東京都の行政書士うすい法務事務所のブログです。
初回相談は無料
電話で相談する
090-6560-7099
メールで相談する
ご相談
私の姉夫婦のことですが、夫婦は仲が悪く離婚も取り沙汰されています。
義兄は話し合いの場で、私に慰謝料を払えと迫ってきます。
また、金銭的にも困窮しているので、私が本人に代わって携帯を契約し、その代金を支払ってきました。
私としては離婚を避けられたら、との気持ちでおりましたが、やはり離婚するんことになりそうです。
そこで、私に慰謝料を払う義務があるのでしょうか。
支払いを迫るときに怖い思いをしたので、警察が被害届を受理してもらえるのでしょうか。
さらに私が立て替えて支払った携帯代金を返してほしいのですが、可能ですか?
回答
被害届は、告訴状や告発状と異なり警察の捜査員が作成する書類の俗称です。
従いまして、被害届を出す、とか、受理される、という概念は成り立たない類のものです。
そこで、あくまで警察に相談した内容について警察が書面を作成し捜査を開始するかどうか、ということになります。
1.刑事上の問題点
この前提を踏まえて、義理の兄との関係で法的な観点から問題になりそうなところとすれば、
・支払い義務のない親に対して慰謝料という名目で金員を払えと言ってきた点
・携帯の名義を変更した点
かと思いました。
一つ目は、具体的な支払い請求の文言にもよりますが、恐喝罪がもしかしたら成立するか、というところです。
二つ目は、私文書偽造同行使罪や、詐欺罪(246条2項)で、自己が使用した携帯サービスの対価である使用料(通話料など)を不当に免れたという点をどう評価するか、というところです。
なお、他人が使用する目的を隠匿して(隠して)携帯契約を行い、入手したスマホなどを他人に私て利用を認める行為は、犯罪になります。
ただし、義理の家族ですので、犯罪を規定する条文の適用外かもしれません。
2.民事上の問題点
慰謝料を払う義務があるか
一つ目の慰謝料請求は、応じる必要はありません。
ただ、慰謝料の請求を受ける方に財産がなく、慰謝料の支払いがあてにならないようなとき、請求する側は、その親族等に対しても慰謝料を支払うよう要求するのはありがちではあります。
しかし、相続や、集団で行った行為によって損害が生じたなど特段の事情がない限り、慰謝料の請求を受けるのは、慰謝料を払う原因をつくった人だけです。
家族とはいえ、その原因を作ってはいないのであれば、慰謝料を支払う義務を負うことは、既述にあげた例外などを除けば、ありません。
携帯電話の使用料金を支払えといえるか
二つ目の民事上の問題点として、使用した料金の返金を求めることが可能か、です。
民事上、自己の使用にあるスマホなど携帯電話を手渡して利用を認めるというのは使用貸借契約の成否に係ってきます。
義理兄との関係であるわけですから、この使用貸借は黙示で成立している可能性が高いと考えられます。
そこで、この使用貸借が成立することを前提にします。
使用料金の負担は貸主の負担となりますので、返金も認めにくいのではないでしょうか。
もちろん、書面で利用した分の料金を払うなどといった約束を取り交わしていれば、その書面での約束の内容通りの権利義務関係が生じます。
この支払いを約束する書面は、携帯などを渡す際に作成するのが望ましいのですが、今の段階にいたったとしても、作成すれば返金の権利義務関係を生じます。
なお、後日の紛争を回避するためにも、この約束は書面に残しておくと良いかと思います。
仮にスマホ代金は返すと約束しても口約束にとどまるのであれば、後日約束を守らず支払わなかった場合でも義兄に支払いを請求できます。
初回相談無料
スマートフォンやケータイで御覧の方はこちらをお勧め
お電話での相談はこちらをクリック
パソコンやタブレットで御覧の方はこちらをお勧め
事務所情報
東京都町田市鶴川2-19-8
行政書士うすい法務事務所
代表 行政書士 申請取次 磨井崇(うすい たかし)
携帯電話:090-6560-7099
メール:usuitks1967@gmail.con メールアドレスの最後のnをmに書き換えください。スパム対策です。
サイト:http://gyouseishoshi.main.jp/
Facebook: https://www.facebook.com/takashi.usui.71
Line id:usuitks
Wechat ID:usuitks0239
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます