西向きのバルコニーから

私立カームラ博物館付属芸能芸術家研究所の日誌

始まり始まり(大阪モノレール少路駅)

2009年11月28日 13時50分00秒 | ステンショから
 大阪モノレール本線「少路(しょうじ)」駅。

 12年前の秋のことである。

 当時所属していた事務所から言われ、とある地方警察の防犯ビデオのオーディションを受けた。聞けば犯罪の魔の手に襲われる家族の、お父さん役という設定とか。しかし当時の私は、ナレーションやDJ、司会など、声やお喋りの仕事が主で、声のみの言わば声優的な仕事は数多く経験していたものの、いわゆる顔出しの役者仕事の経験は全くなかった。

 事務所も何を思ったのか……? こんなオーディション通る訳ない……、と思いつつ、無駄な労力を惜しみながら、嫌々オーディション会場へ。故に特別な気合も気構えも何も持たず、面接の真最中に携帯電話を鳴らせてしまったりして、製作者に対して何とも失礼な私であったが……。

 オーディション、合格!

 肩に力が入っていなかったのが、逆に功を奏したのか、数日後に撮影本番日を迎えることになった。
 場所は、この時初めて乗った大阪モノレールの少路駅から、徒歩で10分ぐらいの高級住宅。吹き抜けの螺旋階段があって暖炉があって……、そんな家の主の役。
 声の仕事しか知らなかった私は、所作や仕草といった動きが全く思うように出来ず。動きに気を入れると、今度は言葉が出なくなってしまい、アドリブ部分はまるでパントマイムのよう。監督さんから厳しく指摘指導された。


 そういうドタバタな役者スタートをしたのが、この「少路」駅からである。


ヘッドライト・テールライト/中島みゆき



 なんでこの曲やねん……、って?

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