JINX 猫強

 オリジナルとかパロ小説とかをやっている猫好きパワーストーン好きのブログです。
 猫小説とか色々書いています。
 

アリシア 4

2007-08-21 02:33:09 | プチ・原稿
 氷河は厚い氷に閉ざされた海面を見下ろしていた。
 氷河は日本から戻り、日に3度4度と海に潜り、母の姿を確認せずにはいられなくなっていた。
 氷河は一輝との闘いで見せられた、あの母の姿に囚われしまっている自分を知っていた。
 だが、どうしても生前と変わらぬ姿を確認せずにはいられない。
 今、この瞬間にも母の美しい皮膚が崩れ…。
 氷河は首を左右に振り、己の考えを打ち消した。
 氷河の髪についていた氷が中を舞い、足元で澄んだ音を立てた。
――くッ!
 氷河は拳を握り締めた。
――一輝…!
 銀河聖戦が開催不能になり、白銀聖闘士たちが日本に集った青銅聖闘士の抹殺に乗り出した以上、氷河が日本にいる意味はなくなった。
 氷河は行きがかり上とはいえ白銀聖闘士を倒している。
 確かに見世物紛いの闘いを繰り広げは下が、彼らは戦士であった。
 だが…いずれ、聖域から勅令がが下る。
 秩序は秩序だ。
 氷河はそれを、修業を重ねた、母の眠るこの地で待つことにした。
 もう、日本での出来事など、忘れるつもりでいた。
 あの男に対する憎しみも…。
 あの男と争えば、供に闘った瞬をも傷付けることになる。そんなことはしたくなかった。
 だが、殺生谷であの男に植え付けられた記憶が、溶けることのないガラスの破片となって氷河の胸を抉り続けている。
――マーマ…。
 氷河は肉体的には強靭な力を身に付け聖闘士となったが、精神的には母を亡くしたあのときから成長していない、未熟な幼児であった。
 氷河はその事実を噛み締めていた。

「続く」

■日記■

 先日、大好きで尊敬しているサイトさんが一輝・氷河を更新していてくれましたッ。
 う~、未熟な私ではありますが今だ有り余るその情熱についていきたいと思います。
 でも、全然ダメダメな私ではありますが…。
 


アリシア 3

2007-08-16 23:38:56 | ノンジャンル
「体調はどう?」
 瞬は部屋に入り後ろ手に扉を閉めた。
「ああ…大分いい、紫龍のお陰だな」
 ペルセウス星座の白銀聖闘士のアルゴルのメドゥサの盾で石にされた氷河たちを救ったのは龍星座の紫龍であった。
 だがそのために紫龍の払った代償は大きすぎた。
 紫龍はメドゥサの盾の呪力を無効にするために自身の目を指で突いた。
 視力を失った紫龍は今、修業地から恩師の伝言を伝えに来た春麗の付き添われ眠りに就いている。
「紫龍は春麗さんと五老峰に帰るんだって。なにか、あちらに目に効く薬があるんだって」
「そうか…」
 氷河は瞬から手入れの行き届いた庭に視線を転じた。
 氷河は聖域から見世物紛いの「銀河聖戦」に参加する聖闘士たちを抹殺するために日本に送り込まれた。
 だが、星矢たちの闘いを目の当たりにし、氷河に迷いが取り付いた。
 この闘いはただの私利私欲を肥やすための闘いではないのではないか――との。
 その逡巡のうちに一輝が殴り込み白銀聖闘士が殴り込んできた。
 白銀聖闘士たちは同じ聖域からの命で日本に来ている自分をも抹殺しようとした。
 殺されるわけにはいかないから、氷河は応戦し白銀聖闘士の何人かを倒してしまった。
 そして、誰もいなくなった戦場で再び一輝と対峙した。
 あのときまでは一輝と氷河は、前世からの敵のように憎しみあっていた。
 だが、その後だ。
 氷河は一輝の攻撃を防ぎきれず一瞬、意識を失った。
 次に、気がついたときには一輝は憎悪の赴くままに氷河の頸を締め上げていた。
 氷河は自身の死と向き合った。
 だが次に目覚めたとき、一輝の様子は変わっていた。
 まず、自分を見る眸から違った。
 まるで愛情を受ける対象にでもなったような一輝の視線に、氷河は戸惑った。
 そして――。
「…氷河」
 呼ばれ、氷河は我に返った。
「大丈夫?」
 心配気な表情に、氷河は瞬から視線をそらせた。
「氷河…もしかして、兄さんの拳の後遺症?」
――鳳凰幻魔拳、他者の精神を支配しその肉体を滅ぼす、正に魔拳…。
「大丈夫だ、オレは」
 あの拳は氷河の最愛のものを穢し、氷河の精神と身体に痛手を与えた。
 だが、痛手よりも憎しみが勝っている。
 氷河にはその憎しみを消すことができない。
「ボクは兄さんを探す旅に出るよ、ここにはもう戻らないつもり」
「そうか…」
 氷河は瞼を閉じた。
 今、最も慕う兄を憎む自分は、瞬の瞳にはどのように写っているのか…。それを思うと瞬を見ることができない。
「…オレも故郷へ、東シベリアに帰る」
 そして、もう二度と異母兄弟たちに会うことはないことを氷河は己に誓っていた。
 
 瞼を閉じたままの氷河は気づいていなかった。
 故郷へ帰ると口にした氷河を見つめる瞬の唇に冷ややかな笑みが浮かんでいるのに。

「続く」

アリシア 2

2007-08-12 01:04:15 | プチ・原稿
 最初は嫌がらせだと思った。
 自身を蛇蝎のごとく忌み嫌う一輝から愛の告白をされれば氷河の全身は総毛立つ。
 だが、そこまでする意味が解らない。
 嫌がらせをするなら殺せばよい。
 どう考えても、一輝が自分に愛の告白などするわけがないのだから、気が狂ったとしか思えない。
 そう思う核心が、氷河にはある。
 人の精神を支配し、廃人に追い込むという「鳳凰幻魔拳」を氷河は一輝に弾き返した。
 氷河は幻魔拳を受け、精神に強大なダメージを被った。故に、殺生谷での闘いで一輝に敗れた。
 同じ幻魔拳を一輝は額に受けたのだ。
 精神を支配する拳を受けただけに、一輝の精神に何らかの異常が生じたのだとは理解できる。
 だが、そうなった場合…。
「氷河」
 背後からの声に、氷河はぎこちない動きで背後を振り返った。
「瞬、どうした?」
 瞬は、日本に帰りつき兄と再開することを心の支えに過酷な修業を耐え抜き聖闘士になった。
 だが、日本に帰り着き待っていたのは兄ではなく過酷なトーナメントであった。
 その過程で合間見えた兄も、かつての優しいく力強い兄ではなくなっていた。
 闘いの中、歩み寄れるかに思えた兄の精神が氷河が返した拳で妙な具合になったのでは、氷河は瞬に合わす顔がなくなる。

「続く」

プチ原稿・パート2 「アリシア」

2007-08-11 03:38:10 | プチ・原稿
 なーにが次はSSで、なんでしょう。 
 私のバカッ!
 自分で自分の日記にカキコできなくしてどーするッ

 というわけでSSいって見ましょう。

 以前に出した《アリシア》の続編ですが、まぁ読まなくても何とかなるかな、みたいな…。

■ ■ ■

 一輝が狂った…。
 そうとしか思えず、氷河は溜息を吐いた。
 まぁ、昔から変ではあった。
 幼い頃、両親を失くし、城戸光政の運営する孤児院に入所させられた時から、一輝は弟の瞬に異常な愛情を傾けていた。
 それは、よい。
 幼くして両親を失くし、見知らぬ施設に兄弟二人きりでの入所を強いられたのだ。
 兄が、更に幼い弟を護ろうとしたのは解らなくはない。
 だが、一輝は知らなかった。
 自分も、弟も、そして…か弱い弟を苛め抜く、同じ施設に入所している孤児たちも父親は同じ、城戸光政であることを。
 氷河は知っていた。
 産まれ故郷の異国から日本へ向かう途中、母に聞かされたからだ。
 だが、その母も不意の事故で、海中に没した。
 母が「手助けをしてあげてね」と言い残した父・城戸光政は、しかし母を亡くし、ただ一人、異国の地に辿り着いた息子に冷たい一瞥しかくれず、氷河をこの施設に送り込んだ。
 氷河は父のことは忘れてることにした。
 元々、この国に来なければ会うこともなかった男であった。
 そして、この国に来なければ、母は航海中、命を落とすことはなかった。
 しかも光政は一定期間、施設に置いた子供たちを「聖衣」なる物の持ち帰ることを命じ、幼い子供たちを世界各地の死地へと追いやった。
「聖衣」とは聖なる衣。
 地上に光臨した女神・アテナを護る聖闘士が授かる鎧であった。
 死地から戻っても、試練は終わらなかった。
 聖闘士となり世界各地から「聖衣」を持ち帰った少年たちを、今度は「銀河聖戦」なる見世物を開催し、見世物にしようと闘技場まで建設していた男の行為にアテナを奉じ、聖闘士を統括する「聖域」は激怒し「銀河聖戦」を撃破するべく、刺客を送り込んできた。
 その戦いの中で、氷河は一輝と対峙した。
 一輝は不死鳥の聖衣を纏い、阿修羅のごとく暴れ捲くった。
 あれほど溺愛していた瞬に拳を向け、聖闘士たちを打ち倒し「銀河聖戦」勝利者に授けられる黄金聖衣のパーツを奪い去った。
 氷河は失われたパーツを求め、一輝が決闘の場とし指定した殺生谷で一輝と対峙した。
 一度は敗れた。
 だが、二度目はかなりのダメージを与えることができた。
 そして、三度目の闘いで氷河は一輝に命を助けられた。
 あの闘いで氷河はダメージを負い、意識を失った。あのとき一輝は氷河を殺せたはずだ。
 挙句の果てには「愛している」だ。
 なにがどうなっているのか解らない。
 
「続く」

 あぅ~眠いから今日はこれまで。
 

虎目バングル☆

2007-08-07 22:58:02 | パワーストーン
 今日は石ネタで。
 実は私はパワー・ストーン…。
 分けても水晶が大好きっス。
 で、いつか知人が見た水晶のバングルを探してレッツ・ネット・サーフィン。
 もうかれこれ何年も探しているのですが透明なクリスタルバングルは見つけられて降りません。
 でも、思いかげずアメジスト(でも、氷河を樹木の枝でキャッチ・ボールにしたからちょっと)のバングルを見つけてゲット。
 あと、虎目石のバングルもゲット。
 なんて幸せな石三昧名日々を送っておりました。
 だから、お給料が右から左なんだな。
 というわけで不本意なお仕事場に生かされても我慢、ガマン…。
 怒りませんよ。
 でも、なにかあったらネコ・パンチです。
 まぁ、仕事は楽しく、です。

 次にはss入力できるように頑張ります。
 ちゃんと一輝・氷河やるんだー(遠い目)

 あっ、そうそう。
 この間、ものすごく身体がだるくって、これはもしや夏バテ…。
 横になったら起きられない。
「イクラ」にご飯もあげられない。
 あぁ、お皿に入れたら食べておくれ、だるいんだよ~。
 で、夏バテ…?
 こんなに太っているのに。
 脂肪の貯蓄はたくさんあるのに…。
 などと思いつつ、試しに塩分の強いお漬物を食べてお仕事に行ったら、あら不思議。
 元気に一日乗り切れました。
 太っていてもやっぱり適度な塩分は大切よね~(人並に)
 ということで、皆様もお身体を大切にお過ごし下さいッ。

 お新香を食べてss祭りじゃッー!!