夢のもつれ

なんとなく考えたことを生の全般ともつれさせながら、書いていこうと思います。

題詠:北風は歌う

2007-12-31 | poetry
  北風は歌う  あたしは今まで独りで生きてきた。一人で買い物するのも、映画を見るのも、食事をするのもわりと平気だった。でも、あなたと会って街を歩き、展覧会に行き、お酒を飲むようになって、二人で時を過ごすことの楽しさを知った。引き換えに一人の寂しさも知ってしまった。 「ねえ、どっちが似合うと思う?」  片足ずつ履いてみて、振り返りたくなるのを思い止まる。 「あ、そういうことなんだ」  映画館の . . . 本文を読む

題詠:西風の警告

2007-12-30 | poetry
  西風の警告  例えば夜になってからウィーンから北に向かう街道をずっとクルマを走らせる。それは東京から中山道を行くなんてこととは全く違っていて、何もない真っ暗な道をしばらく行くと細い石畳になって町に入り、市役所と教会のあるナトリウム光線に浮かぶ広場(人影は全くなくて、それは日本の田舎を訪れると2時間ほど遅い時間のように感じる人なら、あの感覚をもっと強めたものと言えばわかるかもしれない)をあっと . . . 本文を読む

最近の朝日新聞は熟年雑誌みたい

2007-12-28 | news
朝日新聞の「読者信頼度」が3位に転落(ファクタ) - goo ニュース 政治的な立場を別にして、事実を正確にきちんと伝えるという点では朝日はそんなに悪くないと思う。 偏向してるとは思うけど、まあこっちの批判能力を鍛えてもらってるような気もしないではない。 サウスポーの変化球を流し打つ練習みたいなw。 <以下はノリタンで> ************* なんかいろんなものがあるサイトです。 . . . 本文を読む

このままじゃ来年地獄に落ちるわよって占いが出たの?w

2007-12-27 | news
細木さん「ズバリ言うわよ!」3月終了(日刊スポーツ) - goo ニュース 占いにかこつけて古い常識に沿った説教をたれるっていう番組は昔からあって、それが飽きられてくると世の良識wの批判の的になるというのも繰り返されてきた。 細木数子がそれを懲りないTBSより事前に察知して自ら降板を申し出たとすればいい勘だと思う。 あ、いや占いにそう出たのかもねw。 <以下はノリタンで> ******** . . . 本文を読む

字句いじりじゃ大抵の人はうんざりするね

2007-12-27 | news
日本軍「強制」、復活せず=沖縄戦集団自決で教科書6社の訂正申請承認-文科省 (時事通信) - goo ニュース 軍の「強制」なのか「関与」なのかって問題は昔の「侵略」なのか「進出」なのかって話とそっくり。 要は元になる歴史的事実をどう解釈し、教科書という限られたスペースでどう記述するのかってことだけど、それが検定制度によって政府の「公式見解」の意味合いを持つから、政治的問題になる。 <以下は . . . 本文を読む

題詠:東風の子守唄

2007-12-26 | poetry
  東風の子守唄  都会を歩くのは金曜日の夜の渋谷のような人込みでなくても疲れるものだ。それはたぶん無機質と一言で片付けられるような数学的・力学的に単純な形状と剛体に太古以来の感覚が慣れるまでには人類が進化なり、退化なりをまだ十分果たしていないせいなんだろう。ぼくらは銀行やデパートが建ち並ぶ大通りから1本入った人妻サロンとか台湾マッサージとかサーヴィスの全体像が判然としない店(その看板をぼくらは . . . 本文を読む

題詠:南風が運んだリズム

2007-12-25 | poetry
  南風が運んだリズム  道の両側に広がった田んぼにはもう色づきかけた稲穂が揺れていた。ところどころに見える森よりはこじんまりとした、林よりは鬱蒼とした樹々の群れには鳥居や祠の幻影が見え隠れして、不特定な懐旧の念を誘うのだった。 「なつかしいよね」 「なつかしいね」  彼女がそう応えた際に念頭にあったはずの年代にはぼくはもうこんな風景を見なくなってしまっていたし、たとえ見たとしても(例えばどこか . . . 本文を読む

エルガーの面影

2007-12-20 | music
 12/15にサントリーホールで行われた読売日響の定期演奏会に行って来ました。プログラムは尾高 忠明指揮で、前半がゲルハルト・オピッツのピアノによるマルトゥッチのピアノ協奏曲第2番、後半がエルガーの交響曲第2番です。マルトゥッチですが、いつもの舞台右手奥の私の席からだとピアノの蓋が邪魔になって音がこもってしまい、「あー、こりゃピアノ協奏曲には向いてないな」って思いました。細川俊夫の曲の時は蓋を全 . . . 本文を読む

師走の大阪へ行って来ました

2007-12-18 | diary
ちょっと前になりますが、大阪に1泊で行って来ました。就職するまでずっと生まれ育ったところですが、わりと知らないところってあるもので、そういうところを中心に歩き回りました。 のぞみの中は出張するビジネスマンらしき人がいっぱいで、こちらも格好は同じようなものですが、遠足気分です。この冬は寒いけど、晴天が続きますね。窓から富士山もよく見えました。外歩きは厳しいから太平洋側を列車で旅するのって冬に向 . . . 本文を読む

著作権は誰を守るものなのか?その2

2007-12-16 | news
映画「シェーン」著作権 50年で消滅 昭和28年公開 最高裁が判断(産経新聞) - goo ニュース 著作権が誰のためのものなのかを考えるのにもう一つ、著作権法の隙間をめぐる最高裁判決がうってつけだろうと思う。 それまで映画の場合には著作権が公開後50年だったのが04年に施行された改正法によって70年に延長されたけれど、それが1953年の作品に及ぶかどうかで争われ、最高裁はそれを否定した。 また . . . 本文を読む

著作権は誰を守るものなのか?その1

2007-12-15 | news
ダウンロード違法化は「やむを得ない」文化庁著作権課が見解示す (INTERNET Watch) - goo ニュース 違法にネットにアップロードされた映像や音楽をダウンロードする行為を違法とすべきか否かについて文部科学省の審議会で議論が行われている。 比喩で言えば盗んできたものをそれと知りながら自分のものにしてもいいの?ってことだから結論は違法でいいような気がする。 それが簡単にはそうならないの . . . 本文を読む

2連詩100題vol.7-6~10

2007-12-05 | poetry
今回は下手な詩にさらに下手な写真がつくという念の入ったものになっています。 関係がありそうな・なさそうな、意味がありそうな・なさそうな代物ですが、全部モノクロ写真になったのは偶然です。 066 根回し こうしたいって言うと あちこちでいちゃもんがつく どうしたらいいんでしょうって訊くと 自分のやりたいようにやればいいって言われる 反対はしないけど、賛成もしない 責任は取らないからねと煤けた . . . 本文を読む