徳永写真美術研究所 Column


徳永写真美術研究所(TIPA)の日常コラムです。

初挑戦 : 種から育てた “ 藍の生葉染め ”

2016-07-31 | 日常生活のお話

畑仕事に取り組みだして2年目。

やりすぎ感のある行動の極みが
今回、報告する藍にまつわる仕事。
‘仕事’と記すのは趣味レベルではない意味を含んでいます。

昨年末に
大学時代の後輩・直子さんから
タデ藍の種をいただいた事を機に・・・

3月にポットに種をまき
5月に移植、その後、水遣りを怠り
何株か枯らす事態になりながらも
なんとか
7月には力強い青葉を繁らすに至りました。



左が藍です。
右はピーナッツかぼちゃ。かぼちゃの繁り方は半端ない!

藍染めには幾通りかの処方があります。
一般的には
藍建てするなど難易度が高いモノが知られていますが
今回、私が挑戦するのは比較的手軽な生葉染め。



まずは、葉と茎を分けることから。
今回、茎は捨てましたが、茎染めもあるらしいです。
上品なグレーに仕上がるとか。

その後
水洗いした葉に水を加えてミキサーで砕きます。

ここでトラブル発生!



私が用意したのはミキサーではなくフードプロセッサー
水を入れて砕くと辺り一面に水が噴出する事態となりました。

しようがないので、ペースト状にして・・・



漉し布で漉した濃縮液に水を足して染液としました。




仕上がった染液です。



今回の被染物はストール2枚。



どちらも綿絹混紡の布のため助剤が必要となり
下の二つを使用しました。
ちなみに
絹のみだと助剤は不要らしいです。




助剤を水で溶かして染液に混入すると
青くなるとテキストに記されていましたが
目に付くほどの変化は起こらず・・・。

ともかく被染物を浸しました。



青ではなく、緑だよねぇと観察しながら干すと・・・



太陽の光と空気に触れることによって
ゆっくり青緑に変化。



その後
軽く絞って干す、半乾きになったら

再び染液に浸す行為を3度繰り返しました。




染め作業では
手袋をしていたものの

いつしか手先が青く染まっていました。

翌日は大学の出講日。
この妖怪のような手に気づかれないよう
ポケットのある服で行かなくてはと焦る・・・。

その後





ストールを水洗いした時点で
ようやく理想としていた青が発色しました。

乾燥後の色はコチラ



この “ 青 ” に出会いたかったのよと
やさしい色彩に感激しました。




結果オーライの仕上がりとなりましたが
テキスト通りに進まなかった点は
その原因を解明し安定した結果を得れるよう
研究したいと思います。
フードプロセッサーがまずかったのは明白だけど・・・

また
生葉染めだけでなく
煮出して染めたり
可能なら
“すくも”を作って藍建てした染液で染めてみたい

夢が膨らみます。


<お知らせ>

藍染めの優しい青も素敵ですが
サイアノタイププリントのキリッとした青も素敵です。
来月、奈良で日光写真講座をおこないます。
よろしければご参加ください。

http://www.pref.nara.jp/44030.htm


それから・・・

私のホーム・徳永写真美術研究所でも
二つのワークショップ、秋からの講座も開催します。
ご関心がありましたら、ぜひ!


記:徳永好恵


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。

2016年度講座、受講受付中

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

にほんブログ村 写真ブログへ 人気ブログランキングへ

 



最新の画像もっと見る