「月日は百代の過客にして行きかふ年も又旅人也」と古人は言う。
江戸川区に生を受け、生きて老いてゆくことは古人の言う所の旅であり、旅人であろう。
私もいつの頃からか江戸川区で人生の大半を過ごしているのに気付くと共に、この地から出ることが日常ではなくなって、江戸川区への想いがつのるようになってきた。
江戸川近辺の富士塚をめぐったのは去年の事、今新しい年を迎え、春霞の空の下、中川の関を越えようとそぞろ神に誘われて心は乱れ、道祖神にも取り憑かれて手舞い足踊る始末。
ヒートテックに袖を通しビアンキのタイヤに空気を入れ、三里にピップエレキバンをすえてみれば、遠く松島が脳裡に浮かぶ。
長旅になることを思って、ブログも長編に備え、松江の自宅に身を寄せて
本日 天気晴朗ナレドモ 浪髙シ
これを発句としてタンスの横に張っておく。
つね