未来への絆 【江戸っ子畳職人物語】

この物語は畳の仕事や日々の暮らしを通し
      家族の愛と信頼を
  余すところ無くブログ化したものでる。

まるまるもりもりみんな一紋祭り。

2011年11月10日 03時28分59秒 | 今日の祭り

お寺のお仕事をさせて頂きました。誠にありがとうございます。この畳には紋へりという畳縁が

使われています。寺院・仏閣様などの畳には、御道具畳(有職畳)やご本堂又庫裏

(くりといいまして御住職様やご家族様のおすまいをくりと申します)とも、この紋縁という畳縁を

お使いになる場合が多いです。昔は、畳縁の模様や色で座る人の身分の違いを表し

厳しい身分制のもとに、封建的な制度や風習が出来ていたとされています。この紋へりには

寺院様によって様々な色合いや大きさの紋縁をお使いになる場合があり、今回使用させて

頂きましたのが、白中紋という高麗縁(こうらいべり)を使用しました。紋縁を用いて御本堂や

庫裏等に畳を敷きこむ場合は、畳と畳が隣り合った縁(紋)を必ず合わせます。

お部屋の四隅も必ず一紋に仕上げます。製作には気を使いますが、隣り合った畳のヘリが

ピタリと合ったときは、とても美しいです。この紋ヘリ。様々な特徴があり、製作において色々な

要点があります。詳しくは綴りませんが、紋を合わせようとしない場合は、当たり前ですが

合いません。三代目(師匠)がよく言います。「紋縁の仕事は縁に始まり縁に終わる。

合わせようという気持ちがなければ決して合わない。へりを感じろと・・・」大袈裟な感じですが

私もそう思います。畳職人として幸せな事に、このようなお仕事をさせて頂き、感謝の気持ちで

一杯ですが、お仕事を重ねるたびに感じる、縁をみつめることの意味。とっても勉強になり

経験が糧になります。これら得ていく感覚を、これからの製作に役立てたいと思います。

そしてお部屋が光り輝くような畳を製作できるように、これからも、畳を感じ精進してまいります。

まるまるもりもりみんな一紋のご紹介です。