夢のもつれ

なんとなく考えたことを生の全般ともつれさせながら、書いていこうと思います。

題詠:駅

2006-05-12 | poetry


   駅

あたしが生まれた町には
駅が一つしかなくて
改札口も一つしかなかった
列車が来るちょっと前まで待合室にいて
おにぎりをくれるおばさんがいたりした

大学を受験したときに東京駅に着いて
いろんなお店があってデパートみたいだと思った
新宿駅で待ち合わせしたときに
自動改札を通る人を眺めて工場みたいだと思った
西口と南口を間違えていて
一日待ってても会えないと笑われた

数えきれないほどの人が行き交うから
無関心で無関係に通り過ぎる
あたしも今はそれが当たり前だと思っている
あのときのおばさんのように
駅で涙を流している女の子を気遣う人はいない



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2 コメント

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つながってますw (夢のもつれ)
2006-05-13 14:05:31
この詩は大都会の孤独みたいなものを描いてますが、逆に深いところでつながってるって感じることもありますね。顔見知りばかりの田舎ではかえってそう思わないでしょう。それは同じ匿名性という特徴から生まれるものなんだろうと思います。



ネットでの関係も希薄なのか、濃厚なのかわからないようなところがありますしねw。
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うん・・・ (いちご)
2006-05-13 01:26:59
なんだかしんみりモードw

でもこの詩はかなり好きです。

私は全く解釈は違いますがを街の明かりを見ながらたまに思います

色々な人たちが生きていて、それぞれの人生があるのだなあと。

無関係でもすれ違うだけの関係でも、

やっぱりどこかでつながっているのかもしれないですよ。私たちのようにw

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