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天王洲銀河劇場で体験した"drumstruck" あれは何年前だったろう。
劇場に入ったとたん目に飛び込んで来たのは、
シート一つ一つ、全席に置いてある太鼓(ジェンベ)。
それだけでもうハイテンション。そして、ステージ上も客席も
一体となり繰り広げられるパフォーマンスに、血が騒いだ。
太鼓の音というのは、血が覚えている何かに訴えかけて来る。
懐かしい、というような生易しいものではない。強烈に感じるのだ。
それから数年、何となく気になっていた
「ドラムサークル」というものに、今日初めて触れた。
“drumstruck” は、一体となるといっても、やはりステージの上と下。
こちらはその名の通り、サークル。輪になって太鼓を叩く。
ここで奇妙な現象が起こる。自分が一体誰なのか。ここは何処なのか。
太鼓の音の渦の中で、心身がバラバラになりそうになる。それが
次第に行きつく場所に辿り着く頃、不思議な快感に包まれる。
ミュージシャン頭(耳)でやってると、非常に肩が凝る。
けれど、手探りで「解放」のボタンを見つけることに成功すると、
あとはもう心は自由だ。何にでもなれるし、何処へでも行ける。
ここでは何でもアリだ。音楽の変なルールは無いし、
間違いなど無いのだから、恥ずかしがる必要も無い。
けれど、自分が自分を縛っちゃうんだな。
本来頭カタイ&恥ずかしがり屋(ほんとよ)の私には、
良い準備体操(生きて行くための)だと思った。
歌を歌うということは「解放」する(素っ裸になる)ことだと思う。
ドラムサークルで感じたことはまさにそれだった。
私が歌を歌って来た道のりは、即ち
私が私をぶっ壊しながらもがいて来た道のりだ。
ここには、ぶっ壊したい人が一杯居るんじゃないかなと思った。
最後はオープンマイク。私もステージへ。
皆さんの太鼓の音聴いてたら、歌いたくなった。
G.ベコーの "Et maintenant"「そして今は」
伴奏者は居ない。アカペラだ。
そこにあのボレロのリズムがうねりながら絡む。
ああ。シャンソンなんて自由なんだよなぁ。Merci!
素敵な出逢いをありがとう。
前半のセッションで、大小さまざま、蛙の形の木魚。
ポクポクポク。ケロケロケロ。キャラキャラキャラ。
田んぼの真ん中で、私は蛙の子供。歌いながら眠ってしまいそうだった。
また逢う日まで。ケロケロケロ。。。