過去にこのブログで「演繹(えんえき)法」と「帰納法」について、書いたことがある。
最近は、こういった論理的な思考だけでは足りなくなってきたようだ。
というのも、法則からロジックを重ねて結論を導くのが「演繹」、事例の積み重ねで結論を導くのが「帰納」である。
しかし、社会環境の著しい変化は論理的思考だけでは足りなくなったというのである。
そこで登場したのがアブダクションという非論理的な考え方である。
アブダクションは、いきなりひらめきで仮設を立て、それを検証することで結論付けていくというやり方だ。
このやり方は、演繹でも帰納でもない。
第三の思考法だという。
非論理的であり、悪くいえば根拠のない思いつきに過ぎない。
しかし、根拠にとらわれないからこそ、既存の枠を飛び出す自由な発想ができるというのだ。
もちろん単なる思い付きのままでは、まわりを説得することは難しい。
仮説をデータやロジックで検証して、説得力を持たせることが重要。
後付けでも構わないので理論武装すれば、組織内での企画が通りやすくなる。
データやロジックは、アイデアを出すためではなく、出たアイデアを補強するために活用したほうがいいという。