4月初旬に若葉が出る。
この若葉は、朝日に当たると透きとおった茶色でとても美しい。
ロイヤルパープルという名がぴったりで、花よりも葉が美しいと思った数少ない植物だ。
葉が大きくなるにつれ、緑が入るようになり、色彩的には魅力が落ちる。
だが、花柄が伸び花が咲いたあとの霞のような或いは煙のような姿は幽玄そのものだが
葉は時間が経過するに従い汚れた色になっていく。
まるで、人生を見ているようだ。
秋には、一瞬だが紅葉がきれいになり、夕陽に映える燃えるような赤紫は素晴らしい。
(写真)スモークツリー・ロイヤルパープルの若葉

スモークツリー・ロイヤルパープル(Smoke tree'Royal Purple')
・ウルシ科コティヌス属の耐寒性がある落葉高木。
・学名は、Cotinus coggygria Scop. 'Royal Purple'、1771年にScopoliにより命名される。
・英名は、スモークツリー(Smoke tree), smoke bush。和名ハグマノキ(白熊の木)、ケムリノキ。
・原産地、南ヨーロッパ、ヒマラヤ、中国。
・樹高は120cmで芯止めをしているが、4mぐらいまで大きくなる。
・開花期は6~7月。花は目立たないが、その後に羽毛状のフワフワしたものが伸びてくる。これが煙のようにたなびくのでスモークツリーと呼ばれる。
・耐寒性、耐暑性に強い。
命名者Scop.は、スコポリー(Scopoli, Joannes Antonius (Giovanni Antonio) 1723-1788)
オーストリアとイタリアにまたがるアルプス山脈の東部にあるチロルで生まれ、アルプス山脈の植物と昆虫を集め博物誌を出版した。彼は同時代のリンネと親交を結んでおり、18世紀を代表する植物学者・医師でもある。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます