最近出来た若い友人にM兄弟がいる。
彼らは愛媛県西予市出身で松山の会社に勤めていた。
そして、松山に出てきて感じたことは自分たちが生まれ育った土地の米の旨さだという。
それが時に恋しく、時に懐かしくなっていったというのである。
味覚というのは不思議なもので、幼い時の感覚が(脳のどこかに)ずっとインプットされるようである。
そして、兄弟はずっと話し合い、ふるさとの味の素晴らしさをもっと多くの人に知ってもらおうと考えたのである。
出た答えは、「農業法人」を立ち上げるということだったという。
改めて、自分たちのふるさとの味を食してみると、米だけでなく野菜や果物も上手いことがわかった。
その理由として、地域の人たちが心を一つにして土づくりからやっていることを知る。
さらに、四国カルストから湧き出る水が川となり、滝となり、再び大きな流れとなって、その肥沃な土を育んでいることがわかった。
そして、幼い時に感じた気候の厳しさが、農作物にも試練を与え、たくましく育つことで旨味を増すこともわかったという。
だからこそ、彼らは立ち上がることを決めた。
そして、先週の週末からダイキ美沢店2階の産直市コーナーで米と野菜、栗を売り始めた。
慣れない仕事だが一日中立ったまま競争の激しい米を売り続けた。
自分たちのふるさとの米がどれほど美味しいか、おにぎりにして食べてもらった。
私も覗いてみたが、確かに上手い!
作り手の顔がわかり、作り手の苦労を知る彼らだからこそ、一生懸命に売る。
ふるさとが大好きで、ふるさとを愛する心が、彼らを荒れ狂う大海に押し出した。
でも、彼らのような若者がいるからこそ、この国は明るい。
彼らの活動については、今後も追跡取材をさせていただくこととした...