モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

かしこい。 ノアザミ(Cirsium japonicum)の花の仕組み

2008-05-13 06:24:00 | その他のハーブ
野原・山道などを歩くと、赤紫色のあざみの花に出会う。
日本の自然の風景を代表する花であり種類も多いようだ。
しかも、牛などの大型の草食動物に食べられないように、
葉がチジれてその先にとげを持ち攻撃型のスタイルを形成している。

数多いあざみの中で、5月に咲くのはノアザミだけであり、
(もうひとつあるけど・・・・)
専門家でも識別しにくいあざみの中で唯一わかりやすいあざみだ。
ノアザミによく似ているが秋咲きのあざみはノハラアザミという。

(写真)小さな花びら5枚のものが多数集まってノアザミの花を形成


ノアザミの花は筒状をしており、たくさんの花が集まって形作っている。
ということは、雄しべと雌しべの関係がどうなっているかということに注意が向くが
この花は賢くて近親結婚を防ぐ仕組みが出来ているという。

雄しべが成熟し花粉をだしているが
(今日見たらつぼみでも出している。焦り気味かも・・・)
雌しべは受粉できないようにガードされており、
潜水艦の潜望鏡が海上に伸びてくるように雌しべが上昇し花粉をかき出している。

他の花の花粉をつけたハチなどが蜜を吸いにくるとやっと受粉するという
時間差で自家受粉を避けるようになっている。

さらにその先は、
1個の果実に1個の種子とハングライダーの帆となる羽がつき
風に吹かれて拡散し子孫繁栄を実践している。
よく考えられており、
かなり進化した賢い植物であることは間違いない。

ちょっとした偶然を選択し生存の確率が高い偶然が生き残る。
ということで歴史をつむいできたのだろうか?
それゆえに
他花受粉するようになっているので雑種が出来やすく種の判別が難しくなっているが、
純血主義を採らないノアザミは、緑地が減少し生存環境が悪くなっているなかで
混血に生き残りをかけているのだろう。

(写真)一日でこれだけ花粉量が増加


ノアザミ(Cirsium japonicum)
・キク科 あざみ属の耐寒性がある多年草。
・学名は Cirsium japonicum DC.。和名はノアザミ、別名ハナアザミ。
・あざみは世界で250種以上あり、日本には種類が多く80種も自生している。
・春に咲くのはノアザミだけで、秋咲きのノハラアザミと識別できる。
・草丈は80~100㎝で切れ込みがありとげがある。


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