真夜中のつぶやき <murmur to oneself at midnight>

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過去から続く未来『夢の終わり』

2009-04-11 | 読了本review
今日はクロスの新刊で

火崎勇さん『夢の終わり』
 目覚めたのは病院の一室。自分が何者であったのかも判らず、
 ただ日々を過している自分の前に現れたのは、何も言わず
 ただ憎悪の目で自分を見つめる一人の男だった。

記憶喪失モノというと
主役二人の過去の因縁がすっぱり切れて
お相手が思い出して欲しくないというのが王道ですが、
本作は主人公同士の接点にかなりひねりが入っていて
すごく面白かったですよ

受様が記憶喪失になって
しばらく経ってからお話がスタートするのですが、
彼の入院費を払っていた人物が無くなり、
病院を出る事になった時に引き受けたのが攻様です。

背が高くがっちりした上質の匂いが漂う攻様に
当然ながら受様は面識が有りませんが、
どうも攻様も面識は無い様子。

自分の身元引受人になるという攻様に言われるままに
彼の自宅の離れの一室へと連れて行かれた受様は
その場で攻様に強姦されてしまいます。

自分から見てもちゃんとした人物に見える攻様が
触るのも嫌な自分を
力ずつで押さえつけずにはいられないほどの憎しみ。

自分が何者であるのか、
どこの生まれか、誰の息子か、どんな育ちか。
普通の人なら考えもしない自分を語る言葉さえない受様には
攻様が望む事は何も出来ません。

今の自分に出来る精一杯で日々を過す受様。
攻様に対してもあるがままに受け入れる彼の態度に
徐々に今の攻様を認め始める攻様。

二人の距離が近づき始めた頃、
攻様の弟の親友に人殺しだと告げられ、
過去の自分を変える事は出来ないからと
全てを受け入れ警察に突き出して欲しいという受様に
攻様が出した答えとは?

本のあらすじにも有りますが、
二人のスタートが襲われるところからなので、
ちょっと抵抗ある方もあるかなと思いますが、
最後はラブラブなので読んで欲しい

BL本はなんと言っても主軸は恋愛だと思うので
ラブラブメインというかオンリーの軽いノリも良いのですが、
キャラの思いがしっかり読める火崎作品は絶対お得
次の火崎さんは月末のキャラとアルル
新年度早々のラインナップに笑いが止まりませんね。
コメント
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