テルミンとJAZZ
テルミンやマトリョミンの話。私、こちろうこと相田康一郎のプロフィールは左メニューバーのCATEGORYを。
 



ある都内の公共施設にマトリョミン・アンサンブルニチェボー!の練習場所を確保しに出向いた。
せっかくできたニチェボー!をこれからも継続・発展させるために月1回くらいのペースで練習会をしたい、という思いで場所の確保に精を出している。

5月はある公共施設で「音楽室」を確保できたが、次は6月である。ある程度の広さと、楽器練習可能で、できればピアノつき、などと言う要求を重ねると、いいところは平日の抽選会だったりして、なかなか簡単ではない。

今回は6月の場所を探したのだが、電話で確認したところ、そこには「音楽室」はなく、「洋室」と呼ばれる部屋にピアノが置いてあり、合唱の練習などには使わせているらしい。
実際に出向いて確認したところ、板張りのリッパなお部屋で、壁には多少の防音もあるような作りであり、マトリョミン練習には十分。他の部屋に迷惑がかかることもなさそうである。

さてさて、以下はその施設の受付窓口の係りの方とのやりとりである・・・・・


先方(施設の窓口のおじさん) 「では、この用紙に記入を」「団体名はココに書いてください。」
・・・ニチェボー!・・・・と書いた。

先方 「な、なんですかこの「」これは
 「あー、これですか?これは「ビックリマーク」ですよ。びっくりマーク。」
(教養あふれる私はexclamation markという言葉も知っている《米語では ― point》が、60歳をかなり過ぎていそうなこの窓口の係員のおじさんにやさしく説明したわけである。)

先方 「イヤー、困るなこういう難しいのは。(本当に困った様子)」「この団体名表示のところはこれ()なしにしていいね。」
 「はぁ、まぁいいですけど・・・。じゃあ・・・・」・・・ニチェボー(と書いた)


先方 ・・・・「ん?楽器の練習ですか、管楽器や太鼓なんかじゃないでしょうね。」「うちで許可しているのは弦楽器だけです。」
 「いえいえ、弦楽器じゃないですけど、人の声と同じくらいしか音は出しません。電話でもお話したんですけど、なかなか説明してもわかってもらえないので、今日、その楽器を持ってきているので音出せますよ。見てくださいよ。」(と、マトリョミンを取り出そうとする私)
先方 「(すごくきっぱり)いやいや出さなくていい(むしろ、出されては困るという強い意思を感じる)。この用紙に「弦楽器」と書いてください。」
 「はぁ?」(もう60歳はとっくに超えていそうな窓口のおじさんの顔をじっと見つめる私)
先方 (固まっている)「・・・」
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、ペンを走らせる・・・・・弦楽器・・・と。


「ニチェボー!のみなさん、6月の練習のときはマトリョミンは弦楽器だと思い込んで参加してください。もしくはバイオリンケースに入れて持ってくるとか(入らないか)。
そうだ、Sさん、バイオリンとマトリョミンやろう。

あと、1階掲示板には「」マークのない「ニチェボー」の表示ですが、「!」がない!などと騒ぎ立てないように、お願いします。」


(想像するに、この窓口のおじさんは区役所あたりで長年まじめに働いてこられたお役人が定年退職して、よくいえば、天下りで来られた方ではないだろうか。その仕事の姿勢がそんなことを思い起こさせる。見事なまでの事なかれ主義。しかし、考えてみれば、楽器の本来の姿を追求せずに、「弦楽器」とさせてくれたことは、かえってありがたいことであった。すばらしいお役所仕事であった・・・皮肉ではなく心底そう思ってます。


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