これは結構前の話。
ノブミツの父であるノブヒコが二十代の頃、
同じ歳のピーターパン症候群の、
高田馬場に住む高田の馬鹿とともに、
免許とりたて750ccバイク(通称ナナハン)で、
関東から北海道ツーリングした真夏の出来事。
ノブヒコはノブミツの父ながらのイケメンやったけど、
高田の馬鹿は、
ナニも言わなければ二枚目で通る顔立ちなのに、
常日頃がガキっぽい。
北海道への出発日、
高田の馬鹿はノブヒコに、
「オイラが二度と叩いてもそれ以上叩いちゃいけねえよ」とか訳のわからんこと言って、
ノブヒコの肩を二度軽くパンチ🤛🤛した。
(よぉこんなオトコが750ccとれたもんや🤔)
とにかくバイク好きの二人。
一方が馬鹿やろうと、
バイクに乗れば楽しさ三昧👍
アッという間に北海道に着いた。
が、
ここから、
広い大陸移動となる(当時は🤔🤔)。
そして、
高田の馬鹿の勘違いで、
野宿となった。
ノブヒコはキレて高田の馬鹿に、
「お前、マップに宿無しと書かれていたのは宿泊施設の名前やなくて、宿泊施設が無いということや😡」と言うと、
高田の馬鹿は悔しそうに、
「そんなこと言うけどヨォ!21世紀なのにホテルがネェことが問題なんだぜ」と言い返す。
(こういう時に高田の馬鹿と同伴したことが祟ってくる)
二人は、
野宿などしたこと無かったから、
テキトーに、
真夜中の森の中で、
ビール飲んで🍻
うたた寝していた。
そこに------、
いきなり前方の凹地がライトアップされた。
高田の馬鹿がすぐに双眼鏡取り出して、
前方を見るが、
「見えネェよ」と泣き言すると、
ノブヒコは冷静に、
「キャップ取れよ」と教えてあげた。
高田の馬鹿はハズいことに、
キャップ付けたままの双眼鏡を見ていたことになる。
ノブヒコも双眼鏡を取り出して凹地を見ると、
ライトアップされた中、
巨大な仏壇に目が釘付けになった😳
そして、
巨大仏壇の前で、
たくさんの人たちが、
「ナンミョウほうれんゲキョウ!なんみょうホウレンげきょう!」と拝み出した。
ノブヒコが仏壇の上に掲げられた横断幕に、
『屋外極秘願文勤行会』と書かれた文字を読んでいたら、
高田の馬鹿が、
デカいくしゃみ🤧をした。
一気に場が沈黙した🙀
ノブヒコは心臓バクバクやったらしい。
凹地の方から女性のダミ声で、
「ニゼン(邇前。日蓮宗以外の仏教のこと)を感じる!」と言うと、
黙ってたらエエもんを高田の馬鹿が、
「ニゼン(邇前)じゃねぇよ!自然を感じるって言うんだぜ!」と言い返した。
女性のダミ声が再び、
「お前らがニゼン(邇前)かどうかテストする。釈迦と日蓮大聖人様はどっちが偉いか?」と問うと、
高田の馬鹿は笑い出し、
「笑わせんなよテメェら!釈迦に決まってんじゃんかよ!」と答えた。
すると、
多くの人々が騒ぎ出し、
「ニゼン(邇前)や❗️ニゼン(邇前)や❗️」とパニっくになった。
女性のダミ声が、
「あいつらを捉えて勤行させろ❗️そうしないと、せっかくの願いごとが台無しになる❗️」と叫んだ!
ここでも、
トラブルを避けて、
素直に勤行すればよかったものを、
高田の馬鹿が悲鳴をあげて、
バイクで逃げ出したので、
ノブヒコもつられて逃げた!
ノブヒコと高田の馬鹿の背後から、
女性のダミ声が、
「生ける仏の手から逃げることは無駄や!お前ら!」と響いた。
とにかく、
二人は、
ナナハンで逃げに逃げて、
とあるファミレスに着いた。
そこでテーブルに着き、
落ち着きを取り戻そうとオーダーしようとしたら、
腕に長くて白いお数珠を巻いた店員が現れ、
「ナニか食べたかったら勤行なさって、ニゼン(邇前)!」と言ってきた。
高田の馬鹿はキレて、
「ナンだと😡お前らぶっ飛ばすゾォ❗️」と凄んだが、
ノブヒコが小声で、
「さっきの奴らの仲間やないか😬⁉️」と呟いた。
ノブヒコと高田の馬鹿は、
絶叫して店から逃走した。
しばらく道路をバイク走らせていたら、
白バイが二台追って来て、
二人を停止させた。
高田の馬鹿は白バイ警官に、
「ナンだよ😠おまわり❗️オイラ達は安全運転してたんだぜ!」と食ってかかった。
白バイ警官はニヤリとして、
「とにかく免許証を見せなさい。ニゼン(邇前)さん方」と言った。
ノブヒコは驚き呆れて、
「コイツら、こんなに勢力あんの😵⁉️」と言うと、
高田の馬鹿は泣き出して、
「オイラがナニしたっていうんだよ!オイラがナニしたっていうんだよ!」とわめき出した。
そこにパトカーが停まり、
中から首にデカい十字架を下げた本部長の肩書き持った年配警官が降りてきた。
二人の白バイ警官は、
勘違いでしたとノブヒコ達に頭を下げた。
ノブヒコと高田の馬鹿は、
疲れも厭わずに、
北海道からそのまま帰郷した。
しばらくして、
ノブヒコと高田の馬鹿は、
唱題元締めに呼び出された。
二人は、
唱題元締め手作りの、
健康梅サワーというジュースを出されたが、
この時点で、
このお手製ジュースが、
梅干しをミキサーにかけて炭酸割りにした代物であることは理解し得なかった。
唱題元締めは二人に、
「お前ら、北海道でナニがあったかしれんけど、真夏の夜の夢ということにしてくれへん🙏あのパトカーさえ現れなければ------まぁ、無事に帰って来られて良かった」と奥歯にモノが挟まったように労った。
高田の馬鹿は、
「だってヨォ元締め!オイラ達は起きてたんだい!!」と言い張ったので、
唱題元締めは、
「そんなものの言い方するな😠」と注意した。
ノブヒコは、
「元締めの言われる通りです。俺らは寝てました」と答えた。
するとまたも高田の馬鹿が、
「オイラ悔しいナァ🫦チキショウめ❗️」と言ったので、
唱題元締めは、
「そういうものの言い方するな😡」と再び注意した。
二人は、
吐き気を堪えながら、
お手製健康梅サワーを飲んで、
家に帰った。
その際、
ノブヒコは、
唱題元締めに、
「お前らがナニをほざこうと牛の耳に唱題やから。誰もお前らを信じるモンはなく、お前らが馬鹿な夢か幻かを見たということで決着して、後々で、都市伝説のひとつになるのがオチ」と言われ、
更に、
「人は仏に勝てんのや。ましてニゼン(邇前)がどうして仏に勝てるんやろか」と付け足された。
そして、
唱題元締めは仏壇の前に座り、
りんを鳴らして拝み出した。
北海道へのナナハンツーリングの果て。
唱題元締めは、
すべての出来事を真夏の夜の夢にするように要求したが、
ノブヒコは、
屈することなく、
真夏の夜の現実と言い張った。