夢のもつれ

なんとなく考えたことを生の全般ともつれさせながら、書いていこうと思います。

ジャパン・レクイエム:Requiem Japonica(29)

2005-09-03 | tale
 それから3週間ほど経った4月半ば頃、仲林から羽部に心配そうな電話がかかってきた。 「おい、時木さんからカネ振り込まれたか?」 「いや」 「あれからもうかなり経つよな。催促しようかな」  宇八は返事しない。 「……あの晩さ、おれ、店の権利書渡しちゃっててさ。おまえは?」 「会社の登記簿だ」 「じゃあ、お互い大変じゃないか。もし……もしもだよ、カネは来ない、権利書は返って来ないってなことになった . . . 本文を読む