2014年4月5日。
※今回の事件の舞台となった安宿。この宿自体は清潔だしキッチンもしっかりしているしスタッフも親切だし、いい宿だったんですよ!
《「椿鬼奴」(つばきおにやっこ)という芸人をご存知の方は多いと思う。独特の眼周りのメイクを施し、一度見たら忘れられないインパクトのある顔で一躍人気をさらった女性芸人だ。しかしその椿鬼奴が、実はヨーロッパにも生息していることをほとんどの人は知らないだろう・・・。》
素晴らしいご縁に恵まれてとっても楽しむことができたベルリンだったのだが、1つだけ「おいコラ!」ということがあった。
ベルリンの安宿でのことだ。予定より宿泊日数が多くなることになったので、僕は宿のおばちゃんに1日延泊したい旨を伝えた。
するとおばちゃんは笑顔で「大丈夫よ、ただ今あなたが泊まっている部屋は団体客が来てベッドが埋まってしまうから、明日の朝移動だけお願いね」と答えてくれた。
そして翌朝、部屋の移動をするからどこに行けばいいのかと聞きに行くと、なんと!「ごめんなさい、やっぱりベッド空いてないわ」だって!なんじゃいそりゃ!
とりあえず苦情を言いまくったものの、結局どうにもならず・・・。仕方ないのでサクサクと別の宿を探して、そちらに移動した。その宿から歩いてすぐのところにいい感じのところがあったので、まぁひとまず良かった良かった。
しかし、しかしだ。僕はこの宿で、いるはずのない人と出会うことになった。そしてその人は、初めて会う人ではなかったのだ・・・!
少し前の話なるが、あれはバルセロナからパリに向かう夜行バスでのことだった。途中で休憩のためバスが停まったのだが、そのとき僕はマジでビビった。
な、なんと!あの女芸人「椿鬼奴」がいるではないか!
あ、もちろん別人ですよ(笑)。日本人じゃないですし。ところがそれがまたソックリなのだ。やっこねえさんを意識したとしか思えないあのメイク・・・。う~む、まさかこんなところで鬼奴さんにお会いするとは・・・。
しかもその人、席が自分の後ろだったのだ!とはいえ別に何か会話をしたとかでもないのだが、僕の心には鮮烈な記憶を残していった。
ベルリンで移動した新しい宿。もちろんドミトリーだ。
部屋に入り、空いているベッドを探す。22人という大部屋だったのだが、ちょうどいい場所の2段ベッドの下が1つ空いていた。上には女性が1人横になりながら本を読んでいた。
「お、これはラッキー!」とういことでそのベッドを確保。荷物を置いてホッと一息つき、ふと上を見上げた。
そこで僕は、マジでマンガみたいに「ブッ」と噴き出しそうになってしまった。
な、な、なんと!その女性はあの「ヨーロッパ版椿鬼奴」だったのだ!!!
あのメイク、背丈もほぼ同じ、髪型・・・。間違いない、奴だ。バルセロナで一緒だったやっこねえさんだ。なんという運命の再会、これもご縁というやつなのか・・・。
とは言っても僕は彼女と話したわけでもないし、この宿に泊まるのも1泊だけだ。まぁ何てことはない。自分の上のベッドの使用者が「ヨーロッパ版やっこねえさん」というだけの話だ。
※これがそのドミトリーの部屋。暗い写真でごめんなさい。綺麗だし設備も整っているし、良い宿なんですよ!
ということで夜・・・。
僕は用事があって遅くに宿に戻ってきたのだが、やっこねえさんは枕元の電気を点けて、まだ本を読んでいた。
「おお、まだ本読んでるのか。しかも読んでるの『名探偵コナン』だし(笑)。日本が好きなのかな?てことはあのメイクも、本当に椿鬼奴を真似てやってたりして。」
なんてバカなことを考えながら、もう眠たいのでササッとシャワーを浴びて、僕もベッドに入った。
そして次の日の朝、奇怪な事件が起きた。
ちょっとばかり早くに起きた僕はまずトイレに行こうとベッドから足を床に下したのだが、そこで奇妙なものを見つけた。
なんと、大量の髪の毛・・・?
それもかなり長い。明らかに女性のものだ。絶対に僕のじゃない。
「気持ち悪いな、なんでこんなに髪の毛があるんだ?夕べもあったのかな・・・。」
その時だった。
ふわっと2~3本の髪の毛が、僕の足元に落ちてきた。
ま、ま、まさか?僕はゆっくりと立ち上がり、何気なく上のベッドを覗いてみた。
す、す、すると・・・!
既に起きていて本を読んでいた(あるいはもしかしたら寝ていなかったのか・・・?)やっこねえさんは頻りに髪の毛をいじっており、時おりその手は下に向かって振り下ろされていた・・・。
距離があったし、じっと凝視するわけにはいかなかったのでその現場は目撃できてはいない。しかし・・・間違いない。いや、そうとしか考えられない!
あの髪の毛は、やっこねえさんのものだ!
癖なのか何なのかは分からない。しかし間違いなく、彼女は髪の毛を抜いて下に落としていたのだ!
僕は急に鳥肌が立った、マジで!サクサクとションベンを済ませて、急いで荷物をまとめてチェックアウトを済ませてしまった。この日は早朝に用事があり、チェックアウトの時間の前までに戻ってきて荷造りをしようと思っていたのだが、予定変更!もう気持ち悪いから、あの部屋からとりあえず脱出!
しかし奇妙だ、色んな意味で。僕が前の日の夜に帰ってきたのが0時前で、やっこねえさんはまだ本を読んでいた。そして僕が次の日の朝起きたのが5時15分。僕はその日の朝、ベルリンに住むお坊さんである星覚さんのお誘いで座禅に行くために早起きしたのだが、彼女はその日の朝も本を読んでいたのだ。
そんなにコナンが好きなのか?それとも寝なくても平気な超人なのか?それとも・・・ま、まさか一晩中髪の毛を・・・?
※これが僕が寝ていた二段ベッドの下。この上に、「ヨーロッパ版やっこねえさん」が寝ていたのだ・・・。
もはや彼女のことを知る術はない。だが間違いなく言えることは、本当にガッツリ「椿鬼奴」に似ていること、そして何らかの理由で「髪の毛を大量に抜く」人間だということだ・・・。
あの人はいったい何だったんだろう・・・。何故こんなところで再び「ご縁」があったのだろう。
そんなことは永遠に分からない。しかし僕の心には「ヨーロッパ版椿鬼奴」の存在がどす黒い闇のように刻まれ、二度と忘れることはないであろう・・・。
2014年4月5日。スタッフのにーちゃん達が次から次へと可愛い台湾人の女性客に声を掛けていくのが滑稽でならない、プラハの安宿にて。
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※今回の事件の舞台となった安宿。この宿自体は清潔だしキッチンもしっかりしているしスタッフも親切だし、いい宿だったんですよ!
《「椿鬼奴」(つばきおにやっこ)という芸人をご存知の方は多いと思う。独特の眼周りのメイクを施し、一度見たら忘れられないインパクトのある顔で一躍人気をさらった女性芸人だ。しかしその椿鬼奴が、実はヨーロッパにも生息していることをほとんどの人は知らないだろう・・・。》
素晴らしいご縁に恵まれてとっても楽しむことができたベルリンだったのだが、1つだけ「おいコラ!」ということがあった。
ベルリンの安宿でのことだ。予定より宿泊日数が多くなることになったので、僕は宿のおばちゃんに1日延泊したい旨を伝えた。
するとおばちゃんは笑顔で「大丈夫よ、ただ今あなたが泊まっている部屋は団体客が来てベッドが埋まってしまうから、明日の朝移動だけお願いね」と答えてくれた。
そして翌朝、部屋の移動をするからどこに行けばいいのかと聞きに行くと、なんと!「ごめんなさい、やっぱりベッド空いてないわ」だって!なんじゃいそりゃ!
とりあえず苦情を言いまくったものの、結局どうにもならず・・・。仕方ないのでサクサクと別の宿を探して、そちらに移動した。その宿から歩いてすぐのところにいい感じのところがあったので、まぁひとまず良かった良かった。
しかし、しかしだ。僕はこの宿で、いるはずのない人と出会うことになった。そしてその人は、初めて会う人ではなかったのだ・・・!
少し前の話なるが、あれはバルセロナからパリに向かう夜行バスでのことだった。途中で休憩のためバスが停まったのだが、そのとき僕はマジでビビった。
な、なんと!あの女芸人「椿鬼奴」がいるではないか!
あ、もちろん別人ですよ(笑)。日本人じゃないですし。ところがそれがまたソックリなのだ。やっこねえさんを意識したとしか思えないあのメイク・・・。う~む、まさかこんなところで鬼奴さんにお会いするとは・・・。
しかもその人、席が自分の後ろだったのだ!とはいえ別に何か会話をしたとかでもないのだが、僕の心には鮮烈な記憶を残していった。
ベルリンで移動した新しい宿。もちろんドミトリーだ。
部屋に入り、空いているベッドを探す。22人という大部屋だったのだが、ちょうどいい場所の2段ベッドの下が1つ空いていた。上には女性が1人横になりながら本を読んでいた。
「お、これはラッキー!」とういことでそのベッドを確保。荷物を置いてホッと一息つき、ふと上を見上げた。
そこで僕は、マジでマンガみたいに「ブッ」と噴き出しそうになってしまった。
な、な、なんと!その女性はあの「ヨーロッパ版椿鬼奴」だったのだ!!!
あのメイク、背丈もほぼ同じ、髪型・・・。間違いない、奴だ。バルセロナで一緒だったやっこねえさんだ。なんという運命の再会、これもご縁というやつなのか・・・。
とは言っても僕は彼女と話したわけでもないし、この宿に泊まるのも1泊だけだ。まぁ何てことはない。自分の上のベッドの使用者が「ヨーロッパ版やっこねえさん」というだけの話だ。
※これがそのドミトリーの部屋。暗い写真でごめんなさい。綺麗だし設備も整っているし、良い宿なんですよ!
ということで夜・・・。
僕は用事があって遅くに宿に戻ってきたのだが、やっこねえさんは枕元の電気を点けて、まだ本を読んでいた。
「おお、まだ本読んでるのか。しかも読んでるの『名探偵コナン』だし(笑)。日本が好きなのかな?てことはあのメイクも、本当に椿鬼奴を真似てやってたりして。」
なんてバカなことを考えながら、もう眠たいのでササッとシャワーを浴びて、僕もベッドに入った。
そして次の日の朝、奇怪な事件が起きた。
ちょっとばかり早くに起きた僕はまずトイレに行こうとベッドから足を床に下したのだが、そこで奇妙なものを見つけた。
なんと、大量の髪の毛・・・?
それもかなり長い。明らかに女性のものだ。絶対に僕のじゃない。
「気持ち悪いな、なんでこんなに髪の毛があるんだ?夕べもあったのかな・・・。」
その時だった。
ふわっと2~3本の髪の毛が、僕の足元に落ちてきた。
ま、ま、まさか?僕はゆっくりと立ち上がり、何気なく上のベッドを覗いてみた。
す、す、すると・・・!
既に起きていて本を読んでいた(あるいはもしかしたら寝ていなかったのか・・・?)やっこねえさんは頻りに髪の毛をいじっており、時おりその手は下に向かって振り下ろされていた・・・。
距離があったし、じっと凝視するわけにはいかなかったのでその現場は目撃できてはいない。しかし・・・間違いない。いや、そうとしか考えられない!
あの髪の毛は、やっこねえさんのものだ!
癖なのか何なのかは分からない。しかし間違いなく、彼女は髪の毛を抜いて下に落としていたのだ!
僕は急に鳥肌が立った、マジで!サクサクとションベンを済ませて、急いで荷物をまとめてチェックアウトを済ませてしまった。この日は早朝に用事があり、チェックアウトの時間の前までに戻ってきて荷造りをしようと思っていたのだが、予定変更!もう気持ち悪いから、あの部屋からとりあえず脱出!
しかし奇妙だ、色んな意味で。僕が前の日の夜に帰ってきたのが0時前で、やっこねえさんはまだ本を読んでいた。そして僕が次の日の朝起きたのが5時15分。僕はその日の朝、ベルリンに住むお坊さんである星覚さんのお誘いで座禅に行くために早起きしたのだが、彼女はその日の朝も本を読んでいたのだ。
そんなにコナンが好きなのか?それとも寝なくても平気な超人なのか?それとも・・・ま、まさか一晩中髪の毛を・・・?
※これが僕が寝ていた二段ベッドの下。この上に、「ヨーロッパ版やっこねえさん」が寝ていたのだ・・・。
もはや彼女のことを知る術はない。だが間違いなく言えることは、本当にガッツリ「椿鬼奴」に似ていること、そして何らかの理由で「髪の毛を大量に抜く」人間だということだ・・・。
あの人はいったい何だったんだろう・・・。何故こんなところで再び「ご縁」があったのだろう。
そんなことは永遠に分からない。しかし僕の心には「ヨーロッパ版椿鬼奴」の存在がどす黒い闇のように刻まれ、二度と忘れることはないであろう・・・。
2014年4月5日。スタッフのにーちゃん達が次から次へと可愛い台湾人の女性客に声を掛けていくのが滑稽でならない、プラハの安宿にて。
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