信州の上田市立美術館で開催されている 「村上早展 gone girl」の紹介です。
会期も、あと1週間になりましたが、訪れたのは2月18日(火)です。
まず、フライヤーを 。
上田市立美術館が入っているサントミューゼという、複合文化施設のエントランスで。
入ってすぐに、作者の村上早さんのメッセージがありました。
疵、腐る、自虐など、負のイメージの言葉が連なります。 作品もまさにそうでしたが、女の子や動物が多くでてきて
怖い・かわいいが同居しています。
村上早(さき)さんです。 サントミューゼのフリーマガジン”サンポミューゼ Vo.7” から抜粋。
では作品を。 おおむね展示順です。
車輪のなかに、薄い色で犬が描きこまれています。 私には、断末魔の犬に見えます。
《まわる》 2015 118×150 リフトグランドエッチング、アクアチント
《だびにふす》 2015 118×160 リフトグランドエッチング、アクアチント
《めぐらす》 2015 120×150 リフトグランドエッチング、アクアチント
この作品は、2015 FACE賞の優秀賞で、当時、この作品を見て、新鮮な印象を受けました。
《カフカ》 2014 100×135 リフトグランドエッチング、アクアチント
《きろく》 2019 150×118 リフトグランドエッチング、アクアチント、エッチング
《カフカⅡ》 2017 118×150 リフトグランドエッチング、アクアチント、エッチング
展示光景です。
《すてる》 2016 118×150 リフトグランドエッチング、アクアチント、エッチング、スピットバイト
カラーの作品が出てきました。
メインヴィジュアルになっている作品です。 シンプルで、怖さも隠されて、すーと入ってくる作品。
《かくす》 2016 118×150 リフトグランドエッチング、アクアチント、エッチング
左 《ほろび》 2017 118×150 リフトグランドエッチング、アクアチント、スピットバイト
右 《さらう》 2017 118×150 リフトグランドエッチング、アクアチント、スピットバイト
《おいふ》 2017 118×150 リフトグランドエッチング、アクアチント、スピットバイト
《円卓》 2017 118×150 リフトグランドエッチング、アクアチント、スピットバイト
左 《ふうせん》 2015 118×160 リフトグランドエッチング、アクアチント、スピットバイト
右 《ねむりとめざめ》 2016 118×150 リフトグランドエッチング、アクアチント、スピットバイト
《さかしま》 2018 150×118 リフトグランドエッチング、アクアチント、スピットバイト
《ばつろⅠ》 2015 89×100 リフトグランドエッチング、アクアチント
《ばつろⅡ》 2015 89×100 リフトグランドエッチング、アクアチント、エッチング
「 第6回山本鼎版画大賞展」 大賞受賞作品
《息もできない》 2015 85×98 リフトグランドエッチング、アクアチント
ここからは、小品インスタレーションです。
やっと、顔が描かれた作品があり、安心します。 大作の方は、顔をあえて描いていないので、不安な感じがします。
小品でも、”痛ッ”と感じる作家の毒素がプンプンです。
フリーダ・カーロの作品にも、こんな痛みを感じる作品がありますが、女の子が主人公のぶん、
やわらぐところもあります。
主催者のメッセージです。
チリチリとしたものを心に感じながら、美術館の出口にきて、外を眺めました。
少し穏やかになり、フーと大きな息をして、次の行動に移りました。
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