JINX 猫強

 オリジナルとかパロ小説とかをやっている猫好きパワーストーン好きのブログです。
 猫小説とか色々書いています。
 

24 (24) ~眠る鳥より~

2008-04-25 00:21:32 | ノンジャンル
「イヤだ、いっ、きッ!」
 そう叫びながら、氷河は自身と一輝の下腹部の間に逐情(ちくじょう)していた。
「元気がいいな、少年は」
 一輝は唇の端を吊り上げ、氷河の放ったものに手を伸ばした。
「やめろ、そんな…」
 腹部と掌を汚したものを果実に馴染ませるよう塗り込まれ、氷河は激しく身を捻った。
 消えてしまえるのなら、この場から消え失せてしまいたかった。
「どうした氷河? やめてほしいのではなかったのか」
 絶頂を極めたばかりの果実を弄られ、変化しかけているのを目にし、一輝は笑った。
「よせ」
 氷河は繋がったまま覆い被さっている一輝を振り落とそうと身を捻る。
「やめんな、オレは優しい男だ。同じ男として、こんな状態のお前を放ってはおけんからな」
 一輝は濡れた果実を扱きながら、腰を突き上げた。
「ふざけるなッ」
 氷河は調子付く一輝に、頭突きをしかけた。
「なんだ、氷河…口が寂しいのか?」
 一輝は躱しざま氷河の顎を捕らえ、口付け、歯列を舐め上げた。
「うるさい、バカッ」
 氷河は口付けから逃れようと、激しく首を打ち振った。
 本来ならこのバカを振りほどき、ベッドから降りてしまいたい。
 だが、両手をベッドに固定されていては不可能だ。
 いや、例え両手が自由であったとしても、一輝を振り払うことなど不可能だ。
「素直になれ、氷河」
 一輝が氷河の身体を二つに折り、腰を使い始めた。
「やめ、こんな…」
 内壁を押し上げ擦る感触に、氷河は身を捩り、脚を痙攣させた。
「好いことは、か?」
 一輝が氷河に鼻先をつけ、口角を上げた。
「バカ…」
 氷河は一輝を睨み付けた。
「バカは、お前だ…」
 一輝は最奥まで貫いたまま、腰をうごめかせた。
「…お前の反抗は、そそる」
「うるさいッ、ああッ――ッ」
 体内を深く抉られ、氷河は下肢を戦慄かせた。
「どうした、氷河…そんなに締め上げて」
 一輝は頬を染め、可能な限り自身から顔を背けようとする氷河に笑みを浮かべた。

「続く」

24 (23)  ~眠る鳥より~

2008-04-21 23:32:22 | プチ・原稿
「どうだ、気持ち好いか…」
 一輝の、ふくらはぎをを舐めながらの問いに、氷河は首を打ち振った。
「いいぞ、氷河…その調子だ」
 今から詫びられても、一輝にも自身を制御する気はない、またできもしない。
 一輝は氷河の脚を極限まで開かせ、その間に腰を入れ、更に結合を深めてゆく。
「あッ、あぁ…やめ――」
 最奥を執拗に突かれ、氷河の瞳から流れ落ちた涙が頬を流れ伝った。
「や、やめ…」
 氷河は身を捩り、手首に食い込むロープに歯を立てた。
 ロープを噛み切るためではない。なにかに縋らなければ、一輝にもたらされる感覚に、精神も肉体も埋没しそうな怯えに氷河は駆られていた。
「どうだ、氷河?」
 一輝は最奥まで挿入した欲望で内部を掻き回す。
「イヤ…いっ、きッ!」
 このまま内部に居座り、傍若無人に暴れられたら、氷河は自身がどうなってしまうか解らない。
「なら、降参か…氷河」
 一輝は激しい勢いで突きながら口を開いた。
「イヤ…」
 氷河は弱々しく首を振った。一輝に降参など、死んでもしたくはなかった。
「そうか、それではしかたがないな」
 一輝は氷河の片足を解放し、ベッドに落ちた氷河の脚の間に身体を割り込ませ、斜めに傾いだ氷河の身体を引き寄せる。
「あッ、あッ、あッ」
 未知なる領域を犯される感覚に、氷河の蒼い瞳が大きく見開かれていた。
「氷河…お前はオレのものだ、この強情な精神も、感度のいい身体も、だ…」
「違う、一輝ッ!」
 氷河は激しく身を捻った。
 氷河は、氷河自身のものだ。
 共に肩を並べ、闘うことができなくなってしまった以上、一輝と氷河を繋ぎ止めるのは、この役にも立たない記憶だけだ。
 それなのに、一輝にもたらされる快楽に我を失くそうとしている浅ましい自身の身体を、氷河は持て余していた。

「続く」

24 (22) ~眠る鳥より~

2008-04-15 19:02:53 | ノンジャンル
 一輝は、かつては肩を並べ、対等に渡り合った男であった。
 だが今は、気遣われ、護られるしかない自身であった。
 この傍若無人な男が、氷河の前では、タバコも喫わない。
「それに、カラオケ店が危険な場所など、頭の硬いジジィの発想だ」
「ジジィか…」
 一輝は嗤った。
「爺(じじい)というのは、老年の男の総称だ、日本語は正しく使え」
 一輝は氷河の唇の輪郭を、親指でそっとなぞった。
「まさに、お前のことだな」
 氷河は口角を上げ、一輝を見つめた。
「どうも、口で言っただけでは解らんようだな…」
 一輝は氷河の脚を抱きかかえた。
「やめろ、なにを…」
 猛ったものを押し当てられ、氷河は顔色を失っていた。
「オレがジジィかどうか、お前の身体で確かめろ」
 一輝が先ほどの行為で柔らんだそこに、自らの欲棒を押し込んだ。
「いッ! やめろッ」
 どこまでも入り込もうとするそれから逃れるように、氷河は身を捻った。
「なら、取り消せ。オレはジジイではないと、そして、その言葉は二度と口にするな」
 一輝は先端を埋没させたまま、氷河を見つめた。
「イヤだ、お前が年寄りじみた説教をするから、わる――ッ」
 悪いと言う前に氷河は一気に、一輝の欲棒に最奥まで貫かれていた。
「解った、氷河…」
 一輝は根元まで突きたてたものを半分ほど抜き、腰を揺らめかせた。
 内壁で暴れる欲棒の感触に、氷河は大きく息を吐き、身を仰け反らせた。
「これからオレは、全身全霊を傾けてお前を抱く、詫びるのなら今のうちたぞ」
 一輝は氷河の双丘に手を沿え、持ち上げるようにして腰の抜き差しを始めている。
「うるさい、誰が…」
 その後に続く言葉は、一輝の行為によって妨げられていた。
 一輝は氷河の両脚を揃えて戒め、密着部に体重をかけるようにして圧し掛かっている。
 更なる密着に氷河は激しく首を振り、手首を戒めているロープを握り締めた。

「続く」

すみません・そしてありがとうございます☆

2008-04-12 23:46:14 | ノンジャンル
日記のコメントへのカキコありがとうございますッ。
本当に嬉しかったです。
お返事が遅れて申し訳ありませんでした。
これからも一輝・氷河続けてゆきますのでこれからもよろしくお願いします。
私信ですみませんッ☆

24 (21) ~眠る鳥より ~

2008-04-12 22:11:57 | ノンジャンル
「やめろと言っている」
 両の脇を撫でられ、氷河は身悶えた。
「いい様だな、氷河…」
 一輝が笑顔で続けた。
「お前に嵌められ、駅員に取り調べられながら、オレはお前をどう仕置きしてやろうかと、そればかり考えていたのだ」
「それが、これか…」
 氷河は自身を戒めるロープと一輝を見比べた。
「そうだ、これからオレの力を思い知らせてやる」
 一輝は氷河に跨り、その頬を両の掌で包み込み、屈辱に歪む表情を覗き込んだ。
「オレの動きを封じてか、この卑怯者」
 氷河は一輝の視線を跳ね返した。
「誤解するなよ、氷河…」
 一輝は氷河の額に唇を付け、優しく吸い上げ言葉を続ける。
「オレがお前を縛ったのは、怪我をさせないためだ」
 頬から首筋を唇で辿られ、氷河の背が怖気だった。
 確かに全身で暴れ、一輝に押さえ付けられれば、氷河は怪我をしかねない。
「うるさいッ、この変態ジジイッ!」
 氷河は一輝の躯を退かそうと身を捻る。
 説教なら、口ですればよいのだ。
「まずは、この口だな…」
 一輝は氷河の唇に口付けた。
 歯列を割り、押し入ってきた舌で口腔を舐め回され、氷河は背を仰け反らせた。
 氷河は歯の裏側を舐める一輝の舌を押し出そうし、その舌を絡め取られ、息苦しさに身を捩る。
 一輝は氷河の顎を固定し、強引な口付けを続けている。
 吸われ続けた舌の感覚が麻痺している。
 酸欠に身を捩り、一輝のものと混ざり合った唾液を嚥下したのを見計らったように一輝は唇を解放し、どこか虚ろな視線を天井に向けている氷河の唇を撫でた。
「氷河…」
 一輝は手にした氷河の髪に唇を付けた。
「お前はオレのものだ…今も、昔もな…」
 一輝は氷河の頬に唇を移動させ、啄ばむようにキスをする。
「…危険で、有毒な物の溢れている場所へなど行くな」
 全ての聖戦を闘い抜いた白鳥星座の聖闘士の命を奪ったのは、悪性腫瘍であった。
 今の氷河の年齢で、氷河は命をおとした。
 これから氷河は、年に数回の精密検査を受ける。最悪、再度氷河の身体に悪性腫瘍が発見されたとしても、もう手遅れなどということにはさせない。
 グラード財団の全総力を挙げ、早期発見・治療で氷河の命を守り抜く。
 だが、腫瘍を発生させないためには、氷河自身も節制せねばならない。
 アルコールやタバコ、さらには危険に巻き込まれかねない場所へ足を向けることは、厳に慎まねばならない。
 でなければ、氷河は――。
「カラオケ店は危険でもなければ、オレはその場の雰囲気でアルコールを飲んだり喫煙したりはしない」
 一輝に体調まで気遣われているのだと思うと、氷河は自分が情けなかった。

「続く」