YAMAHA XS250 (4A8)

1981年式Midnight Specialの修理・整備とツーリングの記録

XS250 インシュレーター交換

2025年01月03日 | YAMAHA XS250(SOHC) トラブル対応・修理記録
2025.01.01.
72,219.2km

昨日でアイドリング不調はおさまったと思われたが。

XS250 パイロットスクリュー再調整 - YAMAHA XS250 (4A8)

昨日パイロットスクリューを調整し、アイドリング時1,200回転で安定したはずなのだが、今日10km程走ったところ、1,500回転でやや高止まり。戻ってすぐ、スロットルストップ...

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その後よくよく考えてみると、なんとなく気になり、今日再度エンジンを始動してみると、二次エアーを吸っているかの様な症状になっていた。
突然アイドリング回転数が上がったり、アクセルを吹かすと、アイドリング回転数に戻るのが非常に遅かったり。

キャブレターに異常と思われる箇所は思いつかない。

となると、以前から気になっていたインシュレーターがいちばんあやしいかと。

左右ともひび割れているからだ。
しかし、構造上外側がひび割れた位では二次エアーを吸うこともなさそうなのだが。


ともあれ、以前から気にはなっていたし、Tourmax製のスペアもストックしているので、交換してみることにした。


まずはシート、タンク、コーンチューブを取り外し、キャブレター内のガソリンを抜く。左右ともちょうど40cc。フロートレベルは適正と思われる。


キャブレター取り外し。左キャブのバタフライが黒く汚れているのが気になる。


キャブテックを使用してみる。


インシュレーターは確かにひび割れが進んではいるものの、やはり内側にはひび割れが見られない。


取り外したインシュレーター。


インマニを確認。左右とも極めてきれいな状態。


スコープカメラでインマニ内部からバルブ付近を撮影。

左バルブ。すばらしくキレイな状態。


右バルブ。こちらもまあ文句なし。


インレットバルブシャフトにスーパーZoilスプレーを使用。

右バルブが開きかけの時にエンジンがストップしていて、隙間の先に飛び出しているプラグの電極部が見える。


前回インシュレーター取り付け時には、液体ガスケットを併用したため、ガスケットかすをスクレーパーを使用して除去。


念のためオイルストーンで軽く研磨し面調整。

キャブテックをスプレー後しばらく放置+古歯ブラシで擦り、左キャブのバタフライはここまできれいになった。根本的な原因究明が必要か?


インシュレーターガスケットには、今回は高耐熱ガスケットフィットを併用する。銅の粒子を含有したスプレータイプのガスケット補助剤。古いけど問題ないだろう。


ガスケットは穴の位置が若干ズレている。


インシュレーター組み付け完了。

キャブを外したついでに、パイロットスクリューを取り外し、取り付け穴を洗浄。

右のパイロットスクリューワッシャーとスプリングは、コンディションが良くなさそう。


パイロットスクリューもあんまり良くなさそうだ。


以前取り外してトレイに放置していたものの方が程度が良さそうなので、それと付け替える。


フロートチャンバーも分解して確認した。全くもってきれいだった。

ダイヤフラムも確認、ラバー部にラバープロテクタントスプレー、ダイヤフラムピストン部にシリコンスプレーを塗布し、組み建て直した。

2025.01.03.

キャブレター、タンクを組み付け、コーンチューブはまだ組み付けせず、いわゆる直キャブ状態でエンジン始動テストするも、症状は変わらず。

右キャブの吸入口に軽く手を当てると、高アイドリング回転数がおさまる。左キャブの場合は即エンストする。

左マフラーの水抜き穴からは水が出てきた。燃焼がうまくいっているのだろう。右マフラーからは出ない。


どうやら右キャブに問題があるのでは?と推測。二次エアーではなく、むしろ混合気が濃いのでは?

原因は思いつかないが、とにかく再度キャブを取り外し。

右キャブの吸入口のみガソリン付着。やはり濃い模様。


ダイヤフラムカバー、フロートチャンバーを取り外し、各パーツを分解しつつ念入りにチェック。

右キャブのバルブシートのネットに2箇所ゴミが付いていた。これが不調の原因とは考えづらいが。


チョークを作動させてみると、右キャブのプランジャー部から、かすかに「プシュ」という音が聞こえる。
右プランジャーを取り外し、ゴム面をチェックしたところ、型が付いている。右はゴムホースを打ち抜いて急ごしらえしたもののままだったので、替えてみることにする。


前回左キャブで使ったゴムシートの残りからポンチで打ち抜き作製。


右プランジャー部のシールワッシャーもストックしているものと取り替え。


右メインジェットはかなり長く使っているが、吹け上がりは異常無いため、再使用する。


パイロットジェットは先日新品の17.5番を入れたところ。チェックして再使用。
左は間違って使用していた20番だが、調子良いのでこのまま使う。


キャブレター各部を慎重にチェックしつつ組み立て、車体に取り付ける。

再度直キャブ状態でエンジン始動テスト。
一発始動したが、少し吹かすと回転数の戻りが悪い。スロットルストップスクリューを調整すると安定した。

しばらくアイドリングを続け、安定していることを確認。スロットルの反応も良さげ。

断定はできないが、今回のアイドリング不安定の原因は、右キャブの主にプランジャー部かと思われる。

日が暮れたので、テストランとキャブレター同調調整は明日にする。

XS250 アクセルの反応が今ひとつの原因

2024年12月07日 | YAMAHA XS250(SOHC) トラブル対応・修理記録
先日交換した右キャブのパイロットジェットの効果を確認するため、岩湧山まで往復約40km走行。

エンジン冷間時からのかかりが悪い。チョークをONにして、かなり長い時間セルを回し、やっと始動。何とかアイドリングを保っている。
急に気温が下がったし、冬のエンジン始動は元々こんなもんだったかも、と思い直し出発。

走行中は、アクセルへの反応が今ひとつ。アクセルを開けると、ひと呼吸おいてから回転が上がるみたいな。トルク感も薄い。

岩湧山に到着時の油温は約80℃。
気温は8℃位かな。


長寿水という湧水を汲みたかったのだが、見つからず。ちょっと付近を散策。



雨がパラついてきた。空を見る限り、本降りにはならなさそうながら、山を降りることにする。


帰着し、そのままアイドリングを続けてみたところ、回転数は低止まりのため、アイドルストップスクリューを回すが、あまり回転数は上がらない。この前と同じ症状。

確信はなかったものの、何となくバキュームホースを外そうとすると、インマニの負圧取り出しニップルから、ホースがスルッと簡単に抜けた。これではきっちり負圧が効いていなかったんじゃないだろうか?


バキュームホースを交換してみることにする。

前使っていたホースを再利用しようかと思ったが、


あちこちあさっていると、プラグコードを買った時についでに買った内径5mmの燃料ホースがあった。


適度な長さに切り取り付け。



エンジン始動してみると、ウソのように症状がおさまった。
アイドリングは安定し、空ぶかしするだけでアクセルの反応が鋭くなっているのがわかる。

結果、エンジン回転上昇がモッサリしていたのは、バキュームホースが原因だったのだ。バキュームホースの取り付けが緩く、特にアイドリング時に充分な負圧がかからなかったことによりフューエルコックのダイヤフラムが中途半端にしか作動せず、キャブレターへの燃料供給量が不足したと推測される。
ある意味、こんな細いホース一本でこんなに調子が変わるのは面白い。

オイルレベルチェック窓から見た限り、約2,600km走行後もほとんど黒く汚れていないが、くすんだ感じに見える。キャブテックがクランクケースに落ち、エンジンオイルと混ざった影響だろうか。
さすがはMotulというべきか、劣化も一切感じられない。


XS250 アイドリング不安定解消

2024年11月19日 | YAMAHA XS250(SOHC) トラブル対応・修理記録
昨晩右キャブのパイロットジェットを交換した。

キャブレターを組み付けようとしたところ、左キャブのバタフライがやたらと黒くなっている。汚れの様には見えないけど、なんだろうか?



一応キャブテックをスプレーしてしばらく放置してみる。


やっぱり汚れというわけではないみたい。カーボンとか大概の汚れなら、キャブテックで簡単に落ちるはずなので。


真鍮が変質した感じなのだろうか。まあ左キャブは調子がいいから、このまま組み付けることにする。

フロートチャンバーのドレーンを締めるのを忘れていて、ガソリンをだいぶこぼしてしまった。

夜中にアイドリングを続けるのも迷惑だと思ったので、テストランすることに。

不調の原因はパイロットジェットの詰まりに間違いなかった様だ。
なぜ詰まったのかはわからないが。
ジェット類は定期的に交換すべきものなのかな。

アイドリングが抜群に安定したのはもちろん、出足もトルク感がアップし、アクセルの反応も良くなり、スピードが乗る時間が早くなった。

約4kmテストランして戻ってきたら、アイドリング回転数はヘッドライトONの時1,200回転、ヘッドライトOFFの時は1,500回転だった。ヘッドライトOFF時1,200回転になる様にセット。

これにて一件落着。

XS250 アイドリング不安定の原因は?

2024年11月18日 | YAMAHA XS250(SOHC) トラブル対応・修理記録
72,080.2km

一昨日から昨日にかけてのキャンツーで、アイドリングが低く、アイドルストップスクリューでもそれほどアイドリング回転数が変わらず、しまいにはエンストとなってしまった。

まずはプラグの劣化を疑い、外してチェックしてみる。








エンストするほど劣化している様には見えないが、念のため新品の標準プラグに交換してみることにする。


ギャップを調整。


ネジ部にアンチシーズを薄く塗布。


症状改善せず。エンジンの始動性は悪いまま。やはりアイドリングも続かない。

もう一度使っていたプラグをチェックしたところ、明らかに右が焼けすぎだ。低回転域の混合気が薄いのか?二次エアを吸ってしまっているのか?
いずれにしてもキャブレターがあやしいな、ということで取り外す。

フロートは問題なさそう。

フロートバルブシートには若干の段付きが見られる。でも段付きが問題であれば、逆にオーバーフロー気味になり、混合気は濃い方に振れるはず。


いちばんあやしいと思われるパイロットジェット。光にかざしてみたところ、通路の穴が狭まっているように思われる。


キースターのキャブレター燃調キットは2セット買い置きしている。1セットは左キャブの再生時に開け、一部パーツを使ったが、1セット中でパイロットジェットは16番・17.5番・20番の3サイズ入っている。


もう1セットを開けるのはもったいないということで、開けているセットの方からとりあえず20番を使ってみようと取り出してみたら…

標準の17.5番と16番が残っていた。どうやら、左キャブの再生時、間違って20番を使っていたらしい。


今回は左キャブのフロートチャンバーを外すつもりはなかったのだが、パイロットジェットの番手が気になるので見てみると、やはり20番が付いていた。


プラグの焼けで判断したところ、左キャブの調子は良さそうなので、20番のまま使うことにする。

燃料ホースも前回使った残りで新調した。

とりあえず右パイロットジェットの交換のみで調子がどの位変わるかを見てみることにして、キャブレターを組み直したところで本日はタイムアップ。


XS250 煙樹海岸キャンツー@アイドリング安定せず

2024年11月17日 | YAMAHA XS250(SOHC) トラブル対応・修理記録
3度目の煙樹海岸キャンプ場へ。
片道100kmちょっと。

エンジンのかかりが悪い。2週間程エンジンをかけていなかったからこんなもんか。

今年のキャンツーは雨にたたられることが多かった。今回も例に漏れず、行きはずっと雨の中を走ることになった。



出発からしばらくは、アイドリング回転数が低い(1,000回転を切る位)ながらも安定はしていた。ただ、エンジンが暖まってからも低いままだ。

アイドリング時以外は全く悪いところがない。吹け上がりも良いし、出足もよく、高回転時もいつになくパワー感がある。
雨のせいか油温が60度程度で安定していたのも影響しているかもしれない。

まだリザーブに切り替えていないが、ガソリン7ℓ+SOD-1を30cc補給。


17:00前にキャンプ場に着いた頃に雨があがった。

今回も肝心なところの写真は撮っていないが、地元和歌山でとれた太刀魚と鰹のタタキを魚屋さんで買い、太刀魚は炭火で塩焼きに。

ここのキャンプ場はチェックアウト時間が特に決まっていない。ついついゆっくりしすぎて、16時半頃まで居座ってしまった。

やはりアイドリング回転数は低く、しばらくアイドリングを続けているとほんの少しだけ回転数がさらに落ちる様子。

途中でアイドルストップスクリューでアイドリング回転数を上げた。かなりスクリューを回したはずなのだが、あまり回転数が上がらない。と思ったら、1,200回転位になったり。でも基本的には1,000回転そこそこ。油温は100℃位まで上がった。

帰りはすっかり遅くなり、すぐに日が暮れてしまった。由良から湯浅まで御坊湯浅線で戻るつもりだったが予定変更し、国道42号線をひたすら走って海南まで戻った。

海南からはいつものコースで帰着。帰着まであと5分というところで、いきなり大雨に遭う。ほんとに、今年はとことん雨に好かれた。

今回の総走行距離239.5km。

帰着と同時に、アイドリングが続かず、エンストした。

帰着してから考えてみるに、今回のアイドリング不調の原因は、症状(エンジンのかかりが悪い、アイドリングが安定しない)からみて、まずプラグの劣化じゃないだろうか。一般的にはバイクの場合は3,000~5,000km走行で交換を推奨となっているが、今のプラグで少なくとも3,000km以上は走行しているはずだ。

スペアのプラグを持っていってたのだから、換えてみればよかったな。

とりあえず新品のノーマルプラグ(NGKのBP7ES)に交換してみるか。