山と自転車

熊本県熊本市在住の「ちよ」です。
ロードバイクの記事をメインで書いています。

雨の波野

2017年10月18日 21時33分00秒 | みんなと走る
この前、ブルべ300㎞に密かにエントリーしていたけど、終始雨だったのでDNSにした。

雨の中勇者5人がスタートされるのを見送る。

このあと、5人それぞれに凄絶なドラマがあったんだろうなぁ。
出られた方、お疲れさまでした。




今日ショップのサイクリングの試走にスタッフさんが行かれるそうなので、一緒に行ってきた。

本当は天気は雨だし寒いので中止かなと思っていたけど、スタッフさんは私の事を雨でも走る女だとずっと前から誤解しているので、今日も雨天決行となった。


小雨が降る中、10時に「なみの高原やすらぎ交流館」をスタート。



気温は13度。
上だけ厚めのカッパを着て、下は膝までのタイツ。
これでちょうど良かった。



ショップのおじさんが作られたサイクリングマップを見ながら走る。

でも早々に迷い込み、そのお陰で「伝説 小池野の池」にたどり着いた。


説明の看板を読むと、恋愛成就の池っぽい。


手を合わせてスタッフさんと自分の幸せをお願いしていたら、看板を声に出して読んでいたスタッフさんが「夜な夜なー、アッハッハ」と笑い出したので、「スタッフさんの無礼な態度をお許しください」と付け加えた…。(´-ω-`)



その後、荻展望所へ向かう。
この石碑から展望所まで4㎞。





荻神社


(展望所からの風景は本番までのお楽しみ)


その後、おじさんの地図を見るけど、どこに行けばいいかわからなくなったので適当に走る。
阿蘇望橋の看板を見かけたので、阿蘇望橋へ。


阿蘇望橋に来たのは初めて。


立派な木造屋根付きの橋だった。


山口県から橋を見に来られていた方と少し話す。



次は「すずらんの自生地」の看板を見かけたのでそちらへ向かう。


スタッフさんにすずらんは今が見頃ですか?と問うがわからないとのこと。
私もわからないので、ひとまず行ってみる。


道を進むと、猫じゃらしみたいなふわふわした草が一面にぶわぁーっと生えていたので、立ち止まる。

「すずらんはこれかな」とスタッフさんが言う。
99%違うと思うけど、スタッフさんの自尊心を傷つけないように、もしかしたら花が落ちてこんな姿になったのかもしれないと返答する。


その先に進んだら、整備された立派な「すずらんの自生地」があった。

やはりさっきの猫じゃらしみたいなのは、すずらんではなかった。
すずらんの見頃は5月中旬~下旬とのことで、今日は見れず残念。

スタッフさんに、自転車で実際走って自分の目で見ると記憶に残りますね、これですずらんの季節が5月ということを覚えましたね、
私も下関にサイクリングに行って、「壇之浦の戦い」を覚えたんですよ、と「壇之浦の戦い」についてスタッフさんに説明する。
多分スタッフさんはウザかっただろう…。


夕方になると雨足が強くなるようなので、その前にゴール。

泥水でたくさん汚れたけど、楽しかった。



車の中で着替えて、お腹が空いたので道の駅波野へご飯を食べに行く。


昼食を食べて、


お土産を買って解散した。



走った距離:35km
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久々のブルベ200kmはDNF

2017年10月02日 18時40分00秒 | ブルベ
たまたま休みだったので、軽い気持ちで申し込んだ某ブルベ200km。
獲得標高が3000m以上あるのはわかっていたけど、それについてはあんまり深く考えてなかった。


前日夜に開催地に移動し、車中泊。
睡眠時間3時間。



ブルべ当日。



出発前に主催者さんより、ブリーフィング。
「このコースを完走できたら、どのブルべ(200km)でも完走できます。それくらい今回のコースは厳しいです。」
「私が試走した時は、寄り道もしましたが13時間以上かかりました。」とのこと。
(200kmの制限時間は13時間半)

えらいもんに申し込んでしまった…。
でも走らずに帰るのは後悔しそうなので、走れるところまで走ってみよう。



天気は晴れ。
参加者は15人くらい。
6:30に出発。

最初は固まって走っていたけど、


気が付いたら、誰もいなくなった…。




前半に貯金を作った方がいいとのアドバイスがあったので、頑張るけど上りばっかり。


今まで脚が攣ったことがなかったけど、太ももが攣り始めた。


「かかし祭り」開催中。




最初のチェックポイントは、スタートからおよそ50㎞。
貯金はたったの15分…。


今までのブルべではチェックポイントに行けば誰かがいたけど、今日は誰もいない。
もうみんなとっくに先に行ってしまった。
孤独を感じていたら、反射ベストを着た方が一人コンビニに入って来られてホッとした。
ホッとしても、お互い貯金は15分…。



第一チェックポイント通過後、標高1067mの紫尾山(しびさん)の頂上まで上る。
紫尾山まで50km、頂上まで行けば走行距離103kmになる。


熊本の鞍岳の標高が1119mなので、あれくらいの上りだと覚悟はしていたけれど、紫尾山は予想以上に過酷だった。


最初9~10%の勾配の坂を8㎞くらい上る。


厳しい上り坂だけど、景色がいいのと川から涼しい風が吹いてくるのがせめてもの救い。





地図を見たら、ラストの2㎞は九十九折りの坂になっていた。
「九十九折り」は勾配を和らげるためにあのようなカーブの多い道になっている。
九十九折りまで頑張れば勾配が少しは緩くなるだろう、と九十九折りへ淡い期待を抱く。


だけど私の予想を裏切り、九十九折り区間に入ると余計に勾配が急になりガーミンに16、17%と表示される。


もう自転車に乗ってられないので、自転車を降りて押しながら進む。



ヘアピンカーブを曲がっても曲がっても急勾配は終わらない。
歩いても歩いても距離は縮まらない。

九十九折りに勝手に淡い期待を抱いて、勝手に裏切られた気持ちになる。



このまま進んでも、もう制限時間に完全に間に合わない。
立ち止まり、景色を眺める。



景色を眺めていると、登山者の夫婦が降りてこられた。
「上まで行こうと思いましたが、ここで下る事にします」と話すと、「それがよか」と。


ここで私のブルベは終了とする。




今日の反省点を思い返しながら来た道を引き返し、ブルベのコース通りに分岐部から山の反対側に下る。


麓に降りて、主催者の方にDNFの連絡を入れる。



脚の攣りも治まったので、後はブルベのコースに準じたり、ショートカットしたりしながら走る。


私が休憩していたら、同じブルベに出られている方と偶然会えた。
「おーい」と手を振ってくれて嬉しかった。



今日はガーミンの調子が悪く、現在地が定まらないので街中で迷走してしまった。

信号停止で隣に停まったバスからわいわい子どもの声が聞こえてきた。
何だろうと見上げたら、バスの窓を開けて中学一年生くらいの男子が口々に私に向かって何か言っている。

「頑張ってください」「最後まで諦めないで」と声援を送ってくれていた。
私は道に迷って焦っていたので、ぎこちない笑顔で頭を下げる。

追い越して行ったそのバスに信号停止で追いつき、また声援をもらう。

途中からZARDの「負けないでもう少し」の合唱が始まったので、ギョッとする。

でも何故かみんな一生懸命応援してくれて、最後はお互い見えなくなるまで手を振ってお別れした。
みんなありがとう。


わかる道に出たら、後は少しでも早く帰ろうと猛ダッシュで自転車を飛ばす。
ラスト40kmはいい走りが出来た。

そして日が沈んでからゴール。
当たり前だけど、誰もいない。


主催者の方に「今着きました」と連絡を入れ、お礼を言う。
「お疲れ様。気を付けて帰ってね」と声をかけてもらう。
電話の向こうに楽しそうな声がかすかに聞こえた。


「これが私の生き様たい」と思いながら自転車を急いで積み込み、翌日休みの予定が仕事になったので熊本に帰った。



色々反省点も多かったけど、楽しいことも多かったし、いい経験が出来た。
自分はつくづく凡人だなぁと思うけど、こうやって人は学んでいくのだとも思った。

走った距離:230㎞
獲得標高:2493m
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