孫が設計した車をやるから乗りこなすように言った。
たー坊は大喜びやった。
車がタダでもらえる。
たー坊の喜びのLINEが、
会長を乗せた車を披露するというメッセージが打ち込まれ、
「俺の車は風だ！炎だ！稲妻だ！」と追加メッセージまで添えられていた。
フジキ、アズマ、カワノ達はもちろんのこと、
たくさんの半グレ達が、
どんなカッコいい車で登場するかを見届けようと、
集まることとなった。
そしてたくさんの集まりの中に現れた車は
⬇️
多くの参列者は、
「こ------コレは------😳」と言葉を詰まらせた。
フツーなら吹きたいところやけど、
会長の孫が設計した車やし、
会長まで同乗してるんやから、
笑わないように、
痺れ薬の錠剤を飲んでしまうあり様やった。
たー坊は、
いくらなんでもこんな車を乗り回していたら------😢
と、
絶望的な自己近未来を予言して、
その予言通りに、
キョウコは横須賀彗星の元へと行ってしまった。
一方、
横須賀彗星は、
キョウコの金遣いの荒さを知っていたので、
ぷりぷりしていた、たー坊に、
トヨタのプリウスをプレゼントして、
キョウコを送り返すことに成功した。
たー坊は、
会長宅に行く以外は、
横須賀彗星からもらったプリウスを、
うれしく運転しているという。