甘い大気の深い森。
イノチあふれる深い森。
アイトヘイワの深い森。
太陽のような雌花。
寄りそう雄花。
(姫楮)クワ科コウゾ属。落葉低木。
本州から九州、東アジアに分布。
花期、4〜5月。
雌雄同株、異花。夏に熟す果実は食用。
樹高、5mくらいに。
かつて和紙、織物の原料で、名残が各地に見られる。
樹皮のエキスは化粧水に使われる。
コウゾはカジノキとヒメコウゾの雑種とされるも、
中間種もあり、区別しないことが多い。
名の由来、初めに布原料に、後に和紙原料として使われたことから、
神に献じる布、神麻(かみそ)の説が有力。
江戸時代、コウゾ(ヒメコウゾ)茶、クワ、漆は「産業の四本」とされた。
ホタルカズラ
ひかりをモチーフにデザインしたよう。
野にあって、これだけ華やかだと人気が納得。
一般に受ける要素があるこのような絶滅危惧種を、
公園や緑地にもっと植栽したらいいと思う。
現状の管理しやすいパターン化したようすは面白みに欠ける。
(蛍葛)ムラサキ科ムラサキ属。多年草。
日本全土、東アジアに分布。全国で絶滅危惧種やレッドリストに指定。
花径、15~20mmくらい。花期、4~5月ころ。
草丈、20㎝くらい。
名の由来、咲くようすを蛍の光に例えて。
葛は、ツル状に伸びて繁殖し、立ち上がって咲くようすから。
科・属のムラサキ (紫)は、根が紫色の染料であることから。
ラフ ヘッジパセリ
仄暗い森にまたたく、
うつくしいひかりの粒。
果実の、鉤状の刺毛が衣服につきやすいことを
血液や体液を吸う寄生生物であるシラミに例えた悪名、ヤブジラミ。
それよりより果実が大きいから、オヤブジラミと。
とてもひどい名前。センスのかけらもない。
似ていれば何でもいいのではない。
そう感じたからといって、命名していいのではない。
ヒトの暮らしの中に、ヒトとともにある植物たちを呼ぶとき、
どんな情景を思い浮かべるのか、その想像力が試される。
rough hedge parsleyセリ科ヤブジラミ属。越年草。
本州以南、東アジアに分布。
標準悪名 オヤブジラミ(雄薮虱)。
学名Torilis scabra トリリス スカブラ。
英名rough hedgeparsley ラフ ヘッジ パセリ。
花期、5〜7月。花径。2mmくらい。草丈、70㎝くらいに。
アーカイブ
5月下旬。
ヒト科ミンハナホシノヒトミ属ショカ。