4月18日(水)10時34分 酒田駅に到着。
九州育ちの私には、酒田市の場所がイメージできませんでしたが
今回の旅行でやっとわかりました。 地図を貼っておきます。
山形県酒田市観光ガイドブック ”さかたさんぽ” から抜粋。
当初の予定では、駅から主目的である「土門拳記念館」に直行する予定でしたが
なんと、特別展「昭和の目撃者 林忠彦vs土門拳」は、翌日からの開催で、気付
いたのは旅行前日でした。
仕方なく、土門拳記念館は翌朝行くことにし、この日は酒田市内観光に変え、宿泊
する若葉旅館に直行。
旅館という言葉も、今は懐かしい感じですが、いい宿でしたので、後で紹介します。
訪問したところを赤いマーカー、泊まった宿を緑のマーカーで表示しました。
山形県酒田市観光ガイドブック ”さかたさんぽ” から抜粋。
旅館で荷物を預かっていただき、川に向かって歩くと、”山居倉庫”が見えてきました。
明治26年(1893)年に建造された米倉庫で、125年の時を経て、現在も農業倉庫として使われている。
倉庫は12棟あり、手前の1棟は「庄内米歴史資料館」に、奥の2棟が観光物産館・ミニミュージアム「酒田夢の倶楽」として公開されている。
橋の対岸には屋形船、船頭さんの歌と愉快な話が楽しいとか。
この橋は”山居橋”といい、歩行者専用です。
昔、最上川の舟運で使われた、小鵜飼舟も復元展示されていました。
倉庫の裏側は、人気の写真スポットになっています。 ちょうど、台湾からのツアー客と思われる方々が、記念撮影中でした。
欅の葉が繁る季節なら、もっといい感じになるのですが。
「庄内米歴史資料館」に掲示されていた、JR東日本のポスターです。 このポスター、2007年の制作。
反対側から。 先ほどのツアー客達は、まだ撮影を続けています。
それでは、「庄内米歴史資料館」の中を紹介。
鳥海山をバックに昔懐かしい田植え風景。 撮影者は、庄内藩主だった酒井家の17代当主の方、山居倉庫のオーナー。
昔の入庫検査風景。 米の格付け(1等米~5等米)と計量(4斗=60kg)を行い、合格していれば入庫票、通称「切符」の交付を受けた。
白の前垂れをした人が検査員、黒の上下を着た農民、俵を担ぐのは女仲士
山居倉庫のジオラマです。 1棟(120坪=396㎡)あたり、804トン(13,400俵)の収容能力、昔は2万俵を収容した。
また、昔は倉庫の対岸は、土の堤防だった。
写真資料が興味深くて、たくさん撮りました。
山居倉庫のある場所は、昔は最上川と新井田川の中州だった。
その後洪水対策などで、河口の変更工事などが何度も行われ、今は最上川本流とは切り離されている。
地盤が弱いため、基礎工事では深く松杭を打ったようで、完成翌年の明治27年の庄内大地震
でも、山居倉庫は大丈夫だった。
農家の作業器具など。
農家の部屋の再現。 幼い子供を入れる編み籠は、済州島の農家でも似たものを見ました。
昔はコメの品質を、5段階評価したそうですが、現在は3段階とか。
なんと、米俵5俵、300kgを担ぐ女仲士もいた。(競技会での写真とか)
はんこたんな? 調べると女性が農作業時に顔を覆う布で、虫よけや日よけのため使った。
黒覆面に見え迫力があります。 以前、濱谷浩写真展で"はんこたんな"をした農作業写真を見たとき
その迫力に驚いたことを思い出しました。
早乙女?・・・・・田植えをする女性たちのことなんだ。
稲揚げの写真を見ると、確かに子供たちが稲を背負っている。
ここでもう一度、JR東日本の大人の休日倶楽部のポスター。 倉庫の天井を背景に。
資料館休憩コーナには、”おしん”の資料や写真がありました。
おしんの中で山居倉庫が登場し、以来、世の注目を集めて観光地化したのだとか。
中国や台湾の旅行客用でしょうか、漢文のタイトル。 おしん→阿信
NHK朝ドラ”おしん”は、見る機会がなく、評判しか知らないのですが、東南アジアの人々にも人気だったのがわかりました。
次は、倉庫を物産館やミュージアムにした”酒田夢の倶楽”です。
物産館入口にあったお土産用の傘福(由来等はこのあとに)。 左端の男子誕生祝いの傘福の価格は5万4千円。
物産コーナの奥の、ちょっとした暗がりにミニミュージアムがありました。
下の写真は、ギャラリーコーナにあった行燈?の展示です。 キャプションはわかりませんでした。
傘福、初めて見ました。 確かに京風のつくりですね。
酒田に色濃く残る上方文化について
茶屋文化・料亭文化の説明に出てくる民謡酒田甚句の歌詞「繫昌じゃおまへんか」・・・まさに上方言葉ですね。
毎年、夏の祭りでは、酒田の大通りで酒田甚句の踊りが見られるようです。
竹久夢二も酒田が好きだった。
松尾芭蕉も、「奥の細道」で酒田での句を残している。
酒田の歴史と文化が、大掴みでわかる展示でした。 倉庫の景観もふくめ、酒田に来たら是非、立ち寄りたい場所ですね。
物産館前の軽食店で、山菜うどんとおにぎりの昼食をとり、次は酒田港へ。
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