茶褐色が特徴的な「弁柄(ベンガラ)漆」
染料としてつかわれる弁柄(酸化鉄)と漆を混ぜたもの
隠蔽性が高く、普通だと「透ける」性質の漆が、透けない塗料になります。
朱で仕上げる時の下塗りや、溜めの下塗りとしても使います。
私は最近は黒の下塗りにも使うようになりました。5回の下塗りのうち3回、弁柄漆で塗っています。
隠蔽性が高いので、フライロッドに塗っても面白いです。薄塗りで、しっかりとした着色が可能です。
上画像、磨き上げると、赤に近いブラウンになります。
味わいのあるロッドになるのですが、塗るタイミング・ロットによって微妙に色が変わってしまいますので、
量産には向かない印象です。
上画像、渓流でたまに見かける酸化鉄。
昔の人は、これを採取して焼いて弁柄を作っていたようです。
人体にも、自然にも害のない染料と言われています。