2014年4月4日。
《訂正します。「僕の前世はイスラム教徒」説を勝手に唱えておりましたが、違いました。これからは「僕の前世は仏教徒」説に変更させていただきます~(笑)!》
「ベルリンにお坊さんがいる」という話を聞いたら、いささか信じられないですよね?
僕も信じられなかった。知人から「ベルリンにメッチャ素晴らしいお坊さんがいるんですよ!ぜひお会いしてきて下さい!」と連絡をいただいたのだが、「え~?だってここドイツだぜ?お坊さんなんているの?」と、最初はちょっと思ってしまった。
のだが・・・いたのだ!いや、失礼しました。いらっしゃったのだ本当に!ベルリン市内にお坊さんが!
その方の名は「星覚」さん。福井県にある永平寺で修行をなされた禅僧のお坊さんなのだ。
知人から聞いていた通りだった。本当に素晴らしいお方で、何というか、言葉では説明し難いオーラを放っていた。一瞬にして妙な安心感を覚えるというか、それでいて神々しさを放っているというか・・・。とにかく僕にとって星覚さんとの出会いは、この旅の中でも大きな1ページになったことは間違いない。
今回改めて思った。「すごい人って、やっぱり出ているものが違う、人とは違う何かが確かにあるな。」ということを。
ということで今回は、星覚さんとのインタビューレポートでございます!
あ、ちなみにインタビューをさせていただいた「META MATE」というこのカフェは、「世界で一番おいしいマテ茶が飲める」と星覚さん一押しのカフェです。ベルリンにお越しの際には、ぜひ足をお運び下さい~!
Q1:星覚さん、本日はお忙しいところ本当にありがとうございます。まずはじめにお聞きしたいのですが、星覚さんはどうしてお坊さんになられたんですか?
A1:そうですね、モテたかったから!ですかね(笑)。そしたらお坊さんになってました。
※僕はこの返答を聞いて、「おお、この方メッチャいい!」と思ってしまった(笑)。
Q2:へぇ、そうなんですか(笑)。それは面白いですね!でもどうして今はベルリンにいらっしゃるのですか?
A2:一言で説明するのは難しいのですが、導かれるように・・・ですね。
※僕はこの返答を聞いて、さらに「おお、この方メッチャいい!」と思ってしまった(笑)。
Q3:導かれるように・・・ですか・・・。なるほど。それもまた深いですね。あまりヨーロッパでお坊さんと言うのも聞かないので珍しいと思うのですが、ベルリンに限らず、星覚さんは海外に出ようという思いがあったのですか?
A3:いいえ、必ずしも海外にというわけではありませんでしたよ。でも移住を考えてはいましたし、そういう思いは確かにありました。当初はニューヨークを考えていたのですが、諸々の理由でベルリンになったのです。このような中でベルリンに来ることになったのは、そうですね、まさにご縁であり、お導きですね。
※僕はこの返答を聞いて、やっぱり「おお、この方メッチャいい!」と思ってしまった(笑)。
この3つの質問だけで、僕は星覚さんからものすごく深いものを感じた。それは何と言っても「ご縁」であるとか「お導き」という表現をお使いになっているということ、そしてその受け答えがとても穏やかでゆったりとしていたのだ。
これまで何十人もの人にインタビューをさせていただいたが、星覚さんはこれまでのどの人とも異なるタイプであった。
「ご縁」や「お導き」という表現。一見すると極めて具体性に欠ける抽象的な表現に聞こえるが、しかしその裏には具体性がある。感覚でありながら理屈があるような、そして論理的でありながら感覚的であるような・・・。僕は奇妙な、そしてちょっとむず痒いような気持ちになっていた。
星覚さんとは何時間お話をさせていただいたであろうか。悠に3時間は越えていたと思う。常に穏やかに分かりやすくお話をして下さる星覚さんであったが、時々、その眼の輝きがハンパじゃなくなる瞬間があった。
それは、僕たちの世界や地球の未来を語っている時であった。
Q4:星覚さんの眼には、今の世界はどのように映っておられますか?
A4:瀬戸際ですよね、まさに。世界中の殺し合いが止められるかどうかの。
人間なんてみんな同じです。でもそれが本当の意味で分かるかどうかは「肌感覚」なんだと思います。その感覚を、次の世代にも継承していきたいですよね。
そのための1つの方法として、私には禅の道が最も合っていると感じています。禅とは、簡単に言えば「お釈迦様の知恵袋」なんですね。これが後世まで伝わっているということなんですよね。その中に、1つの大きなヒントがあると私は思います。
Q5:殺し合いが止められるかどうかの瀬戸際、ですか・・・。何とも深い考察ですね。星覚さんには、今のこの時代にそのような可能性はあるとお考えですか?
A5:可能性は十分にあると思いますよ。むしろ、チャンスの時代なのではないかとも思います。
多くの人が今の世界のおかしさに気付いているし、何とかしようと動いている。ふじもんさんのように、私を訪ねてきて下さる人も増えてきているんです(笑)。これは1つの可能性ですよね。
お釈迦様は昔、「世界は1つであり、みんな繋がっている」ということをお話しされました。例えば右手と左手で喧嘩をしたとします。絶対に相手側の骨を折ることはできないですよね。それは右手と左手は下の方で繋がっているから。お互いに傷付けられないんですね。分かりやすく言えばこういうことなんです。
そして今の時代、インターネットやスカイプで、世界は瞬時にリアルタイムに繋がることが可能になった。これはある意味、お釈迦様の知恵に世の中が追い付いてきたということなのかもしれませんよね。私たちは瞬時に「世界は1つ」を感じられるようになった。
しかしこの感覚は「肌感覚」なんです。だからこの感覚を世界中に、あるいは日本中に、もっと伝えていける人が必要だと思います。
お話を続けていく中で、星覚さんは何度も「肌感覚」という言葉をおっしゃっていた。これもまた一見具体性に欠けるようで具体的であり、簡単に出された答えのようで非常に深遠な解答である。僕はそう思う。
というのも、僕はこの「肌感覚」という表現がバシッと心に落ちたのだ。僕はこれまでのブログ等の中で何度か「なんとなくの大切さ」を書いてきたが、まさにその感覚と一致したのだ。
具体的に理屈をつけようと思えば、それを言葉で表現することは出来る。しかし、それは何というか、感じたもの全てを表現することではないのだ。言葉にする時点で、あるいは言葉にすることによって、それは違うものになってしまうのだ。
つまり、事を具体的に突き詰めれば突き詰めるほど、それは最後は「感覚的」なものになるのではないだろうか。そして星覚さんは、お釈迦様は何故その教えを明確な言葉によって残さなかったのかの理由もここにあるのではないかとおっしゃっていた。
もしその教えを言葉にしてしまうと、それを読んだ人がそれだけで分かった気になってしまう。しかし悟りとはもっと深遠なもので、言葉に書き表せるものではない。だからお釈迦様は、あえて言葉に残さなかったのではないだろうか、と。
お釈迦様の後世に伝えられたその教えは、実は基本的にはお釈迦様がおっしゃったことを聞いた弟子たちの伝聞なのである。僕はこのお話を聞いて、その内容が本当に心に落ちた。星覚さんは物理学や量子力学にも詳しく、最新の例を挙げながら、理屈を突き詰めていくとその結果は同じもの、つまりは「分からない」という世界に行きついてしまうのではないかとのお話をして下さった。
何という深遠さが。単純でありながら底が見えないほど深く、論理的でありながら感覚的である。この「肌感覚」という言葉は、僕にとって1つの大きなキーワードになった。
Q6:ではこのような世界の中で、日本という国が果たすべき、あるいは果たせる役割についてはどのようにお考えですか?
A6:日本という国は世界の中でも不思議な存在だと思うんです。在るようで無いし、無いようで在るような・・・。右か左かを選びなさいという中で、両方を選んできたというような・・・そんな存在だと思うんです。
その考え方が重要だと思うんです。これまでの西洋的な理屈ばかりでは、世界は限界に達してしまうことが目に見えて分かってきた。この考え方を伝えれるのが日本人だと思うんですね。
島国である日本は、大陸の人々のように各地への移動が当たり前ではなかった。この島が「1つの国」であった。今この時代では、この地球を「1つの島」と見ることができるような、そんな視点が必要だと思うんです。ここに日本人の感覚が生きてくると思う。それができれば、殺し合いなんてなくなると思うんですよね。
Q7:在るようで無いし、無いようで在るような・・・ですか。日本について色々な人にお伺いしてきましたが、このようなお答えは初めてです。本当に興味深いです!ではそんな日本ですが、一番の良さとは何だとお考えですか?
A7:所作が美しいですね。この美しさは世界でも群を抜いていると思いますよ。
日本人は所作を整えることによって、本能と向き合ってきました。その本能とは、食事や睡眠、排泄などですよね。日本のトイレの清潔さは素晴らしいですし、食事にも細かい作法がたくさんある。これを日本人は継承してきている。これが出来ていれば、間違いはないと思いますよ。
そして日本人が大切にしてきた習慣があります。朝早く起きて掃除をし、綺麗に用を足して1粒のお米も残さず食事を摂る。水を無駄にすることなくお風呂に入り、日の入りと共に床に入る。もし世界中がこのような生活をするようになれば、それだけで世界は変わりますよね(笑)。
そしてこのような生活をしている国があったら、きっと他の国も攻め込もうとは思わないのではでしょうか。それこそ最高の国防の1つだと思いますよ(笑)。
※「META MATE」の店内に貼ってあるこのお言葉。そうですよね、今こそこの世界には、この精神が必要ですよね・・・。
星覚さんとの話は本当に尽きなかった。仏教や禅のお話だけでなく、量子力学や物理学の話、ガンジーの話、そして今の日本についてまで、その話題が尽きることはなかった。
そして本当に感心させられたのは、星覚さんの多分野に渡る見識の深さだ。>様々な分野において深い知識に基づいていくらでもお話が出てくる。これは今の僕にはとても真似できない。自分の至らなさに恥ずかしさすら感じてしまった。
お話をいただいた次の日、早朝に座禅を行うというので、僕もご厚意に預かり参加させていただいた。座禅を組み、身体を整え、息を整え、そして心を整える。そこで分かってしまった、いかに今の自分の身体が弱っているかを・・・(笑)。足は痺れちまうし膝も痛いし、オランダでやられたダニーダ将軍の傷跡も痒くなるし、もう全然ダメダメだった・・・。
しかし最後に星覚さんはおっしゃられた。「禅の世界では、原因が分かった時点で半分は解決なんですよ」と。そうか、今の自分の身体が良くない状態であることが分かっただけでも大収穫なのだ(笑)。うん、なら良しとしよう!
元々僕は宗教への興味は深かったのだが、星覚さんとの出会いでより一層深くなった。ちょっと本気で禅を学んでみたいとマジで思っている。実は僕は昔、少しだけお寺に入って、体験修行のようなものだが業をしたことがある。まさかドイツのベルリンでこのようなご縁があるとは・・・。今回の「お導き」に、僕は心から感謝をしている。やっぱり僕には、仏様との「ご縁」があるようだ。
星覚さん、ご多忙のなか長時間に渡りお時間を割いて下さり、本当にありがとうございました!またお会いできます日を楽しみにしております!
※座禅が終わり、参加者の人たちとマテ茶を飲んでリラックス・・・。
2014年4月4日。設備も万端、客層も良く、メッチャ居心地のいいプラハの安宿にて。
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《訂正します。「僕の前世はイスラム教徒」説を勝手に唱えておりましたが、違いました。これからは「僕の前世は仏教徒」説に変更させていただきます~(笑)!》
「ベルリンにお坊さんがいる」という話を聞いたら、いささか信じられないですよね?
僕も信じられなかった。知人から「ベルリンにメッチャ素晴らしいお坊さんがいるんですよ!ぜひお会いしてきて下さい!」と連絡をいただいたのだが、「え~?だってここドイツだぜ?お坊さんなんているの?」と、最初はちょっと思ってしまった。
のだが・・・いたのだ!いや、失礼しました。いらっしゃったのだ本当に!ベルリン市内にお坊さんが!
その方の名は「星覚」さん。福井県にある永平寺で修行をなされた禅僧のお坊さんなのだ。
知人から聞いていた通りだった。本当に素晴らしいお方で、何というか、言葉では説明し難いオーラを放っていた。一瞬にして妙な安心感を覚えるというか、それでいて神々しさを放っているというか・・・。とにかく僕にとって星覚さんとの出会いは、この旅の中でも大きな1ページになったことは間違いない。
今回改めて思った。「すごい人って、やっぱり出ているものが違う、人とは違う何かが確かにあるな。」ということを。
ということで今回は、星覚さんとのインタビューレポートでございます!
あ、ちなみにインタビューをさせていただいた「META MATE」というこのカフェは、「世界で一番おいしいマテ茶が飲める」と星覚さん一押しのカフェです。ベルリンにお越しの際には、ぜひ足をお運び下さい~!
Q1:星覚さん、本日はお忙しいところ本当にありがとうございます。まずはじめにお聞きしたいのですが、星覚さんはどうしてお坊さんになられたんですか?
A1:そうですね、モテたかったから!ですかね(笑)。そしたらお坊さんになってました。
※僕はこの返答を聞いて、「おお、この方メッチャいい!」と思ってしまった(笑)。
Q2:へぇ、そうなんですか(笑)。それは面白いですね!でもどうして今はベルリンにいらっしゃるのですか?
A2:一言で説明するのは難しいのですが、導かれるように・・・ですね。
※僕はこの返答を聞いて、さらに「おお、この方メッチャいい!」と思ってしまった(笑)。
Q3:導かれるように・・・ですか・・・。なるほど。それもまた深いですね。あまりヨーロッパでお坊さんと言うのも聞かないので珍しいと思うのですが、ベルリンに限らず、星覚さんは海外に出ようという思いがあったのですか?
A3:いいえ、必ずしも海外にというわけではありませんでしたよ。でも移住を考えてはいましたし、そういう思いは確かにありました。当初はニューヨークを考えていたのですが、諸々の理由でベルリンになったのです。このような中でベルリンに来ることになったのは、そうですね、まさにご縁であり、お導きですね。
※僕はこの返答を聞いて、やっぱり「おお、この方メッチャいい!」と思ってしまった(笑)。
この3つの質問だけで、僕は星覚さんからものすごく深いものを感じた。それは何と言っても「ご縁」であるとか「お導き」という表現をお使いになっているということ、そしてその受け答えがとても穏やかでゆったりとしていたのだ。
これまで何十人もの人にインタビューをさせていただいたが、星覚さんはこれまでのどの人とも異なるタイプであった。
「ご縁」や「お導き」という表現。一見すると極めて具体性に欠ける抽象的な表現に聞こえるが、しかしその裏には具体性がある。感覚でありながら理屈があるような、そして論理的でありながら感覚的であるような・・・。僕は奇妙な、そしてちょっとむず痒いような気持ちになっていた。
星覚さんとは何時間お話をさせていただいたであろうか。悠に3時間は越えていたと思う。常に穏やかに分かりやすくお話をして下さる星覚さんであったが、時々、その眼の輝きがハンパじゃなくなる瞬間があった。
それは、僕たちの世界や地球の未来を語っている時であった。
Q4:星覚さんの眼には、今の世界はどのように映っておられますか?
A4:瀬戸際ですよね、まさに。世界中の殺し合いが止められるかどうかの。
人間なんてみんな同じです。でもそれが本当の意味で分かるかどうかは「肌感覚」なんだと思います。その感覚を、次の世代にも継承していきたいですよね。
そのための1つの方法として、私には禅の道が最も合っていると感じています。禅とは、簡単に言えば「お釈迦様の知恵袋」なんですね。これが後世まで伝わっているということなんですよね。その中に、1つの大きなヒントがあると私は思います。
Q5:殺し合いが止められるかどうかの瀬戸際、ですか・・・。何とも深い考察ですね。星覚さんには、今のこの時代にそのような可能性はあるとお考えですか?
A5:可能性は十分にあると思いますよ。むしろ、チャンスの時代なのではないかとも思います。
多くの人が今の世界のおかしさに気付いているし、何とかしようと動いている。ふじもんさんのように、私を訪ねてきて下さる人も増えてきているんです(笑)。これは1つの可能性ですよね。
お釈迦様は昔、「世界は1つであり、みんな繋がっている」ということをお話しされました。例えば右手と左手で喧嘩をしたとします。絶対に相手側の骨を折ることはできないですよね。それは右手と左手は下の方で繋がっているから。お互いに傷付けられないんですね。分かりやすく言えばこういうことなんです。
そして今の時代、インターネットやスカイプで、世界は瞬時にリアルタイムに繋がることが可能になった。これはある意味、お釈迦様の知恵に世の中が追い付いてきたということなのかもしれませんよね。私たちは瞬時に「世界は1つ」を感じられるようになった。
しかしこの感覚は「肌感覚」なんです。だからこの感覚を世界中に、あるいは日本中に、もっと伝えていける人が必要だと思います。
お話を続けていく中で、星覚さんは何度も「肌感覚」という言葉をおっしゃっていた。これもまた一見具体性に欠けるようで具体的であり、簡単に出された答えのようで非常に深遠な解答である。僕はそう思う。
というのも、僕はこの「肌感覚」という表現がバシッと心に落ちたのだ。僕はこれまでのブログ等の中で何度か「なんとなくの大切さ」を書いてきたが、まさにその感覚と一致したのだ。
具体的に理屈をつけようと思えば、それを言葉で表現することは出来る。しかし、それは何というか、感じたもの全てを表現することではないのだ。言葉にする時点で、あるいは言葉にすることによって、それは違うものになってしまうのだ。
つまり、事を具体的に突き詰めれば突き詰めるほど、それは最後は「感覚的」なものになるのではないだろうか。そして星覚さんは、お釈迦様は何故その教えを明確な言葉によって残さなかったのかの理由もここにあるのではないかとおっしゃっていた。
もしその教えを言葉にしてしまうと、それを読んだ人がそれだけで分かった気になってしまう。しかし悟りとはもっと深遠なもので、言葉に書き表せるものではない。だからお釈迦様は、あえて言葉に残さなかったのではないだろうか、と。
お釈迦様の後世に伝えられたその教えは、実は基本的にはお釈迦様がおっしゃったことを聞いた弟子たちの伝聞なのである。僕はこのお話を聞いて、その内容が本当に心に落ちた。星覚さんは物理学や量子力学にも詳しく、最新の例を挙げながら、理屈を突き詰めていくとその結果は同じもの、つまりは「分からない」という世界に行きついてしまうのではないかとのお話をして下さった。
何という深遠さが。単純でありながら底が見えないほど深く、論理的でありながら感覚的である。この「肌感覚」という言葉は、僕にとって1つの大きなキーワードになった。
Q6:ではこのような世界の中で、日本という国が果たすべき、あるいは果たせる役割についてはどのようにお考えですか?
A6:日本という国は世界の中でも不思議な存在だと思うんです。在るようで無いし、無いようで在るような・・・。右か左かを選びなさいという中で、両方を選んできたというような・・・そんな存在だと思うんです。
その考え方が重要だと思うんです。これまでの西洋的な理屈ばかりでは、世界は限界に達してしまうことが目に見えて分かってきた。この考え方を伝えれるのが日本人だと思うんですね。
島国である日本は、大陸の人々のように各地への移動が当たり前ではなかった。この島が「1つの国」であった。今この時代では、この地球を「1つの島」と見ることができるような、そんな視点が必要だと思うんです。ここに日本人の感覚が生きてくると思う。それができれば、殺し合いなんてなくなると思うんですよね。
Q7:在るようで無いし、無いようで在るような・・・ですか。日本について色々な人にお伺いしてきましたが、このようなお答えは初めてです。本当に興味深いです!ではそんな日本ですが、一番の良さとは何だとお考えですか?
A7:所作が美しいですね。この美しさは世界でも群を抜いていると思いますよ。
日本人は所作を整えることによって、本能と向き合ってきました。その本能とは、食事や睡眠、排泄などですよね。日本のトイレの清潔さは素晴らしいですし、食事にも細かい作法がたくさんある。これを日本人は継承してきている。これが出来ていれば、間違いはないと思いますよ。
そして日本人が大切にしてきた習慣があります。朝早く起きて掃除をし、綺麗に用を足して1粒のお米も残さず食事を摂る。水を無駄にすることなくお風呂に入り、日の入りと共に床に入る。もし世界中がこのような生活をするようになれば、それだけで世界は変わりますよね(笑)。
そしてこのような生活をしている国があったら、きっと他の国も攻め込もうとは思わないのではでしょうか。それこそ最高の国防の1つだと思いますよ(笑)。
※「META MATE」の店内に貼ってあるこのお言葉。そうですよね、今こそこの世界には、この精神が必要ですよね・・・。
星覚さんとの話は本当に尽きなかった。仏教や禅のお話だけでなく、量子力学や物理学の話、ガンジーの話、そして今の日本についてまで、その話題が尽きることはなかった。
そして本当に感心させられたのは、星覚さんの多分野に渡る見識の深さだ。>様々な分野において深い知識に基づいていくらでもお話が出てくる。これは今の僕にはとても真似できない。自分の至らなさに恥ずかしさすら感じてしまった。
お話をいただいた次の日、早朝に座禅を行うというので、僕もご厚意に預かり参加させていただいた。座禅を組み、身体を整え、息を整え、そして心を整える。そこで分かってしまった、いかに今の自分の身体が弱っているかを・・・(笑)。足は痺れちまうし膝も痛いし、オランダでやられたダニーダ将軍の傷跡も痒くなるし、もう全然ダメダメだった・・・。
しかし最後に星覚さんはおっしゃられた。「禅の世界では、原因が分かった時点で半分は解決なんですよ」と。そうか、今の自分の身体が良くない状態であることが分かっただけでも大収穫なのだ(笑)。うん、なら良しとしよう!
元々僕は宗教への興味は深かったのだが、星覚さんとの出会いでより一層深くなった。ちょっと本気で禅を学んでみたいとマジで思っている。実は僕は昔、少しだけお寺に入って、体験修行のようなものだが業をしたことがある。まさかドイツのベルリンでこのようなご縁があるとは・・・。今回の「お導き」に、僕は心から感謝をしている。やっぱり僕には、仏様との「ご縁」があるようだ。
星覚さん、ご多忙のなか長時間に渡りお時間を割いて下さり、本当にありがとうございました!またお会いできます日を楽しみにしております!
※座禅が終わり、参加者の人たちとマテ茶を飲んでリラックス・・・。
2014年4月4日。設備も万端、客層も良く、メッチャ居心地のいいプラハの安宿にて。
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