JINX 猫強

 オリジナルとかパロ小説とかをやっている猫好きパワーストーン好きのブログです。
 猫小説とか色々書いています。
 

24 (9) ~眠る鳥より~

2008-02-05 22:34:00 | ノンジャンル
「なんだ、そのなりは」
 腕を組んだままの一輝の指摘で、氷河は駅のロッカーに預けてあった洋服に着替えたのを思い出していた。
「まさか、カラオケに制服っていうわけにもいかないだろう」
 氷河は靴を脱ぎ、自らの部屋に戻るために一輝の脇をすり抜けようとした。が、その腕を力強い腕に掴まれていた。
「門限を破っておいて、なにもなしか?」
 一輝は氷河を傍らに引き寄せた。
「オレには門限なんかない」
 そんなことは聞いたこともない。
「ある、お前の門限は学業と行事を終えてから屋敷に帰り着いた時間だ」
「そんな、無茶な門限があるか」
 小うるさく横暴な一輝の言い草に、氷河は大きく息を吐いた。
「なんだ、その口の聞き方は、それが年長者に対する態度か」
「好きで年下になったわけではない」
 氷河は聖闘士であったとき、一輝との歳の開きは1年だった。短気で考えなしの一輝より、当時の自分のほうが、精神年齢ははるかに高かったのだ。
「なんだ、その言い草は」
 一輝は氷河の頬を指で摘み、引っ張った。
「やめろッ! 子ども扱いするな、このジジイッ!」
 氷河が病に罹らねば、そして甦ることがなければ、一輝との年の開きも、力の開きもここまでにはならなかった。
「以前(まえ)から気に障っていたが、オレはジジイではない」
 一輝は引いた頬に捻りを加えた。
「オレから見ればジジイじゃあないか、年を考えろ、年を」
 眉間の皺の濃くなった一輝の顔を氷河は見上げた。
「上等だ…」
 一輝は唇の端を吊り上げた。
 だがその笑みはいつもの余裕のあるものではない。心なしか、表情が引き攣っているような気がする。
「…確かに、年齢も上だが…体力はオレの方が遥かに上だ」
 そう口にした一輝に氷河は軽々と担ぎ上げられていた。
 
「続く」

 またまた、日記☆

 昨日、私の身長より高い本棚からイクラ「猫」が落下して来ました。
 超ショックです。
 一枚の座布団を争ってのギャー「もう一匹のうちの猫」との争いに負けてはたき落とされたらしいのですが(2重にショック)なんか物悲しい気分になりました。