夢のもつれ

なんとなく考えたことを生の全般ともつれさせながら、書いていこうと思います。

歴史にコメントすると選挙に影響する

2013-05-23 | news
橋下市長が従軍慰安婦問題についてコメントしたせいで(あるいはお蔭で)、参議院選挙に少なからぬ影響を与えるだろう。
維新の会とみんなの党との間で、いくつかの選挙区で互いの候補者を支援することになっていたのがご破算になった。
当然、議席数が複数の選挙区の話だろうから都市部が対象。
まあ、東京(5人)、大阪・神奈川(4人)、埼玉・千葉・愛知(3人)と10の2人区のうちいくつかだろう。

全体として言えばアベノミクスの勢いと民主党の存在感の消失から自民党は31の1人区のほとんどを取ると予想されていた。
公明党だけでなく、維新の会とも協力関係を取りつけて選挙後の憲法改正を現実的なものにしようと安倍政権は考えていただろう。
いや、勝つのはわかってるからこそ、手を緩めず圧勝してしまうために憲法改正論議を持ち出していると言った方がいいのかも。
政治において目的と手段は一体なのだ。

で、橋下市長の発言で漁夫の利を得るのはどの党かということが焦点になる。
もっと選挙が近づけばマスコミやジャーナリストが予測してくれるだろうけど、今の感じで言えば維新の会は関東以北では全くダメだろう。
地盤の関西でも厳しくなったんじゃないか。
それ以上に比例で振るわないかな。
民主、みんなの党あたりが埋めるか。
橋下発言に自民党が静観してる気がするのはそういう微妙な状況があるからだろう。

しかし、みんなの党の渡辺代表が価値観が違うと言って、手を切ったのは政治家としていい勘をしてると思った。
あの発言は歴史認識の話ではなく、軍隊とセックスの話だから。
だから、沖縄の米軍と風俗の話につながってたわけだし、あれだけ撤回するのはみっともない。
橋下市長はテレビタレント的な反射神経のよさで、「言いにくいことをずばっと言ってくれる」、「決断力、実行力がある」と人気があったのだろうが、今回はそれが裏目に出た。
なぜこのタイミングであんな地雷を踏むようなことを言ったのだろう。
閉塞感が充満していた民主党政権下では目立っていたのに、近頃はアベノミクスが好評なんで影が薄くなったのを気に病んでウケをねらったら大コケしたといったところか。
ひな壇芸人みたいな維新の会の顔ぶれを見てると女性票をどれだけ失ったかわかってるのか心配になる。

ああいうタイプの政治家が国際的に通用しないのは猪瀬知事の例を見てもわかる。
イスラムについて言及するのはよほど勉強してからにすべきなのだ。
もっと簡単に言おうか。
賢明な政治家は宗教とセックスの話題は避けるものだ。


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