私の職場はとても小さな出先機関です。
ですから窓口としては最大3つが精一杯です。
その理由は、支所長の私と、事務対応スタッフが4人、そして用務員さんの計6人体制で、事務対応スタッフのうち1人は電話対応で控えているため、窓口が3つというのがその理由です。
そして、来月の中旬頃から四月の中頃までその窓口が混み合います。
市民の皆さんが人事異動や進学などで住所移転などのさまざまな手続きが集中するからです。
一昨日、その繁忙期をどうにかしたいから職場内研修をやりたいので残らせて欲しいと申し出がありました。
快諾したのですが、一つだけ尋ねました。
「どういう、方向で話し合うの?」
「お客様を少しでもお待たせしないように、話し合います」
「わかりました、ではお任せします」
といって、私は残らないこととしました。
翌日、話し合いの成果をまとめ報告しますといわれたので待っていると、今朝の朝礼で報告がありました。
内容を見てみると、窓口を4つにするというものでした。
休息時間も半分に短縮し、がんばるというものでした。
その他にもきめ細かくまとめられていました。
かなり、チエを出しあったことが窺えます。
サービスの基本はマンパワーです。
ですから、マンパワーを投下するほどクオリティは向上します。
それは、わかっていました。
大切なことは、これを指示してやらせるか、気づいて率先垂範するかでは、同じ労働力を投下してもクオリティに差が出てきます。
そして、お客様にいかに心地よい窓口をつくりたいかが読み取れました。
内心、うれしさがこみ上げましたが、黙って頷いていました。
すべて任せることにしました。
「支所長が頼りないと部下は育つ」と勝手に思った素敵な朝でした。