(写真)イブキジャコウソウの花
イブキジャコウソウは、地を這うほどの10cm程度の樹高だが草花ではなく木の仲間であり、
5月になるとピンクが入った白い小花をつける。
タイムまたはティムスの仲間だけあり薬臭い好きな香りがする。
日本唯一のタイムであり、伊吹山が自生地なので『イブキジャコウソウ』と名付けられた。
(写真)伊吹山の位置 by google
『伊吹山』の植物相の特徴
この『伊吹山』は、滋賀県と岐阜県の県境にあり、独特の植物相でここにしかない植物が結構ある。
何故このようなことがおきたかというと、ヨーロッパでのアルプス山脈に近いことが起きたようだ。
氷河期に寒さを逃れる植物は南下し、アルプスを越えることが出来ずにいた。
温かくなるとともに今度は南方の植物が北上するがこれまたアルプスを越えることが出来なかったという。
『伊吹山』でもアルプスと同じことが起こり、『伊吹山』を南限とするグンナイフウロ(郡内風露)や、
山頂に行くに従い良質な石灰石が豊富なところもあり ヒメフウロ(姫風露) など石灰石土壌でしか育たない植物など、独特な植物相が形成されたという。
さらに永禄年(1558~1570年)に織田信長が伊吹山の六合目辺りに薬草園を作ることをポルトガルの宣教師に許可したので
ヨーロッパの草花・薬草がその数3000種も持ち込まれ、これらが薬草園から脱走をし キバナノレンリソウ(黄花の連理草)などヨーロッパ原産の植物も生息しているという。
つい ヒメフウロ(姫風露)も手に入れてしまったが、 伊吹山の植物相には魅せられるものがある。
伊吹山探検旅行のレポートに豊かな植物相の記録があるのでが関心があれば以下のサイトをごらんいただきたい。
■ 伊吹山探検レポート
(写真)イブキジャコウソウの葉と花
イブキジャコウソウ(Ibuki-Zyako-So )
・シソ科ティムス属(和名イブキジャコウ属)の常緑の低木。
・学名、Thymus serpyllum L. subsp. quinquecostatus (Celak.) Kitam 。英名はIbuki-Zyako-So 、Wild thymus。和名がイブキジャコウソウ(伊吹麝香草)。
・同意語 Thymus serpyllum L. var. ibukiensis Kudô
・属名のThymusは、紀元前3世紀のギリシャの大植物学者テオフラストス(Theophrastus B.C371~287)がタイム(タチジャコウソウ)とセイヴォリー(キダチハッカ)の両方に使ったのに由来する。
・唯一日本に自生するタイムで、中国、ヒマラヤ、アフガニスタンにかけて自生する。
・耐寒性があり、乾燥にも強い。
・つる性で地面を這う性質があり、高さは10cm程度
・芳香性がある。
・開花期は5~7月で枝先に淡いピンクの花をつける。
命名者
Čelakovský, Ladislav Josef (1834-1902) チェコの植物学者
Kitamura, Siro (1906-2002)、京都帝国大学の教授でキク科の権威。(参照:ツワブキに記載)
<Contents of the last year>
日本で唯一の“タイム”或いは“ティムス”であるイブキジャコウソウ。
滋賀県の伊吹山に野生種が生育していたのでイブキジャコウソウと名づけられた。
この伊吹山は、日本百名山の一つであり良質の石灰岩がとれたところだが、イブキアザミ、イブキトラノオ、イブキレイジンソウなど独自の種がある。
山岳地に自生するだけあり、乾燥と耐寒性に強く、枝は固めの針金のようになり、いかにも乾燥に強そうな水気がない茶色が入った小葉がつき、1㎜程度の粒々のつぼみが枝の先につき開花を待っている。
開花した花は、2~3㎜の大きさで淡いピンクの4枚の花びらが受け口状に咲き、岩場にしがみついて咲く姿が想像できる。風が強くてもしっかりとしがみついているのだろう。
戦意を鼓舞するティムス、戦う前のローマの戦士は、浴場でティムスの英気を吸収し
死を乗り越えたようだ。
いわば、おまじないのようなもので、儀式にかかわった由緒あるハーブだが、麝香の香りおよび抽出した精油には、殺菌効果があるようで、良くないものを抹殺する期待があったのだろう。
近縁のセルピウム(Thymus serpyllum)は、 ヨーロッパ中南部、北アジア、北米に野生し、この栽培変種が多い。
イブキジャコウソウは、地を這うほどの10cm程度の樹高だが草花ではなく木の仲間であり、
5月になるとピンクが入った白い小花をつける。
タイムまたはティムスの仲間だけあり薬臭い好きな香りがする。
日本唯一のタイムであり、伊吹山が自生地なので『イブキジャコウソウ』と名付けられた。
(写真)伊吹山の位置 by google
『伊吹山』の植物相の特徴
この『伊吹山』は、滋賀県と岐阜県の県境にあり、独特の植物相でここにしかない植物が結構ある。
何故このようなことがおきたかというと、ヨーロッパでのアルプス山脈に近いことが起きたようだ。
氷河期に寒さを逃れる植物は南下し、アルプスを越えることが出来ずにいた。
温かくなるとともに今度は南方の植物が北上するがこれまたアルプスを越えることが出来なかったという。
『伊吹山』でもアルプスと同じことが起こり、『伊吹山』を南限とするグンナイフウロ(郡内風露)や、
山頂に行くに従い良質な石灰石が豊富なところもあり ヒメフウロ(姫風露) など石灰石土壌でしか育たない植物など、独特な植物相が形成されたという。
さらに永禄年(1558~1570年)に織田信長が伊吹山の六合目辺りに薬草園を作ることをポルトガルの宣教師に許可したので
ヨーロッパの草花・薬草がその数3000種も持ち込まれ、これらが薬草園から脱走をし キバナノレンリソウ(黄花の連理草)などヨーロッパ原産の植物も生息しているという。
つい ヒメフウロ(姫風露)も手に入れてしまったが、 伊吹山の植物相には魅せられるものがある。
伊吹山探検旅行のレポートに豊かな植物相の記録があるのでが関心があれば以下のサイトをごらんいただきたい。
■ 伊吹山探検レポート
(写真)イブキジャコウソウの葉と花
イブキジャコウソウ(Ibuki-Zyako-So )
・シソ科ティムス属(和名イブキジャコウ属)の常緑の低木。
・学名、Thymus serpyllum L. subsp. quinquecostatus (Celak.) Kitam 。英名はIbuki-Zyako-So 、Wild thymus。和名がイブキジャコウソウ(伊吹麝香草)。
・同意語 Thymus serpyllum L. var. ibukiensis Kudô
・属名のThymusは、紀元前3世紀のギリシャの大植物学者テオフラストス(Theophrastus B.C371~287)がタイム(タチジャコウソウ)とセイヴォリー(キダチハッカ)の両方に使ったのに由来する。
・唯一日本に自生するタイムで、中国、ヒマラヤ、アフガニスタンにかけて自生する。
・耐寒性があり、乾燥にも強い。
・つる性で地面を這う性質があり、高さは10cm程度
・芳香性がある。
・開花期は5~7月で枝先に淡いピンクの花をつける。
命名者
Čelakovský, Ladislav Josef (1834-1902) チェコの植物学者
Kitamura, Siro (1906-2002)、京都帝国大学の教授でキク科の権威。(参照:ツワブキに記載)
<Contents of the last year>
日本で唯一の“タイム”或いは“ティムス”であるイブキジャコウソウ。
滋賀県の伊吹山に野生種が生育していたのでイブキジャコウソウと名づけられた。
この伊吹山は、日本百名山の一つであり良質の石灰岩がとれたところだが、イブキアザミ、イブキトラノオ、イブキレイジンソウなど独自の種がある。
山岳地に自生するだけあり、乾燥と耐寒性に強く、枝は固めの針金のようになり、いかにも乾燥に強そうな水気がない茶色が入った小葉がつき、1㎜程度の粒々のつぼみが枝の先につき開花を待っている。
開花した花は、2~3㎜の大きさで淡いピンクの4枚の花びらが受け口状に咲き、岩場にしがみついて咲く姿が想像できる。風が強くてもしっかりとしがみついているのだろう。
戦意を鼓舞するティムス、戦う前のローマの戦士は、浴場でティムスの英気を吸収し
死を乗り越えたようだ。
いわば、おまじないのようなもので、儀式にかかわった由緒あるハーブだが、麝香の香りおよび抽出した精油には、殺菌効果があるようで、良くないものを抹殺する期待があったのだろう。
近縁のセルピウム(Thymus serpyllum)は、 ヨーロッパ中南部、北アジア、北米に野生し、この栽培変種が多い。
多分、伊吹山で採取してきたものからタネを取るかカットして育てて殖やし、それを販売していると思います。
いまは伊吹山から持ってくるとつかまるのではないでしょうか?