言語聴覚士の独り言

言語聴覚士の日記

園芸

2020-05-10 16:16:00 | 日記
園芸療法というものがあります。
簡単に説明すると、園芸をする事で五感が活用され様々な効用があると言うものです。
今日、庭に夏野菜を植えました。毎年植えています。子ども達と一緒にやります。
私が子どもの時も小さいスペースに母が作っていて、私も楽しみながら手伝っていた記憶があります。
園芸療法は認知症にも有効とされています。
今までに園芸をやった事のない方にももちろん効果はあると思いますが、今まで園芸を趣味などで、記憶に残っている方には更に効果が期待できるのではないかと勝手に思っています。
記憶は知識の記憶よりエピソードの記憶、エピソードの記憶より身体で覚えた記憶(自転車の乗り方など)の方が忘れ難いといわれています。
園芸には様々な種類の行為が含まれていて、様々な行為には記憶があります。経年的な行為で生活に溶け込んでいるのはあまりないので、園芸の素晴らしさを改めて実感しました。


嚥下内視鏡検査

2020-05-10 07:43:00 | 日記
昨日、在宅での嚥下内視鏡検査に立ち合いました。
この検査は、鼻咽腔ファイバーという内視鏡をのど(咽頭)に入れ、食物の飲み込み(嚥下)の様子を観察する検査で、唾液や喀痰の貯留の有無、食物を飲み込んだ後の咽頭内への食物の残留の有無や気管へ流入(誤嚥;ごえん)などを評価することができます。また、嚥下に影響を与えることのある声帯の動きも評価することができます。
この検査の結果をふまえて、今後の食事形態や食事時の姿勢の調節、嚥下訓練の適応、方針を決定します。
この検査は大きな病院では珍しくないのですが、今回は在宅で行った事に大きな意味があります。
毎日食事を食べている部屋で自分の椅子に座って、奥さんが用意したいつも通りの食事を検査できます。病院に行って、疲れて緊張している環境で病院が用意した物を食べて評価するのとは大きく異なります。
今回は訪問歯科医が行い、そこに言語聴覚士が立ち合い、情報共有ができました。その場でフィードバックも行い、ご利用者、家族も納得され、注意点、訓練方針の確認ができました。
今後、在宅での嚥下内視鏡検査が普及する事を願います。