例えば、CONOCONE(コンコーネ)なんて
引っ張りだして発声してみる。
CONCONEとは、
声楽の基礎のお勉強に使う教科書だ。
もう何十年も前の本だから、セピア色になっちゃってる。
つらつら歌うに、覚えてるんだなこれが。
なんだろう。
瑞々しい脳みその頃にやったものって、こうなんだね。
まったく、今なんて歌詞覚えるの一苦労だっつーの。
子供の頃、練習ばかりやって自分で行き詰まって、
ひとりで泣いたなぁ。
「出来ない。出来ない」
なんて純粋!
少し大人になると、
「歌ばっかりやっても行き詰まるんだ。
全く関係ないことやって頭冷やそう」
なんて、風を入れることを覚え、
ちょっと器用になって行く。
もっと大人になると、
全く関係ないことばかり覚えて、
すきま風ぴゅうぴゅう。
あげく、訳わかんなくなって行く。
でも今ね。
実感したのだよ。
ふと思い立った時に、歌える。練習出来る。
ああ、思いっきり練習する時間あるじゃん!
嬉しい。
2月になった。
もう冬は終わりにしよう。
やっと歌いたくなったよ。自然に。
体は正直だ。