モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

ハナズオウ(花蘇芳)の花

2009-04-15 07:48:46 | その他のハーブ
(写真)ハナズオウの花


何と艶やかな花だろう。
枝から直接薄紅色の花が咲き、この花が蝶のような形をしている。
マメ科らしい花だが、この色彩は桃源郷のような色合いといっても良さそうだ。

10年前ぐらいに植木屋が入れたものだが、枯れてしまったので裏庭に放置していてすっかり忘れていた。驚いたことに、枯れた枝の下から新しい枝を出し、見事に再生していただけでなく、花を咲かせていた。

枯れ木に花を咲かせましょうという“花咲か爺”がかけた魔術かとも思ってしまった。


この『ハナズオウ』は、江戸時代に中国から渡来した花木で、薄紅色の花色がその頃江戸で人気があった染め色の『蘇芳(すおう)』に似ていたので、『ハナズオウ』と名付けられた。

一方の『蘇芳(すおう)』は、
インド・マレーシア原産のマメ科の小木で、この幹の心材を染料の原料として利用した。日本への渡来は奈良時代のようで、天竺を経て中国経由で入ってきた貴重な染料だった。当初は十二単に使われるなど上流階級の染色服飾だったが、江戸時代になると直接輸入されるようになり庶民にも人気があり広まったという。

(写真)ハナズオウの葉と花
        

ハナズオウ(花蘇芳)
・マメ科ハナズオウ属の落葉低木。
・学名は、Cercis chinensis Bunge。属名のCercisは“鞘・さや”を意味し、小刀の鞘に似た実がなる。
・和名は花蘇芳(ハナズオウ)。古代から赤色の染料とされた「蘇芳」の木の染料汁に似た色から来ている。
・英名は、Chinese red bud (中国の赤い芽、赤い小娘)
・原産地は中国。
・樹高2~4m。
・開花期は4月~5月。木の枝に薄紅色の蝶の形をした花が束になって咲く。
・開花後にハート型の薄い黄緑色の葉が互生する。また、秋に扁平な豆のような果実がなる。
・日当たりが良いやや湿った土壌が適している。
・江戸時代に中国から渡来する。

命名者は、ブンゲ(Bunge, Alexander Andrejewitsch (Aleksandr Andreevic, Aleksandrovic) von 1803-1890)は、ドイツ系ロシア人でアジア・シベリア探索などを行ったTartu大学の植物学教授。この大学はエストニアにあるが、スウェーデン国王によって設立されたリンネ、ツンベルクなどが教授をしたウプサラ大学についで古い大学でもある。

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6 コメント

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isabellaさん (tetsuo)
2009-04-17 09:46:11
日本紀行の英文フリー文庫がネット上にあったのでダウンロードしてみました。翻訳はそのうち手に入れるつもりです。

ブログのアクセスにご面倒かけてすみません。ここにたどり着く方法は三つ。

1.インターネットの閲覧ソフト(今見られているもの)の上部に「お気に入り(A)」というところをクリック → 「お気に入りに追加(A)」をクリック →「追加」をすると登録されます。次回は「お気に入り」をクリックして登録されたところにカーソルを持っていってクリックすると入れます。(これがY!、Gooなどに頼らない普通の方法です。)

2.Y!の従来の「お気に入り」から私のブログに入り、「オピニオン」”移転します”の記事に「移転先はモノトーンのときめき」という文章があります。このアンダーラインがされているところをクリックしても入れます。

3.イザベラさんのブログ左側の表側に「ゲストブック」があり、この中に私のコメントがあります。文中にアンダーラインされたアドレスが記載されていますが、ここをクリックしても入れます。

1番をお奨めします。何でも気に入ったものを登録し、フォルダーをつくり整理するとインターネットの使い勝手が高まります。

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植物学 (isabella)
2009-04-17 08:23:43
「イザベラ・バードのハワイ紀行」は植物学をなさるtetsuoさんにぴったりな本です。雑事に追われ軽井沢だけは季節でもないのに飽きるほど行っているのですが大きな旅行は出来ないでいます。旧ブログは「お気に入り」に入っているので簡単にお邪魔してました。tetsuoさんもご旅行中だとばかり思っていましたがお引越しなさったのですよね。新ブログをお気に入りに入れるにはどうしたらよいのでしょうか?
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isabellaさん (tetsuo)
2009-04-17 00:30:15
お久しぶりです。どこぞ旅にでもいかれたのでしょうか?植物に手を出してしまったので、農閑期でないと動けなくなり農繁期の欲求不満を週一の朝帰りで我慢しております。ということで旅行記は手を出したくなかったのですが、そろそろイザベラバードを読まないといかんかな~というところにきてしまいました。
教えを請わないとダメなところがあるでしょうから今からお願いしておきます。
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花ひとひらさん (tetsuo)
2009-04-17 00:01:19
群れ雀とはなかなかおしゃれな言い方ですね。
雀というと秋の収穫後の庭先というイメージがありますが、”はらみ雀”となると春の季語になるそうですが、二つ新しいことがわかりました。ありがたいことです。
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すおう (isabella)
2009-04-16 22:55:33
この花、実家にありました。「すおう」と祖母が言っていましたが花ずおうというのですね。スエーデンには植物学という学科があるとは素晴らしい国ですね。
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Unknown (花ひとひら)
2009-04-16 20:27:14
鮮やかな色で、葉の出が遅く蝶のような花だけを咲かせて不思議な花ですが、これが咲けばあ~~春と思います。我が家は後に出来た豆の鞘のような種から育てました。でも切る(枝払いとかをすると)枯れるようです。
家のも枯れた枝の下のほうに、鮮やかに花をつけてくれています。「群れ雀」とも言うらしいです。いっぱいお喋りしているようにも見える花ですね。
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