ケイシロウとトークアバウト

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いつまでも二人で

2020-11-23 15:25:00 | 日記




それは毎日の日課やけど、
ヒロシとトヨコが、
ダイニングで、
のんびりとした朝食を摂っていた。
トヨコが二階の方へ、
「早く起きない!」と大声出す。
すると、
しばらくして、
「まだ眠いよ〜っ」という寝ぼけた男の子の声が帰ってくる。
トヨコは不満気に、
「いつもなんだから」と愚痴る。

ヒロシは、
息子が大きくなって、
スポーツ界で活躍したらという夢を語る。
トヨコは怪訝に、
「スポーツ界なんて使い捨てのまやかし!ウチの子をハンカチ王子みたいにしたくないわ」と答える。
ヒロシは、
「じゃあ、ビジネスマンかな。平凡だね」と呟くと、
トヨコは、
「生活の安定が第一です」とキッパリ話す。
そこに、
「まだ眠いよ〜っ」の子供の声が聞こえる。
トヨコは、
「ぐずぐずしないの!!」と呼び返す!

ヒロシは、
「でも、子供には、夢だけは持っていたい」と語る。
トヨコは、
「それで食べていけるのならね」と皮肉る。
子供の声が、
「まだ眠いよ〜っ」と響く。
トヨコは、
「遅れても知りません❗️」と言い返す。
ヒロシは、
「子供の将来は子供に決めさせよう」と語ると、
トヨコも、
「そうね」と微笑んだ。
そんな、
幸せそうに見つめ合う二人に、
「まだ眠いよ〜っ」と子供の声が響く。

ヒロシは、
「出来るだけ早く帰ってくるから」と言うと、
トヨコはやさしく、
「無理しなくてもいいわよ」とやさしく答えた。
その時、
いきなり、
ばさばさの長髪を鳥の骨で結いつけたDQN太郎が、
ふなっしーパジャマに浮き輪巻いて入ってきた(2019年10月13日記事『いったいこの世の何者が😡』参照)!
手には、
CDラジカセが握られていて、
そこから、
「まだ眠いよ〜っ」という子供の声が間隔あけて流れていた。
DQN太郎はせせら笑って、
「朝から夫婦で劇団四季しやがって。もう馬鹿はやめなさい!」と言った。

ガチギレしたヒロシは、
「何度も言ってるだろ❗️勝手に入ってくるな❗️」と怒鳴った!
DQN太郎は、
「さあ、朝のホームドラマを終えて、会社に行きなさい!」と言い返すと、
ヒロシは、
「やかましい❗️訴えるぞ‼️」と大声出した!
DQN太郎は、
「北極に行って、ここはブラジルだと無理矢理思い込んで、裸でサンバ踊ったら、凍死するんだよ!!それよりも、これからの二人の未来に投資しろ‼️」と叫んで、
出て行った。

ヒロシとトヨコの選択。

二人は、
結婚する際に、
時間も金も面倒だから、
子供を作らないと決め込んだ。
やけど、
月日が経ちに経って、
二人は、
その選択が、
大きな誤りやったことに気付き出した。
そのことで、
口論も絶えなくなる。
そこで、
子供がいるフリをすることに、
互いで了承して、
現在の生活が営まれてきた。

寂しそうにうなだれるヒロシの手を、
トヨコはやさしく握りしめた。
そこに、
再び、
DQN太郎が入ってきて、
「ヤフオクで、中古の子供がいるかどうか探しなさい」と言った。
トヨコはDQN太郎に、
「相変わらず頭はジャンクなのね」と毒づいた。
DQN太郎はニヤリと笑い、
「そうやって人をほめて、ごまかすんじゃござんせん」と言って、
また、
出て行った。



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