Aonsiwate Blog

フライロッド・漆器製作と岩手のくらし覚書

原因を調べる

2019-09-10 10:44:13 | 漆と漆器

現在試験中の朱漆を塗り磨いた釣竿。川で実際に使ってテストします。

 

 

太陽光の具合できれいな色がでたり、とても良い色という印象

 

 

 

 

使用半月ほどで、ジョイント部分に「漆塗膜の浮き」(水泡・ブリスター)が発生。

 

 

縦に伸びる珍しい現象。原因を考える。

 

まずは、「他の部分に発生しないか調べる」「それ以上大きくならないか調べる」ため、

気にしつつも二週間使い続ける。

 

 

他に発生する箇所なし。大きくなる傾向もなし。

水が入りこんでしまったならば、膨張収縮を繰り返し水泡は大きくなる。この線はない。

 

竿を塗る前の脱脂に問題があれば5回重ね塗りしたどのタイミングか調べねばならない。

 

少しずつ漆を剥がしていくと、一番最初に塗った黒漆が硬化しきっていない。

実はこのロッドのジョイントを製作当初は拭漆で作る予定でいたのですが、「朱漆で塗った場合のジョイントの固着度合い」を調べたくて、

途中からジョイント部分も塗装したという経緯がありました。

最初のジョイントと竿本体の塗りわけ段階でマスキングテープでマスキングしていたのですが、

このテープの糊(不乾性の粘着成分?)が少し残っていて、これを刷毛で伸ばしてしまったようです。なので縦に長い。

マスキングテープの糊と漆は相性が悪く、はじいたり、乾かなくなるといった症状がでます。

 

 

削り取って部分的に塗装して、試験は続行。並行して再度同仕上の竿を新規製作し、これも試験をしています。