2014年4月11日。
※記念写真の撮影は禁止されているということで、ガイドをしている中谷さんの姿を1枚・・・!
《ポーランドにあるアウシュビッツ博物館。ここには、たった1人だけ日本人の公認ガイドの方がいらっしゃる。その方の名前は中谷剛さん。僕は1ヶ月以上前から中谷さんに連絡を取らせていただき、中谷さんによるガイドとインタビューをお願いしていた。》
すごい人だった。
どこかの観光地に行ったときにわざわざ日本人によるガイドを僕がお願いするなんて、滅多にない。(だってお金がね・・・(笑))
しかし、このアウシュビッツでは「絶対に中谷さんに!」と思っていた。僕はこのアウシュビッツには思い入れがあり、より深く、核心に迫るところまでぜひ学びたいと考えていたのだ。
合計約3時間。
中谷さんは、一時も止まることなくガイドを続けて下さった。
「なんでこんなに話をし続けられるんだ?」というくらい、中谷さんのお話は止まらなかった。
それは偏に、中谷さんのアウシュビッツへの思いの現れなんだと思う。
そしてこのアウシュビッツのことを知り尽くしている中谷さんだからこそ、これだけの「止まらないガイド」が可能なのだろう。
ご多忙の中ガイドのお願いをさせていただいたので、これまでのようにゆっくりとインタビューの時間を取ることは残念ながら出来なかった。館内を歩きながら時々質問をさせていただくという感じだったのだが、それでも「中谷剛」さんという人間の凄さを感じ取るには十分だった。
僕は前回のブログで「1つの模範となるであろう」という書き方をした。何故なら、この中谷さんがなされている実践こそ、1つの「世界平和へ近づく道」だと僕は感じたからだ。
※ドイツ軍が戦後証拠隠滅のために破壊したという、ガス室と焼却炉。
僕が感じた「中谷さんってすげぇ!」其之壱:知識がハンパじゃなさすぎる!
これはまさに左脳の分野だ。
前回の繰り返しになってしまうが、僕はここで中谷さんが説明して下さった内容を再度説明しようとしているのではない。それはネットで調べれば、情報はいくらでも出てくる。
僕がここで言いたいのは、中谷さんのその知識量の凄さ!「どうしてこんなに?って言うくらい次から次へと説明をして下さるのだ。
「これがプロなんだな」って思った。単純にアウシュビッツのことを学ぶのと同時に、僕は「極めるとはどういうことか」という、その姿勢に対しても大きな学びを得ることができた。
※実際にユダヤ人が運ばれてきた滑車の一部。
僕が感じた「中谷さんってすげぇ!」其之弐:熱い!!!
中谷さんは決して声を荒げたりはしない。大きな声かと言えば、それほどではない。
しかし、その言葉1つ1つが「熱い」のだ。それは「其之壱」で書いたような確かな知識の礎があるからこそなのだろう、そしてその上に「アウシュビッツの歴史と事実を伝えたい」という想いがひしひしと伝わってくるのだ。
そう、これはまさに右脳の分野だ。
僕は中谷さんが、本当に「魂で」感じていることを熱く熱く説明して下さっていることが身に染みて感じた。
そして思った。やっぱり「熱い想い」は人に伝わるものだと。
※銃殺に使われた壁。
僕が感じた「中谷さんってすげぇ!」其之参:「アウシュビッツを知った後」の発信。
僕が中谷さんに対して本当に凄いと思ったのは、その知識と情熱だけではない。中谷さんは、そのガイドの中で常に「その先」を意識してお話をされていた。
アウシュビッツを知ることは「過去の歴史を知ること」である。それはまずもって大切なことなのだが、そこでいくら深く「知った」ところで、それはただの「知識」に他ならない。
大切なのは、それを「知恵」にすることなのだ。そう、未来を築くための知恵に。
過去を知ることは、過去の為ではない。未来の為なのである。
何故アウシュビッツのような悲劇が起きてしまったのか。何故ヒトラーの暴走は起きてしまったのか。何故民衆は止めることが出来なかったのか・・・。
当時からドイツ人は高い産業技術を有しており、中世においては著名な哲学者を何人も輩出している。そんな優れた人々であったのに、何故このような過ちを犯してしまったのか。
それは決してドイツ人を責めているのではない。どこの国の人々だって、歴史を遡れば過ちの繰り返しである。だからこそ歴史を知ることには価値があるのであり、未来を築くための大切なデータなのである。
※実際に使用されていた囚人服。
中谷さんのお話の中でしきりに感心させられたのは、「現在から未来への問い掛け」が多々あったことだ。
民主主義そのものを疑ってみること・・・。
中国や韓国に対して在るべき日本の姿・・・。
EUという共同体の挑戦とアジア諸国の在り方・・・。
もちろんこれだけではない。他にも数えきれないほどの「未来への問い掛け」がたくさんあった。
そして中谷さんは、「私はこう思いますよ」という言い方はしても、絶対に「こうしなければならない」というような、断定的な言い方をしない方だった。それは「共に考えていきましょう」という姿勢の現れであり、世界の未来を本気で考えている人間の姿に僕には見えた。
そう、中谷さんがこのアウシュビッツでガイドをなさっていることは、日本をはじめ世界の人々への「発脳」の作業なのだ。中谷さんはこのアウシュビッツで「プロフェッショナル」として道を究め、自らの生きる道を作り上げた。そしてこのアウシュビッツを誰よりも深く「知り」、熱く「感じ」、そして世界に「発信」されている。
僕は中谷さんのその姿に、熱く心を打たれた。そして1つのモデルを見たような気がするのだ。
すごい人って色々共通点があるが、まずもって言えるのが、ある1つの道において「とんでもないプロ」であることだ。幅広い知見ももちろん大切なのだが、その中において「これだったら絶対に誰にも負けない!」という「とんでもないプロ」の分野を揺るぎなく持っている。そこがやっぱりすごい。そこに人は魅かれるのだと思う。
中谷さんはとんでもない「アウシュビッツのプロ」だった。僕はこのアウシュビッツのガイドを中谷さんにお願いをして、そして歩きながらではあったがインタビューを少しだけでもさせていただけて、本当に実りのある時間にすることができた。
中谷さん、お忙しい中本当にありがとうございました!
そして最後に、僕が最も心に響いた中谷さんのお言葉を1つ・・・。
「あなたはこのアウシュビッツに実際に来たのだから、ぜひ一歩進んだ人になって下さい!」
2014年4月11日。とっても穏やかな雰囲気で何だか異様に落ち着くスロベニアの首都リュブリャーナの安宿にて。
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※記念写真の撮影は禁止されているということで、ガイドをしている中谷さんの姿を1枚・・・!
《ポーランドにあるアウシュビッツ博物館。ここには、たった1人だけ日本人の公認ガイドの方がいらっしゃる。その方の名前は中谷剛さん。僕は1ヶ月以上前から中谷さんに連絡を取らせていただき、中谷さんによるガイドとインタビューをお願いしていた。》
すごい人だった。
どこかの観光地に行ったときにわざわざ日本人によるガイドを僕がお願いするなんて、滅多にない。(だってお金がね・・・(笑))
しかし、このアウシュビッツでは「絶対に中谷さんに!」と思っていた。僕はこのアウシュビッツには思い入れがあり、より深く、核心に迫るところまでぜひ学びたいと考えていたのだ。
合計約3時間。
中谷さんは、一時も止まることなくガイドを続けて下さった。
「なんでこんなに話をし続けられるんだ?」というくらい、中谷さんのお話は止まらなかった。
それは偏に、中谷さんのアウシュビッツへの思いの現れなんだと思う。
そしてこのアウシュビッツのことを知り尽くしている中谷さんだからこそ、これだけの「止まらないガイド」が可能なのだろう。
ご多忙の中ガイドのお願いをさせていただいたので、これまでのようにゆっくりとインタビューの時間を取ることは残念ながら出来なかった。館内を歩きながら時々質問をさせていただくという感じだったのだが、それでも「中谷剛」さんという人間の凄さを感じ取るには十分だった。
僕は前回のブログで「1つの模範となるであろう」という書き方をした。何故なら、この中谷さんがなされている実践こそ、1つの「世界平和へ近づく道」だと僕は感じたからだ。
※ドイツ軍が戦後証拠隠滅のために破壊したという、ガス室と焼却炉。
僕が感じた「中谷さんってすげぇ!」其之壱:知識がハンパじゃなさすぎる!
これはまさに左脳の分野だ。
前回の繰り返しになってしまうが、僕はここで中谷さんが説明して下さった内容を再度説明しようとしているのではない。それはネットで調べれば、情報はいくらでも出てくる。
僕がここで言いたいのは、中谷さんのその知識量の凄さ!「どうしてこんなに?って言うくらい次から次へと説明をして下さるのだ。
「これがプロなんだな」って思った。単純にアウシュビッツのことを学ぶのと同時に、僕は「極めるとはどういうことか」という、その姿勢に対しても大きな学びを得ることができた。
※実際にユダヤ人が運ばれてきた滑車の一部。
僕が感じた「中谷さんってすげぇ!」其之弐:熱い!!!
中谷さんは決して声を荒げたりはしない。大きな声かと言えば、それほどではない。
しかし、その言葉1つ1つが「熱い」のだ。それは「其之壱」で書いたような確かな知識の礎があるからこそなのだろう、そしてその上に「アウシュビッツの歴史と事実を伝えたい」という想いがひしひしと伝わってくるのだ。
そう、これはまさに右脳の分野だ。
僕は中谷さんが、本当に「魂で」感じていることを熱く熱く説明して下さっていることが身に染みて感じた。
そして思った。やっぱり「熱い想い」は人に伝わるものだと。
※銃殺に使われた壁。
僕が感じた「中谷さんってすげぇ!」其之参:「アウシュビッツを知った後」の発信。
僕が中谷さんに対して本当に凄いと思ったのは、その知識と情熱だけではない。中谷さんは、そのガイドの中で常に「その先」を意識してお話をされていた。
アウシュビッツを知ることは「過去の歴史を知ること」である。それはまずもって大切なことなのだが、そこでいくら深く「知った」ところで、それはただの「知識」に他ならない。
大切なのは、それを「知恵」にすることなのだ。そう、未来を築くための知恵に。
過去を知ることは、過去の為ではない。未来の為なのである。
何故アウシュビッツのような悲劇が起きてしまったのか。何故ヒトラーの暴走は起きてしまったのか。何故民衆は止めることが出来なかったのか・・・。
当時からドイツ人は高い産業技術を有しており、中世においては著名な哲学者を何人も輩出している。そんな優れた人々であったのに、何故このような過ちを犯してしまったのか。
それは決してドイツ人を責めているのではない。どこの国の人々だって、歴史を遡れば過ちの繰り返しである。だからこそ歴史を知ることには価値があるのであり、未来を築くための大切なデータなのである。
※実際に使用されていた囚人服。
中谷さんのお話の中でしきりに感心させられたのは、「現在から未来への問い掛け」が多々あったことだ。
民主主義そのものを疑ってみること・・・。
中国や韓国に対して在るべき日本の姿・・・。
EUという共同体の挑戦とアジア諸国の在り方・・・。
もちろんこれだけではない。他にも数えきれないほどの「未来への問い掛け」がたくさんあった。
そして中谷さんは、「私はこう思いますよ」という言い方はしても、絶対に「こうしなければならない」というような、断定的な言い方をしない方だった。それは「共に考えていきましょう」という姿勢の現れであり、世界の未来を本気で考えている人間の姿に僕には見えた。
そう、中谷さんがこのアウシュビッツでガイドをなさっていることは、日本をはじめ世界の人々への「発脳」の作業なのだ。中谷さんはこのアウシュビッツで「プロフェッショナル」として道を究め、自らの生きる道を作り上げた。そしてこのアウシュビッツを誰よりも深く「知り」、熱く「感じ」、そして世界に「発信」されている。
僕は中谷さんのその姿に、熱く心を打たれた。そして1つのモデルを見たような気がするのだ。
すごい人って色々共通点があるが、まずもって言えるのが、ある1つの道において「とんでもないプロ」であることだ。幅広い知見ももちろん大切なのだが、その中において「これだったら絶対に誰にも負けない!」という「とんでもないプロ」の分野を揺るぎなく持っている。そこがやっぱりすごい。そこに人は魅かれるのだと思う。
中谷さんはとんでもない「アウシュビッツのプロ」だった。僕はこのアウシュビッツのガイドを中谷さんにお願いをして、そして歩きながらではあったがインタビューを少しだけでもさせていただけて、本当に実りのある時間にすることができた。
中谷さん、お忙しい中本当にありがとうございました!
そして最後に、僕が最も心に響いた中谷さんのお言葉を1つ・・・。
「あなたはこのアウシュビッツに実際に来たのだから、ぜひ一歩進んだ人になって下さい!」
2014年4月11日。とっても穏やかな雰囲気で何だか異様に落ち着くスロベニアの首都リュブリャーナの安宿にて。
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