心とほんとの会話屋さん

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給与・賞与アップだけでモチベーション向上はできない

2013-12-12 22:36:12 | 本のネタ
 新聞で公務員の賞与支給に関する記事を見かけました。
 こんなことが新聞の記事になるのは、なぜなのか?と疑問が湧いてきました。
 なぜ人は、他人がいくらもらっているか?ということが気になるのでしょうね?


 同一企業内の同僚と比較するのは、より会社に貢献したのか/認められているのかを体感したいから。
 会社がより多くの給与を支給するのは、それだけ会社に貢献してくれたと考えるからです。

 では、高給を払いさえすれば、社員全員が永続的に満足するかというと、それはあり得ないのです。
 なぜなら、人間は手に入れたものに対して、感謝し続けることが苦手な動物だからです。
 まぁ、端的に言えば、高給をもらっていることに慣れてしまい、もらって当然と考えるようになるからです。
 こうなると、少しでも減給されると不満が生じることは想像できますよね。

 また、自分の給与が同僚と比較して、少しでも少なければ”どうしてなんだ!”と不満を抱く人が多いでしょう。やっかいなことに、その不満は簡単には消え去らないのです。
 高給をもらった満足は慣れてしまうのに、他人より少ないことへの不満は持続するのです。なんと勝手な生き物なんでしょうね。


 この傾向を冷静に捉えると、給与は、不満要素にこそなれ、継続的な満足要素にはなり得ないことが理解できるでしょう。
 では、どのようにすれば、不満要素を発生させないことができるのでしょう?!
 給与を均一にするというのも一つのアイディアですが、成果を出していると自負している人が不満を抱く可能性大なので、現実的ではないでしょう。
 では、どのように給与に差をつければいいのか?!ということがポイントになってきます。
 大切なのは、何が給与と連動していることなのかがクリアになっていることなのです。
 給与と連動させるものは、企業によって異なりますが、経営理念/事業目的に遡れるものでないとおかしなことになってしまいます。

 稲盛和夫さんが、目に見えない資源(経営理念/経営哲学)を浸透させることが重要だと説いておられたこととつなげると、経営理念に則った行動をすれば、会社で評価される!という仕組みが大切でしょうね。
 さらに、会社として利益が多くなれば、社員への還元を増やすことを検討しないと、同僚同士の不毛な戦いが生じることは自明ですね。

 こう考えると、人事制度を根本から構築するのって、やりがいのある仕事なんですね。人間の心理を理解した上で試行錯誤すると、ほんとに楽しめそうな気がしてきました。


 仕事の根本に向かい合うと、何でも楽しむことができるんでしょうね。
 是非、目の前の仕事を楽しむために、どういう見方をすればいいのか考えてみましょ!