7/17に池袋の東京芸術劇場で行われた読売日響の定期演奏会に行って来ました。プログラムはパオロ・カリニャーニ指揮で、前半がストラヴィンスキーのサーカス・ポルカとラフマニノフのピアノ協奏曲第2番、後半がストラヴィンスキーの「春の祭典」でした。お目当ては春の祭典だったんですが、ありていに言ってCDで聴き慣れた曲を実演で聴いたっていう以上のものがあったのかどうか疑問です。この曲の命と(私が思っている)ノリのよさがあまり感じられなくて、特に前半の最後近くまでは不意に音楽に隙間が空いて、緊張の糸が切れてしまうような個所が何回かありました。当初予定されたラファエル・フリューベック・デ・ブルゴスが体調不良でカリニャーニに変更になったんですが、まさかこんなポピュラーな曲で指揮者とオケの意思疎通に問題があったとも思えないんですが。リズムもどうも私が理解していた(主に聴いてきたのがマゼールのCDですが)のと違って、ト・タン・ターン・タンというリズムがあったとして、それがタン・タ・ターン・タみたい(違うかなw)に聞こえて、なんだか野暮ったく感じることがありました。まあ、その辺は趣味というか慣れなのかもしれなくて、また聴いてみたいなってことでいいんですが。……良かったところを挙げると木管がとても気持ち良かったです。冒頭のファゴットは危うい感じがありましたけど、あとは森の中から漂う霊気みたいなのがフルートの低音などを中心によく出ていました。
最初のサーカス・ポルカは4分ほどの短い曲ですが、ストラヴィンスキーが好んだと思われる芝居小屋の雰囲気が濃厚な楽しい気楽な曲です。この曲からすると春の祭典は作曲家が鋭敏な知性を傾けて拵えた数学の証明問題のような感じかなって思いました。
さて、知ってる人は知ってると思いますし、知らない人は知らないと思うんですがw、私はラフマニノフとオクラが嫌いです。それはちょっと言い過ぎで、オクラは食べないけど、ラフマニノフは聞きます。でも、なんか似てると思いません? ほら、彼の曲ってねばねばしてて、指に毛が生えてるような感じでしょ?w ねばねばなんかしてないって? そうかなあ。例えば第3楽章で何回か出てくる右手のトリルって、私には全部1回ずつ多いと思いますけど。この曲の中ではこの楽章がいちばんいいかなって聴いてたのに。で、それとは別にどこかラプソディ・イン・ブルーに似てるような気がしました。まあ、私が誰かと誰かが似てるって言っても、賛成してもらえないことが多いんですが。
後先になってますが、独奏は辻井伸行でした。彼のピアノはとても清潔な感じで、チョコレートが溶けたようになっちゃいそうな(好きな人にはそこがいいんでしょうね)第2楽章でも粒立ちのいい音を響かせていました。ただ打鍵がいまいち弱いのか、はったりがきかないのか、しばしばオケの中に埋没してしまうようでした。つまり指に毛が生えてないんですねw(強引だあ)。だもんで、演奏の手柄も責任も全部独り占めしちゃうぞっていう気概が足りないように思いました。
で、この夜、いちばん感動したのは彼がアンコールで弾いたドビュッシーでした。映像(これはイマージュと呼ぶべきですが)第1集の「水に映る影」だというのは帰るときに掲示を見たんでわかったんですが、最初のフレーズを聴いたときから、「あ、(ラフマニノフでも他のロシアの作曲家でもなく)ドビュッシーだ」という意外感とともに、彼が自分が本当に好きな曲を弾いてみせてくれたという共感みたいなものがわいてきました。この人がドビュッシーにどんなイメージを乗せようとしているのか、じっくり聴いてみたいと思わせる演奏でした。
最初のサーカス・ポルカは4分ほどの短い曲ですが、ストラヴィンスキーが好んだと思われる芝居小屋の雰囲気が濃厚な楽しい気楽な曲です。この曲からすると春の祭典は作曲家が鋭敏な知性を傾けて拵えた数学の証明問題のような感じかなって思いました。
さて、知ってる人は知ってると思いますし、知らない人は知らないと思うんですがw、私はラフマニノフとオクラが嫌いです。それはちょっと言い過ぎで、オクラは食べないけど、ラフマニノフは聞きます。でも、なんか似てると思いません? ほら、彼の曲ってねばねばしてて、指に毛が生えてるような感じでしょ?w ねばねばなんかしてないって? そうかなあ。例えば第3楽章で何回か出てくる右手のトリルって、私には全部1回ずつ多いと思いますけど。この曲の中ではこの楽章がいちばんいいかなって聴いてたのに。で、それとは別にどこかラプソディ・イン・ブルーに似てるような気がしました。まあ、私が誰かと誰かが似てるって言っても、賛成してもらえないことが多いんですが。
後先になってますが、独奏は辻井伸行でした。彼のピアノはとても清潔な感じで、チョコレートが溶けたようになっちゃいそうな(好きな人にはそこがいいんでしょうね)第2楽章でも粒立ちのいい音を響かせていました。ただ打鍵がいまいち弱いのか、はったりがきかないのか、しばしばオケの中に埋没してしまうようでした。つまり指に毛が生えてないんですねw(強引だあ)。だもんで、演奏の手柄も責任も全部独り占めしちゃうぞっていう気概が足りないように思いました。
で、この夜、いちばん感動したのは彼がアンコールで弾いたドビュッシーでした。映像(これはイマージュと呼ぶべきですが)第1集の「水に映る影」だというのは帰るときに掲示を見たんでわかったんですが、最初のフレーズを聴いたときから、「あ、(ラフマニノフでも他のロシアの作曲家でもなく)ドビュッシーだ」という意外感とともに、彼が自分が本当に好きな曲を弾いてみせてくれたという共感みたいなものがわいてきました。この人がドビュッシーにどんなイメージを乗せようとしているのか、じっくり聴いてみたいと思わせる演奏でした。
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なんかいろんなものがあるサイトです。
辻井さんは聞いたことないのですが、アンコールでドビュッシー弾く人がラフマニノフ?と思いました。
ちなみに私はドビュッシーは弾いても、ラフマニノフは決して自分からは弾き(弾け?)ません、オクラは好きだけど。
実演の良さが感じられないハルサイってなんだかな~って感じですね。
冗談はさておき辻井さんはオクラっぽさは全然ないし、確かにラフマニノフ向きじゃないって感じです。
ハルサイはどっかでリベンジしたいなって思っています。