YAMAHA XS250 (4A8)

1981年式Midnight Specialの修理・整備とツーリングの記録

キャブレターセッティング変更の効果確認とプラグコード交換

2024年01月28日 | YAMAHA XS250(SOHC) 整備記録
まずは、前回左キャブレターのセッティングを変えた効果を確認のため25kmほどテストラン。

暖気していると、左マフラーから水が出てきた。燃焼がうまくいっている様な感じがする。


右マフラーからも水が出た。


エンジン冷間時からの始動でも割とかかりがよく、始動後しばらくはアクセルをほんの少し開けて回転を維持する必要はあったが、正常の範囲内。アイドリングも比較的安定。ただ、右シリンダーに比べ、左の温度が上がるのが遅いのは変わらず。

走行時は、アクセルの反応も、吹け上がりも悪くない。若干トルク感が薄い気はする。

テスト走行中、信号で止まりアイドリングしていると、たまに失火している様な症状が出た。前回気付いた、右プラグキャップのブーツ付近からの火花リークが原因。何回かに一回、火花がリークしてシリンダーのフィンに飛んでいた。


68,708.8km

約26kmのテストランから戻ってすぐ、まずプラグ焼けを確認。

右は前回チェック時と同じく、少し薄いながらもだいたいいい感じ。カーボンもほぼ付いていない。


左は、先日キャブのジェットニードルクリップ段数を一段上げ、パイロットジェットわ標準の17.5番に戻している。ほとんど影響は無いみたいで、あいかわらず燃調は濃い様子。

接地電極にうっすらと柔らかいカーボンが付いている。


右ピストンヘッド。変わらずきれい。


左ピストンヘッドは、カーボンらしきものが所々についたまま。


右のスパークリーク対策になるのかどうか不明だが、どっちにしろ替えようと思って買っておいたプラグコードに交換することにする。それにしても、よりによってなんで黄色を選んだのか、我ながら謎。


左コイルとの接続部のストッパー?ゴムが入っていなかったみたい。内径7mmの燃料ホースを切って代用。抵抗がなさすぎてすっぽ抜けるため、信越シリコーンで固定。乾くまでに何日もかかるから、このまま放置する。


プラグコード長くしすぎた。短くする分には切るだけでいいので、一旦この長さでいく。


それにしても、左シリンダーの燃調が濃い原因はなんなのだろう?まだ複合的な要因があるのだろうが、思いつかない。無駄と思える作業を面倒がらずに一つ一つ実行していくしかないのかな?

XS250 パイロットジェット交換他

2024年01月14日 | YAMAHA XS250(SOHC) トラブル対応・修理記録
68,683.9km

まずは20km走り、エンジンを念入りに暖める。

油温は80℃位。


アイドリング回転数は1,500回転程になっていた。この後アイドルアジャストスクリューで1,200回転まで下げた。アイドリングはなにげにかなり安定している。


エンジンが暖かいうちに、タイミングライトを使用して点火タイミングをチェック。ピッタリ合っている。調整の必要はなかった。左シリンダーの燻りには影響ないと思われる。


圧縮圧力の測定。左右とも9kg/㎠弱。標準値より低いが、左右とも同じ位なので、これまた左シリンダーの燻りとは関係なさそう。



プラグ確認。やはり左が濃い。



左プラグは、かなり柔らかいカーボンが着いている。ペーパーウエスで擦ると取れる。


左キャブのパイロットジェットを17.5番に戻すことにする。

フロートチャンバーのガソリンを抜いて量を確認。左右とも40cc。フロートレベルは問題ないようだ。



キャブを外すと、左キャブのこのあたりにだけ少量のガソリンが付着していた。


取り外した15番のパイロットジェットと、取り付け直す17.5番。
15番はキタコのもの。横穴があるのが何か影響するのかもしれない。


右のメインジェットを念のためキャブテックで洗浄。


左キャブのジェットニードルクリップ段数を上げようか迷う。いっぺんに2箇所(パイロットジェットとジェットニードル)を触ると、どちらの影響か分かりづらいかもしれないと思ったからだ。


でも何回もキャブを取り外し・取り付けするのは面倒なので、一段上げることにした。


キャブを組み立て・組み付け、エンジン始動しようとしたところ、右プラグコードがプラグキャップから抜けていた。
プラグコードの先を5mm位切って再接続。
エンジン始動したら、プラグキャップのブーツ?付近から、シリンダーフィンにスパークがリークしている。
換えて間もないプラグキャップがもうダメになったのか、プラグコードが短くなりすぎてフィンに近すぎるからなのか?
コードの取り回しをちょっと変えてみて、とりあえずリークはおさまっている。
プラグコードは元々交換予定で、買っているものがある。近々交換しよう。

あらためてエンジン始動確認。症状はほとんど変わっていない様子。
アイドリングは比較的安定。しかし、以前からと同様、左キャブのパイロットスクリューをいっぱいまで締め込んでもエンストしない。まあパイロットジェットを元の番手に戻しただけだから当然か。
ジェットだけでなく、パイロット系の流路をもっと念入りに確認すべきだったかな?
それにしても、左シリンダーの燻りの原因がわからない。キースターの燃調キットを買って、セッティングすべきだろうか?
なんか、泥沼にハマりそうな気がする。

テストランをしていないので、ジェットニードルクリップ段数を変えた効果は未確認。吹かした感じは悪くない。

アイドリング時、マフラーの排気口近くに手のひらを当てると、明らかに左の排気圧の方が低いのが気になる。

XS250 油温計装着

2024年01月10日 | パーツなど
前々からエンジンオイルの温度管理をしたいと思っていて、オイルテンプゲージ(油温計)の設置方法を調べていた。

オイルドレンプラグに温度センサーを付けて、デジタルメーターで読み取るのが一般的だが、旧車には見た目の雰囲気が合わなさすぎる。

オイルフィラーキャップと交換する形のデイップスティック式は、有名どころのバイク向けの物しか見当たらなかった。

あきらめきれずに探し続けていると、ドイツのRR社でXS用のものがあるのを見つけた。



RR社といえば、この手の油温計ではそこそこ名の通ったメーカーと認識している。

失礼ながら天ぷら油の油温計と大して変わらないようなものにしては高価だが、選択肢はほぼこれしか無さそう。

ということで、大晦日に思い切って発注。
昨日届いた。

高価なだけあって、質感は悪くない。


針を振動から保護するため、盤面にはオイルが入っている。


プローブって言うんだったか、棒の部分が長く、ほんとにどこにも干渉しないのか、一瞬不安になった(笑)


オイルフィラーキャップと入れ替えて装着完了。先に手で温めてみたりして、ちゃんと作動するのは確認済みだが、装着した状態で作動するのを見てみたくて、エンジンをかけてしばらくアイドリングを続けたものの、気温が低く、作動温度域までなかなか油温が上がらず。住宅街で夜中にアイドリングを続けるのは迷惑だと思い、今日のところはあきらめてエンジンを停止。


一旦外してみると、プローブの先3cmくらいがオイルに浸かるようだ。


オイルフィラーキャップと交換する形式のため、運転中に常時油温を確認することはできないが、オイル管理の目安として有効かと思う。見た目もちょっと浮いてる感じはするけど、そのうち馴染むだろう。

左キャブのパイロットスクリューの反応がないのが気になっていて、何気なく外してみた。キャブクリーナーに漬けておく。


左キャブのパイロットスクリューが取り付けられている穴にエアーを吹き込むと、結構な量のガソリンが飛び出てきた。


これって明らかにおかしいよな?しかし、何が原因でこうなるのかが思いつかない。パイロット系(スロー系?)の通路とか、どっかに問題があるんだろうけど。
とはいえ、左シリンダーがくすぶり気味である原因は、なんとなく見えてきた気がする。

もう一度キャブを徹底的に清掃・チェックすべきだな。

XS250 130kmテストラン後プラグチェック

2024年01月08日 | YAMAHA XS250(SOHC) 整備記録
左キャブのパイロットジェット交換後の調子確認を兼ねて少々長めの距離を走ってみた。
途中でガソリン5ℓ補給、LOOPパワーショット30cc添加。

アイドリングはやや不安定。
というか、アイドリングを続けていると、燃料が足りなくなっているような感じで徐々に回転が落ちていき、スロットルをあおることなくそのままにしているとエンストする。回転数が落ちだした時点で少しスロットルを開けると、やや鈍い反応で回転数が上がり、しばらくアイドリング回転数を維持するが、そのままにしておくとまた徐々に回転数が落ちてくる。信号待ちのたびにこうなるので気になる。走りながら、これは左パイロットジェットの番手を下げたのが原因に違いないだろうと推測。
アイドリングから低回転域にかけては、ほんの少しひっかかりを感じる。以前に比べ、吹け上がりが鈍いみたい。中回転域~高回転域はまったく問題を感じない。むしろ以前よりスムーズで、5,500回転くらいで巡航しても滑らか。

68,663.2km

戻ってすぐ、左シリンダーヘッドのフィンを確認。オイル漏れの形跡なし。長い期間続いていたオイル漏れの原因は、カムシャフトオイルシールの劣化だったことが確定ということで落着。


プラグチェック。阪神高速含め130km走行後。右は若干燃調が薄いかも知れないが、概ねOKだろう。
左は、相変わらず外周電極にカーボンが付いている。パイロットジェットの番手を下げてもこの結果ということは、むしろメインジェットの番手を下げるべきか?



右シリンダー内。ピストンヘッドも充分きれいな状態。


左シリンダー内。インレットバルブは問題ない様子。ピストンヘッドはかなり汚れている。LOOPパワーショットを添加していてもこの状態ということは…?


上死点近くで撮ったためピンボケになっていたので、ピストンを下げたところで再度撮影。シリンダー壁の状態が悪い?でも、右シリンダーも大して変わらない気もする。


この状態から、やはり相変わらず左シリンダーの燃焼状態が今ひとつということがわかる。アイドリングが変な感じなのはパイロットジェットを換えたのが原因としても、それだけではないはず。

ガソリンエンジンの三要素に立ち返って対策を考えてみると、

「良い混合気」に関しては、
・左メインジェットの番手を下げる(もしくは標準番手の新品と交換)
・左ジェットニードルクリップの段数を上げる

「良い圧縮」に関しては、
・圧縮圧力再計測(最近測った時にはかなり低めだった)
・NUTECのComp Boostの使用検討(またはパワーアッププログラム)
・シリンダーホーニング、ピストンリング交換、バルブすり合わせの実施検討

「良い火花」に関しては、
・イグニッションコイルを左右入れ替えて様子をみる
・点火タイミング再チェック(タイミングライト使用)
・プラグコード交換
・プラグ交換

といったところかな?

以上を手軽な項目からひとつずつ実施して試走を繰り返し、詰めていこうかと思う。

XS250 ブレーキフルード交換

2024年01月07日 | YAMAHA XS250(SOHC) 整備記録
68,531.1km

前回ブレーキフルードを交換したのはいつだったのか、整備記録を辿っても見つからない。2〜3年前に交換しているとは思う。

マスターシリンダーカバーを外し、クレポリメイトをスプレーしてしばらく放置。樹脂部分の劣化を防ぐため。


ダイアフラム部に液体が溜まっている。結露した水分だろうか?


ダイアフラムを外し、マスターシリンダー内を覗く。思ったほど汚れてはいない様に見える。


スポイトで古いフルードを吸い取り、新しいフルードを少し足すと、分離しているみたいになった。


随時新しいフルードを追加しつつ、ワンマンブリーダーで抜いていく。


ロウアーレベルのラインはあるが、アッパーレベルの表示はない。おそらく、Lowerという表示の上のラインがアッパーということだと思う。


このパーツはきれい。一応ウエスで清掃。


ダイアフラムも水分らしきものを拭き取り。

組み付けて完了。


ガソリン携行缶のノズルのOリングが切れていたので交換。やはりちゃんとしたメーカーのものだと、部品がちゃんと出る。


ついでに軽くチェーンメンテナンス。円陣家至高のCPO-rを塗布。今回で使い切った。

またまたついでに、リアショックのロッドに円陣家至高のAbso-friendを塗布。

エンジン始動チェック。しばらくアイドリングを続けている間に、パイロットスクリューを調整。左キャブのパイロットスクリューはいっぱいまで締め込んでも緩めても、調子がほとんど変わらない。とりあえず標準値の2-3/4回転戻しにセットしておく。
右はちゃんと反応する。回転数が一番上がるところにセット。
アイドリングはだいぶ安定する様になった。
プラグは交換してからまだ300kmほどしか走ってないと思うけど、一回カブらせてるから、新品に替えてみたほうがいいんだろうか?