銀鏡神楽
宮崎県西都市の端っこ。米良の山奥深く、銀鏡神社の大祭に行く。
大祭は13日に始まり16日まで。その中で夜神楽は、
毎年12月14日から15日にかけて、夜通し繰り広げられる。
昨年6月、国立劇場「銀鏡神楽」出張公演を、父と一緒に観た。
12月の大祭の本物の神楽を観なくちゃね。一緒に行こうね。
と言ってたら、ぴったりその公演の1ヶ月後に父は逝ってしまった。
今年、前後は過密だったが、どうしても行こうと決めていた。
父の形見のカシミアのセーターを着て、行く。
生憎の雨。半端無い雨。夜通しの雨。夜通しの神楽。
それでも祝子どん達の熱演は続く。
こんなに優雅な神楽が、こんな山奥に存在していることに驚く。
都の文化。能。雅なものが盛り込まれている。
この優美さが人を虜にする。逞しく、美しい。
銀鏡神楽を見ずして、神楽を語るなかれ。
松明の炎が、舞う者の姿かたちをより神々しく映し出す。
祭壇に奉納された猪の首は六頭。闇の中に浮かび上がる。
ござを重ねても重ねても、舞台に水溜りが出来る。
真っ白な足袋が雨水を吸って、変色して行く。
寒さの中、祝子どん達の頬は上気し、吐く息は白い。
容赦ない雨。張り巡らせた屋根のシートが、すぐに雨の重みでたわむ。
大きな竹で下から突いて、祭壇の脇へ水を逃がす。
これを、一晩中。一晩中繰り返すのだ。
そして神楽も一晩中なのだ。雨でも鈍らない太鼓や笛の音。
人間業とは思えない。全てが、この世のものとは思えない。
夢、幻、そして現の間で、私は気を失いそうになっていた。
宮崎(銀鏡)から新米が届いた。
そして一緒に入っていたのはこれ。
何???瓜???
「山で採れた瓢箪カボチャです」
へぇー!初めて見た。これ飾っておくもの?
「食べられますよ」
わぁ。味が楽しみ。でもしばらく飾っていましょう。
そういえばハロウィン!? なんという偶然。
え?偶然じゃないって?
素晴らしい贈り物。山の恵み。
ありがとうございました。
在京宮崎県人会は1906年1月宮崎県人会主催により、ポーツマス条約締結の立役者小村寿太郎侯(飫肥出身)の
歓迎慰労会を上野精養軒にて開催したのがはじまりです。以来今日まで、百年を超える歴史と伝統を継承し、
政治・経済・文化・スポーツなどの多くの分野で、あまたの人材を輩出しております。
・・・ホームページより。
というわけで、この素晴らしき伝統ある会の総会と懇親会が、市ヶ谷のアルカディアであった。
懇親会のアトラクション。演歌有り、ハワイアン有り、私はシャンソンを歌った。
会場は熱気に包まれていた。やっぱ南の人達は熱いね。私もつい調子に乗り真っ昼間から芋焼酎。
何だか元気を頂いた。うー。私も頑張らなきゃ。
ご声援頂き、CDもお買い頂き、ありがとうございました。
宮崎のシンボルキャラの「みやざき犬」の三匹(ひぃくん、むぅちゃん、かぁくん)のうちの、
「かぁくん」が来てたので写真撮ってもらった。勾玉に「かぁ」って書いてある。くくく。
名刺ももらっちゃったー。わかる方にはわかったと思うけど、これ「ひむか」ね。
神話の国日向が、こんなんなっちゃうんだー。なんとも言えないねぇこのゆるキャラ。
うん。私は好きだよ。
銀鏡で美味しいものをいっぱい食べたけど、
この青い柚子の風味は、格別だった。
本番の前の晩。飲み過ぎないように気をつけるはずが。。。
焼酎には何も入れない。割らないのが正しい。
と信じてる私だ。そう、コップ酒ね。
けれど、民宿でこの青柚子のスライスがお皿一杯に出て来て、
焼酎の中に豪快に何枚も入れる、という飲み方を教わり飲んでみると、
なんと贅沢な飲み物なんだろう。すごく美味しい。
しかも「こうすると酔わない」そうだ。
そうね、何杯でも行けそう。。。てな感じで、結局飲み過ぎてしまった。
お土産に沢山頂いて来た。大事にいただいている。
青柚子の香りに包まれながら、あの美しい山を思い出している。
民宿ではみんな吞ん兵衛だったし、なんといってもこの「埋蔵金」黄金色した焼酎。
縁起が良いのでつい飲み過ぎ。。。
(言い訳ばかり)
記念品「槐」と「かぐら君」それから、銀鏡神社の近くで拾った栗。
「槐」(えんじゅ)は、延寿とも呼ばれ幸せの木として親しまれ、
長寿や安産のお守りに使われたそう。
中国では周の時代に学問と権威のシンボルとされ、
最高の官位は「槐位」(かいい)とされた。
この木は重く、水に浮かないそうだ。
シャンソンに「ふるさとの山」という曲が有る。
そして「私の村は水の底」という曲も。
これらを米良(銀鏡)で歌いたい。
私はやはり山の子なんだと思った。
飛行機の窓から空を見ていた。この夕空の向こうにあの山々があるのだと思ったら涙が止まらなかった。
銀鏡神楽出版記念祝賀会。今回何が素晴らしかったかって、
その会場が銀鏡の集会場で、全てが手作りの心のこもった演出だったこと。
大人も子供も女も男も、町中総出の大イベントだった。
会場設営、お料理、記念品、進行、演出、全てに皆さんの「心」を感じた。
ステージの花は、野山の季節のもの。ぐっと来た。
豪華なお弁当は全て地元のもの。記念品も山のもの。
そう、全てにおいて「山の恵み」を頂いたのだった。
ここが銀鏡の集会場。
「銀鏡神楽」著者、浜砂武昭さんと、写真家の須藤功さん。
「おしながき」
鮎の甘露煮 海老 鹿肉の天ぷら 肉団子 椎茸の天ぷら オクラの天ぷら だし巻
栗の渋皮煮 柿の柚子巻 寒天 フルーツ 煮しめ(竹の子 椎茸 こんにゃく ぜんまい 芋 昆布 人参)
ピーナッツ豆腐 樫の実ギャー 猪大根煮 山芋とリンゴの酢の物 柚子の砂糖漬 煮豆 へそ飯 お吸い物
特大「へそ飯」!
歌う毎に「おひねり」が!!!
山村留学生も。
地元中学生。可愛く照れながら。。。お花をありがとう。
両親の若いときの西都原で撮った写真をお守りに。。。
今回も音響、カラオケ、私との連携はバッチリ。
おひねり沢山!感謝です!!!
CDをこんな風に売って頂いたのは初めて。ありがとうございます!
素敵なお花をありがとう。
祝賀会のニュース。翌日すぐに宮崎日日新聞に載ってました。
黒揚羽をいっぱい見た。パパ、ありがとう。
神様ありがとうございます。
祝賀会の当日の朝、てくてく歩いて銀鏡神社へ。橋から川を覗く。
透明な水。ああ、私あの辺で泳いだことがあるな。魚がか目の前を横切るのを見た。
川の石ですべったっけ。記憶は泉のように湧いて、胸をしめつける。
清らかな空気。お参りし、あの杉の大木に抱きつくと、さらさら、さらさら涙が流れた。
清められた思いで、祖霊祭の元宮の方へ。
「祖霊祭」は、去年のお彼岸以降に亡くなった方達のためのもの。
ふと私は父のことを想った。すると、すぐそばを黒い揚羽蝶が。。
8月、父の初盆で家に帰った時、玄関に黒い揚羽蝶が舞っていた。
父だな。とすぐに思った。
銀鏡でも見るなんて。ついて来てくれたのね。
お宮の隣ではお神楽が始まっていた。笛や太鼓の音に涙が止まらない。
あまり泣きべそしていたら、目が腫れて、
付けまつ毛が付けられなくなると思い、集会場へ向かう。
山が綺麗。曼珠沙華が紅く染める。ああ、この美しい季節にここに帰れたことに感謝。
2012/09/22「銀鏡神楽」浜砂武昭著、写真:須藤功(弘文堂)
出版記念祝賀会 銀鏡集会場にて
写真:須藤功
ノリノリです。うまいんだなぁ、踊り。さすが。
浜砂潗(私の伯父)さんは、銀上小学校の校長先生だった。
「トモミが居ないと思ったら牛小屋の中に居た。
干し柿を見て "これ、くまさんのうんちでしょ?"
大釜を見て "これお風呂?" そんなトモミがこんなに大きくなって・・・」
私の小さい頃の話をして笑わせてくれ、最後はちょっぴり泣かせてくれた。
伯母も先生だったので、会場には元教え子がいっぱい(笑)。
お着物の女性達。地元の舞踊、優雅で素敵だった。男性達の民謡も良い声。素晴らしい。
かぐら里食品の社長さんが嬉しそう!(正面アグラのおじさま)