「なんのマネだ」
シャワーを浴び始めた一輝に氷河が声をかけた。
「シャワーを浴びているのに決まっておろうが」
一輝が肩越しに氷河を省みた。
「バカッ、そんなことは後でやれ、でなければオレが出ていく」
氷河はバス・タブから上がろうとし、そのまま突き倒され、浴槽に沈んでいた。
「あれほどの暴言を浴びせておいて、ただで済ませると思っていたわけではあるまいな」
頬にかかった前髪を掻き上げる氷河を見下ろしながら、一輝もバス・タブに身を沈めた。
「バカッ、くるなッ!」
氷河は脚をバタつかせ、波立った湯を一輝にかけ、追っ払いにかかった。その足首を一輝が軽々と掴み、引き寄せる。
氷河はバス・タブで向き合い、互いの下肢を絡ませるような格好に頬を上気させた。
「いい格好だな、氷河…」
一輝が唇を吊り上げた。
以前の氷河なら、このぐらいの拘束は、楽に振り解くことができたのだ。
「だまれッ!」
氷河は一輝を睨み据えた。
かつての氷河は、聖闘士として一輝たちと肩を並べ、互いに命を預け、地上の平和と女神を護る仲間であった。だがその関係は互いの力が拮抗していればこそのことであった。
今の氷河の僅かばかりの小宇宙では、そんな関係は望むべくもない。
「黙らん、お前がその生意気な態度を改めるまではな」
一輝は氷河を胸に抱き、顎を捉え素早く口付けた。
まさかの行為に呻いた氷河の、僅かに開いた唇から一輝の舌が入り込んだ。
舌を絡め取られ、吸い上げられ、氷河は弓なりに身を反らせた。
息苦しさに目が眩むまで口付けてから、一輝は氷河を解放した。
「つづく」
シャワーを浴び始めた一輝に氷河が声をかけた。
「シャワーを浴びているのに決まっておろうが」
一輝が肩越しに氷河を省みた。
「バカッ、そんなことは後でやれ、でなければオレが出ていく」
氷河はバス・タブから上がろうとし、そのまま突き倒され、浴槽に沈んでいた。
「あれほどの暴言を浴びせておいて、ただで済ませると思っていたわけではあるまいな」
頬にかかった前髪を掻き上げる氷河を見下ろしながら、一輝もバス・タブに身を沈めた。
「バカッ、くるなッ!」
氷河は脚をバタつかせ、波立った湯を一輝にかけ、追っ払いにかかった。その足首を一輝が軽々と掴み、引き寄せる。
氷河はバス・タブで向き合い、互いの下肢を絡ませるような格好に頬を上気させた。
「いい格好だな、氷河…」
一輝が唇を吊り上げた。
以前の氷河なら、このぐらいの拘束は、楽に振り解くことができたのだ。
「だまれッ!」
氷河は一輝を睨み据えた。
かつての氷河は、聖闘士として一輝たちと肩を並べ、互いに命を預け、地上の平和と女神を護る仲間であった。だがその関係は互いの力が拮抗していればこそのことであった。
今の氷河の僅かばかりの小宇宙では、そんな関係は望むべくもない。
「黙らん、お前がその生意気な態度を改めるまではな」
一輝は氷河を胸に抱き、顎を捉え素早く口付けた。
まさかの行為に呻いた氷河の、僅かに開いた唇から一輝の舌が入り込んだ。
舌を絡め取られ、吸い上げられ、氷河は弓なりに身を反らせた。
息苦しさに目が眩むまで口付けてから、一輝は氷河を解放した。
「つづく」