丹 善人の世界

きわめて個人的な思い出話や、家族知人には見せられない内容を書いていこうと思っています。

映画

2009年06月08日 | 個人史
川西には当時映画館が2館あった。川のそばと商店街の脇に。

ある夜家族で映画を見に行くことになった。家からとことこ歩いて川の側の映画館に。橋幸夫のヒット曲「絵梨子」を映画化した物。夜中だったということもあり、暗くて嫌だったのかもしれない。入場して5分もたたないうちに帰りたいとだだをこねた。一人で帰るつもりだったがさすがに一人では帰してくれなくて、結局入ったばかりの映画館を出て行くことになった。

たぶん其れ以来だろう、映画は一人で行くのが気楽だと思い出したのは。

今でもそうだが当時からいろんな映画を見まくった。
夏には東映漫画祭りがあった。たいていはTVの連続アニメの2話分くらいをまとめて上映するのだが、3作品くらいまとめて放映でお得。
覚えているのが、「風のフジ丸」「狼少年ケン」。フジ丸は本来原作は白土三平の「風魔小太郎」なのだが、スポンサーの藤沢薬品の都合で名前が変えられた。だからどこにもフジ丸での原作はない……と思っていたら、先週東京に行ったとき、別作家で「風のフジ丸」のコミックが売られていた。まあいいが、やはり白土三平で読みたい。

映画と言えば、昔からけっこうミーハーで、アイドル映画をよく見ていた。
スリーファンキーズという3人組の男性人気ユニットの物語とか、植木等の無責任シリーズとか。
ザ・ピーナッツの映画を見た。双子の姉妹なのに両親の離婚で別れ別れになり、お互いの存在も知らなかったのが偶然に出会い、入れ替わってお互いの家に潜り込んだり、後に二人でコンビの歌手になるとか。つい先年実によく似たストーリーの物語をNHKの朝ドラでやっていたような。まあ「双子のロッテ」以来ありきたりのストーリー展開で、双子タレントがいれば簡単に思いつく企画ではあるが。

映画は昔は自由席でいつ入場してもよかったから、とにかく座りたいためには、前の上映が終わる少し前に入場して、終わって前の客が出て行くときに席を確保すること。ときどき同じ考えで座り続けていた人もいて狙いの席が取れなかったこともあったが。

小学生時代だからまだ英語の映画は難しかったし、昔は吹き替えが当たり前だったから外国映画も吹き替えが多かった。特にディズニーアニメはほとんど吹き替え。
「ピノッキオ」が印象深い。後はつい先年リメークされた「フラバー」とか。
劇場アニメでは「西遊記」「少年猿飛佐助」「わんぱく王子のおろち退治」「シンドバットの冒険」などなど、子ども向きの映画が多かった。

結構面白かったのがクレージーキャッツ出演の「花のお江戸の無責任」。歌舞伎で有名らしかった物語をクレージー風にアレンジして内容的には格調高かった。

映画で忘れてはいけないのが怪獣物。最初に見たのが「キングコング対ゴジラ」。続けて「モスラ」「モスラ対ゴジラ」「モスラ・ゴジラ・ラドン、三大怪獣地上最大の対決」などなど。大映の「ガメラ」とか「大魔神」などもリアルタイムで見た。大魔神は映画的にも優れていると思う。何しろ大魔神が登場するのは最後の最後であくまでも時代劇のストーリーで引っ張っていくのだから。

逆の意味で印象的なのは「マタンゴ」。予告編でびびってしまって、未だに見る気にはなれない。それほど予告編だけで恐かった。

チャップリンの「独裁者」を見たのも小学生だったと思う。初めてチャップリンを知ったのだが実に印象的だった。後の話だが、大学時代、お金がない頃に連続してチャップリン映画を上映していたのだがいくつかを見れなくて残念だった。