JINX 猫強

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プチ原稿・パート2 「アリシア」

2007-08-11 03:38:10 | プチ・原稿
 なーにが次はSSで、なんでしょう。 
 私のバカッ!
 自分で自分の日記にカキコできなくしてどーするッ

 というわけでSSいって見ましょう。

 以前に出した《アリシア》の続編ですが、まぁ読まなくても何とかなるかな、みたいな…。

■ ■ ■

 一輝が狂った…。
 そうとしか思えず、氷河は溜息を吐いた。
 まぁ、昔から変ではあった。
 幼い頃、両親を失くし、城戸光政の運営する孤児院に入所させられた時から、一輝は弟の瞬に異常な愛情を傾けていた。
 それは、よい。
 幼くして両親を失くし、見知らぬ施設に兄弟二人きりでの入所を強いられたのだ。
 兄が、更に幼い弟を護ろうとしたのは解らなくはない。
 だが、一輝は知らなかった。
 自分も、弟も、そして…か弱い弟を苛め抜く、同じ施設に入所している孤児たちも父親は同じ、城戸光政であることを。
 氷河は知っていた。
 産まれ故郷の異国から日本へ向かう途中、母に聞かされたからだ。
 だが、その母も不意の事故で、海中に没した。
 母が「手助けをしてあげてね」と言い残した父・城戸光政は、しかし母を亡くし、ただ一人、異国の地に辿り着いた息子に冷たい一瞥しかくれず、氷河をこの施設に送り込んだ。
 氷河は父のことは忘れてることにした。
 元々、この国に来なければ会うこともなかった男であった。
 そして、この国に来なければ、母は航海中、命を落とすことはなかった。
 しかも光政は一定期間、施設に置いた子供たちを「聖衣」なる物の持ち帰ることを命じ、幼い子供たちを世界各地の死地へと追いやった。
「聖衣」とは聖なる衣。
 地上に光臨した女神・アテナを護る聖闘士が授かる鎧であった。
 死地から戻っても、試練は終わらなかった。
 聖闘士となり世界各地から「聖衣」を持ち帰った少年たちを、今度は「銀河聖戦」なる見世物を開催し、見世物にしようと闘技場まで建設していた男の行為にアテナを奉じ、聖闘士を統括する「聖域」は激怒し「銀河聖戦」を撃破するべく、刺客を送り込んできた。
 その戦いの中で、氷河は一輝と対峙した。
 一輝は不死鳥の聖衣を纏い、阿修羅のごとく暴れ捲くった。
 あれほど溺愛していた瞬に拳を向け、聖闘士たちを打ち倒し「銀河聖戦」勝利者に授けられる黄金聖衣のパーツを奪い去った。
 氷河は失われたパーツを求め、一輝が決闘の場とし指定した殺生谷で一輝と対峙した。
 一度は敗れた。
 だが、二度目はかなりのダメージを与えることができた。
 そして、三度目の闘いで氷河は一輝に命を助けられた。
 あの闘いで氷河はダメージを負い、意識を失った。あのとき一輝は氷河を殺せたはずだ。
 挙句の果てには「愛している」だ。
 なにがどうなっているのか解らない。
 
「続く」

 あぅ~眠いから今日はこれまで。