光と影のつづれ織り

写真で綴る雑記帳

国立西洋美術館 展示室の彫刻

2014年09月15日 | アート 彫刻

9月13日(土)に西洋美術館と国立博物館を観てきました。

西洋美術館には4月12日にも行っており、作品はまだ紹介してなかったので、今回の撮影分と併せて

紹介します。

最初は、彫刻。   西洋美術館は、前庭にロダンなどの大型彫刻が、展示室内には中、小型の彫刻が

展示されています。  この作品は、常設展入口の部屋にあるロダン作「うずくまる女」

 

 私は「うずくまる女」を見て、ロダンの愛人だったカミーユ・クローデルを表現していると感じました。

 

もとは、ロダンの「地獄の門」 の「考える人」の左隣に置かれたレリーフが「うずくまる女」の原型です。

2013.10.19撮影の写真と、上部を拡大したもの)

  

「うずくまる女」は、1882年頃の製作となっており、「地獄の門」の「うずくまる女」はカミーユと出会う前の制作です。

単体の「うずくまる女」は、1906~1908年頃に拡大して制作した作品。  カミーユがロダンと別居したのが1892年、完全に決別したのが1898年。

ロダンの意識のなかには、「うずくまる女」とカミーユのイメージが、重なっていたように思います。

 
カミーユ・クローデル

 

 

そして、この作品「私は美しい」 これも地獄の門から切り出した作品。(右側の柱上部にあります)

また、ここで抱きかかえられているのは、「うずくまる女」です。

 

 

1885年の制作とすれば、二人の愛の絶頂期の頃ですが、冷たく悲しい結末を予感させるような不安を女性像に感じます。

 

 

 

 

 この作品も地獄の門の右扉にあるレリーフの切り出しです。 「フギット・アモール(去りゆく愛)」

 

不貞の愛で地獄に堕ちる男女、あるいは《破滅への路》という別名で、苦悩する男と女を顕わしていると解説されています。 

この作品にもロダンとカミーユのイメージが重なります。

 

 

 1階の中庭に面した展示室の作品。

ロダンの弟子のブールデルが、独立後につくった作品。  自然な安定感があります。

 

 

 

 

 

 

 ロダンの厳しい作品を見た後の、マイヨールの作品は、心が落ち着きます。

 

 

以前にも紹介していますが、展示部屋が変わり、照明も変わっていますので再度、撮ってみました。

 


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