10月14日。 セブ島3日目の朝。 集合時間は9時だというのに、6時前からビーチへ出てみた。 昨日よりは言い馴れた『マーヨン ブンタグ』を連発しながら、桟橋に向かうとプライベートビーチの外側から 『 ? ? ? ? ? 』 と泳ぎながらポン引き青年が声をかけてきた。 しかし、よく韓国の方に間違われるなぁ。
新婚旅行の時も 『タバコの火を貸してもらえますか?』 『あ、いいですよ、どうぞどうぞ』 『韓国人ですか?』 『いえ、信州人です』 ・ ・ ・ 日本語で返事をしているにも関らず、間違われた。
ポン引き兄ちゃんに 『おはようございます!』 と大声で返すと 『すみません、日本人ですか? 私〇〇(忘れた)です。船を持っています。 アイランドホッピング行きませんか、とても安いよ!』 と予想通りポン引きしてきた。 『Hinapon ko(俺は日本人だ)!!』 と答え、予定ビッシリと明日帰国を伝えると、とても寂しそうに泳いでいってしまった。
さて、3日目のイベント。 総勢7名で射撃&シーウォーカー。 (残りの3名はエステで変身、2名はホテルで静養)
ベトナムで射撃をして以来、もう二度と引鉄を引かないと誓ったのだが、日本人向けホットペーパー『セブポット』でたまたま 『次元モデル入荷しました』 のチラシを見つけて以来ず~っと心待ちにしていたのだ。 ちなみにどの銃でも10発1,500ペソ也。
初めて見たS&W M19は思ったほど大きくなかったが、握ってみるとかなり重い。 これが次元大介のコンバットマグナムか! これが映画『ガントレット』で僕の大好きな俳優イーストウッドが演じるベン・ショックリー刑事のコンバットマグナムか!!(ガントレットはステンレスのM66だけど)と思うと鳥肌が立ってきた。
撃鉄を起こし、照準を合わせつつ 『ファイアー』 の指導官の掛声で引鉄を引く。 耳宛をしていても物凄くやかましい。 パーンでな無く『ゴォォォォォン』 と、正に映画の音だ。
腹の底まで響く轟音と共に遥か先のターゲットが ・ ・ ・ 揺れない? 357マグナム弾の反動で、両腕が上に浮いてしまうからか? 撃っても撃っても的が揺れない? 結局10発撃ち尽くした。 やはりターゲットは全く揺れない?? 1発も当たらなかったのかとガッカリしていると、的が引き寄せられてきた。 見ると8発命中していた。 それも結構内側に命中している。 38口径と違いマグナム弾は火薬量が多く威力が高いので、当たっても高速で貫通しターゲットが揺れないそうだ。 物凄い反動だった、確かに。
一番真っ先に撃たされたので、同僚たちの射撃を後ろから眺めていると、耳元を何か熱い物体がかすめた。 同僚が撃っているのは自動式拳銃。 確かベレッタかワルサーだったはず。 良~く見ると発射後のカラ薬莢が景気良く跳んで来ていたのだった。 僕を含め数名が跳んで来る薬莢から逃げ回っていた。
M19を満喫し、射撃場を後にした。 移動の車中、今度こそもう引鉄には指をかけないでおこうと誓った。
ここフィリピンではショッピングセンター内のスポーツショップで、ハンドガンもライフルも許可証さえあれば簡単に入手できるそうだ。 ナイキやアディダスのシューズの横で、何の違和感も無く銃が販売されている。 事実、ほとんどのコンビニや雑貨店の入り口には銃を持った警備員がいて、街中を装甲車が走り回っている。 特に外貨への再両替所はショットガンを持った警備員が目を光らせている。 日本では銃などいらないが、銃が必要な国もあるということか。 身を守る為とは言え、銃が必要な社会というのは、やはり嫌な気がする。
そんな事を考えている内に、セブ ビーチ クラブに到着した。