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アイヴズ(1874-1954)の本職は保険会社のサラリーマンで、言わば日曜作曲家です。だからと言うわけでもあるのですがw、私は日曜画家のアンリ・ルソーの絵を連想してしまいます。ルソーの作品では熱帯地方を描いた幻想的な絵が有名ですが、この自画像のようなパリを舞台にした絵も独特の変てこな味わいがあります。せこい収賄事件で裁判にかけられたとき、法廷に彼の絵が持ち出されると傍聴席から笑いが起きたといいますが、当然でしょう。だってまだ値札がついてなかったんですからw。……
アイヴズの作品はもうちょっと知的というか、手の込んだものですが、「ニュー・イングランドの3つの場所」とかいくつかの交響曲とかを聴くと、素人のおそろしさと言うか、アカデミックな評価や市場価値を狙わなくていい自由と言うか、いやもう何ともおもしろいものです。アメリカの昔ながらのフォスターとかドヴォルザークふうの音楽に別の旋律や不協和音が乱入してきて、ぐちゃぐちゃになっていく。でもそれが夢のような、記憶のコラージュのような、理外の理とでもいうような刺激的なつながりを持っているのです。
大雑把には(つまりリスナーの側から言うと)20世紀の音楽は、いわゆる後期ロマン派、ヴァーグナー、マーラー以来の骨格を残した音楽と、12音技法のようなふつうの意味でのメロディを放棄したような音楽の二つに分類できると思いますが、人気のあるのはもちろん前者で、ストラヴィンスキー、ショスタコーヴィッチ、シベリウス等々なわけです。そして、前者はいつまで経っても「現代音楽」として敬遠されていて、アイヴズもこちらに入れられている気がしますが、私にはこうした2項対立を超えた(あるいは意識がなかった)存在だったように思えます。
でも、そんな理屈はどうでもいいんです。日曜芸術家の作品はおかしなものなんですから、パリの傍聴人のように笑えばいいんです。わかったような顔なんかしないで。……そう言えば、カフカもしがないサラリーマンだったんですよね。
といえば、カーペンター。まさに名前にふさわしい人です。交響曲1番は綺麗な曲ですよ。でも9番を書いたら最高のジョークだったでしょう。
>ニュー・イングランドの3つの場所
W・シューマンの編曲モノが好きです。
>2項対立を超えた存在
ではJAZZを使ったモノが面白いです。
リーバーマン、シチェドリン、バーンスタイン、ミゴ、色んな人が書いていますね。ラフマニノフも彼なりにパガニーニラプソディに取り入れています。
今度、タワーレコードでも行ってざくざく買ってみます。飲み代にお金が消えちゃう前に。
カーペンターの第9は、のこぎり叩くんでしょう。お~ま~え~は~……って。
ノコギリまで書けないわたしはまだ子供ですね~。
ところで、ぴのこちゃん、なんだか心配なコメント書いていますね。大丈夫かしら。