昨夜行われた、「第6回 生石地区明日のまちづくりを考える会」が開催され、前半、ボーイスカウトなど地域の中の子ども育成活動の活動状況が報告されました。
そして、その後、同会の今後の方向性として「生石まちづくり協議会」に向け、準備会を立ち上げることになりました。
そのきっかけとなったのが、福山会長の次のような熱い思いが発露されたからではないかと思います。
まず初めに多くの皆さんに、この勉強会にご参加いただきましたことに心からお礼を申し上げます。
ありがとうございました。
さて、ご挨拶というよりも、提案がございます。
この5か月足らずの間、子育て支援・防災・福祉について皆さんと一緒に学んできて、どの分野も様々な課題があることを私自身改めて感じています。
おそらく皆さんの多くの方も同じような思いを持たれたのではないかと思います。
これらの課題の根源には、地域コミュニティの質が変わり、以前に比べて地域の絆が弱まってきたことがあるように思います。
勉強会で気づいた今、生石地区住民の絆を強め、より有益なコミュニティを再構築していくため、団体の枠を超え、団体同士が強く繋がる新たな組織が必要だと感じています。
従来の縦割り行政によって類別・分断された組織に加え、地域全体を包括・代表する組織を作り、みんなで地域づくりをしていくことを提案させていただきます。
ただ、これは「屋上屋を重ねる」ことになっては意味がありません。
むしろ、各種団体のためになる、各種団体が情報を共有することなどにより、今よりも効果や成果がよりよくなる、楽になるなどの必要があります。
ご存知の方も多いかと存じますが、松山市には幸い「まちづくり協議会」という制度があります。
地域の課題について生石地区住民1万9千人の総意としてまとめ、協力して解決していこう。
行政とは対等なパートナーとしてさらに連携を深めながら、「自分たちの地域だから、自分たちでつくっていく。」
当たり前ではあるが、強い信念、志で繋がる「生石地区まちづくり協議会」の発足を念頭に準備会の設立を提案します。
そして、このまちづくり協議会の第一の目標を「埴生山の里山整備」としたいと思います。
それは、大災害時に埴生山は、避難場所として最適と考えられるからです。
地域課題の優先順位は、住民の命を守ることだと考えます。
また、埴生山の整備は、今の子どもたちが失いつつある「ふるさとを愛する心」を取り戻すことにも繋がります。
私たちが子どもの頃、野山を駆け回り、木の実や野草で遊んだ経験を今の子どもたちは残念ながら持っていません。
こうした体験は、子どもたちの情緒を育み、ふるさとを愛する心を育ててくれると信じています。
さらに、埴生山は、富久町をはじめ生石のどこからでも見える山で、春はお花見、夏は虫取り、秋は紅葉と埴生山を通じてふるさとの四季を感じることのできる場所です。
生石の住民共通のシンボルとしてこれ以上ふさわしい場所はないと思います。
まずは、避難路を整備し、高齢者や障がいのある方、小さな子どもがもっと楽に上がれるようにし、次に誰もが平素から利用しやすい山にしていくことを目標にしていきたいと考えます。
二年前の東日本大震災を思う時、高台に立ち帰って来ぬ家族を呆然と待つ少女の姿が目に焼き付いて離れません。
そして、この少女はこれから先、どうやって生きていくのか不安でたまりませんでした。
私たちは、今を生きることも大切ですが、子どもたちの未来への手助けも使命として課せられていると思います。
「埴生山の里山整備」は、たいへん大きなテーマでたくさんの困難も待ち受けているだろうと思います。
しかし、生石地区住民の願いとして着実に進めることが未来への足掛かりとなるだろうと信じます。
みんなで力を合わせて子どもからお年寄りまで、安全や財産を守り、快適な暮らしができるよう頑張っていこうではありませんか。
この勉強会を先に述べた「生石地区まちづくり協議会」準備会へと発展させ、行政に私たちの思いを届ける組織づくりをスタートさせたいと思います。
そして、参加者から意見を求めたところ賛成意見が多数寄せられ、決議されました。
生石地区のまちづくりは、この時点から新たなステージに進みました。