2022年10月12日(水)
今日は、昨日のエッセイサークルに出したエッセイを・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「宅配トラブル後日談」
八月の暑さを避け居間に籠っていた昼頃、管理人さんからインターフォンで連絡が来た。
「ウィステさん宛ての荷物を預かっています」
管理人さんが預かるとは、珍しいことだが、
「最近、宅配ボックスがいっぱいになって、ご不便をおかけすることがありますので、
不在連絡票が入っていたら、すみやかに取り出してください」
という張り紙が1階ホールにあったから、それかと、取りに行くと、渡された荷物は、
意外なことに、アマゾンからの体重計だった。
「他所の階の部屋に間違って配達されたみたいです」
と、言うけれど、私がアマゾンに体重計を頼んだのは、1年も前のことだ。その時、
待っても待っても配達されないというトラブルがあった。そこで注文履歴を調べると、なんと、
「配達完了」になっていたので、アマゾンの配送センターに連絡し、
「こちらは、確かに受け取っていない」
と主張すると、すぐ代替品を送ってくれ、その件は解決した筈だった。
私は、もう一年も、毎朝、それを使っている。
何故、一年もたって、又、送って来たのだろう?
そう事情を話すと、管理人さんは、
「じゃあ、こっちも貰っちゃえば?」と、気楽だ。
いや、私は、この体重計の料金まで払うはめになるのかもと不安なのだが。
部屋に戻り、「とにかく、又、アマゾンに連絡だ」と、配送センターに電話し、
その商品に付いていた数字を読み上げると、なんとこの品物こそ一年前に送ったはずの
最初の商品だと言うではないか。
その他所の階の方の住所は、私の住所と似ているので、配達業者が間違って、そちらに
配達したとして、どうして、一年間も配達してもらった心当たりの無い他人宛ての荷物を
手元に置いておいたのだろう?
そして、何故、一年たって、管理人さんに渡そうと思ったのか?
私の疑問には答えず、配送センターの係員は、
「その品物は返品ですか?」と、聞いてくるのみだった。
配送センター側の関心は、そこなのだ。そして、「はい」と言うと、返品手続きは、
すぐに済み、明日、荷物の引き取りに業者が来ることになると、手続きは、さくさくと進んだ。
勿論、この体重計の分の料金は払わないで良いそうだ。
だが、もやもやは残る。相手の方と同じ階に、ラウンドダンスのお仲間のAさんがいるので、
彼女に電話して、件の部屋は空き室になっているのかと聞いてみた。空き室の管理に来た人が
荷物を発見したので、こんなに遅くなったのかと思ったが、ご夫婦が住んでいると言う。
その方たちとは、もう三十年以上前からの知り合いで、ごく常識的な感じの良いご夫婦だそう。
Aさんも、「一年も他人宛ての荷物を保管していたこと」にびっくりしていた。だが、二人で、
あれこれ話し合ううちに、私は、ふっと別の可能性に気付いた。
それは、配送業者が、当時、荷物を紛失し、最近、未配達のこの商品を発見、それで、
相手の方のドアの前に置き配し、その方が、すぐ管理人さんに届けた……と。
Aさんも、最近、親戚に送った品物が何かのミスで相手方になかなか届かなかったことが
あったので、
「それよ、それよ。そうだったのよ」
と、賛成してくれた。
そして、私としては、Aさんの知り合いの方を変に疑わないで済むこの考えが浮かんで、
ほっとしたのだった。
翌日来た、郵便局の配達の人は、
「これが、アマゾンさんの返送品ですね」
と、ごく事務的に受け取って、去って行った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
エッセイのみなさんの感想は、
「ウィステさんの推理に納得で、ウィステさんのもやもやが晴れて、良かった。」
とか、
「本当の所は、分からないんだけれど、そんな風に考えて、もやもやを晴らすのが
面白かった」
といった、ウィステの「もやもやが晴れた」点に関心が集まりました。
確かに、そこが心の平安に大事な点でしたものね。(^^)
今日は、昨日のエッセイサークルに出したエッセイを・・・
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「宅配トラブル後日談」
八月の暑さを避け居間に籠っていた昼頃、管理人さんからインターフォンで連絡が来た。
「ウィステさん宛ての荷物を預かっています」
管理人さんが預かるとは、珍しいことだが、
「最近、宅配ボックスがいっぱいになって、ご不便をおかけすることがありますので、
不在連絡票が入っていたら、すみやかに取り出してください」
という張り紙が1階ホールにあったから、それかと、取りに行くと、渡された荷物は、
意外なことに、アマゾンからの体重計だった。
「他所の階の部屋に間違って配達されたみたいです」
と、言うけれど、私がアマゾンに体重計を頼んだのは、1年も前のことだ。その時、
待っても待っても配達されないというトラブルがあった。そこで注文履歴を調べると、なんと、
「配達完了」になっていたので、アマゾンの配送センターに連絡し、
「こちらは、確かに受け取っていない」
と主張すると、すぐ代替品を送ってくれ、その件は解決した筈だった。
私は、もう一年も、毎朝、それを使っている。
何故、一年もたって、又、送って来たのだろう?
そう事情を話すと、管理人さんは、
「じゃあ、こっちも貰っちゃえば?」と、気楽だ。
いや、私は、この体重計の料金まで払うはめになるのかもと不安なのだが。
部屋に戻り、「とにかく、又、アマゾンに連絡だ」と、配送センターに電話し、
その商品に付いていた数字を読み上げると、なんとこの品物こそ一年前に送ったはずの
最初の商品だと言うではないか。
その他所の階の方の住所は、私の住所と似ているので、配達業者が間違って、そちらに
配達したとして、どうして、一年間も配達してもらった心当たりの無い他人宛ての荷物を
手元に置いておいたのだろう?
そして、何故、一年たって、管理人さんに渡そうと思ったのか?
私の疑問には答えず、配送センターの係員は、
「その品物は返品ですか?」と、聞いてくるのみだった。
配送センター側の関心は、そこなのだ。そして、「はい」と言うと、返品手続きは、
すぐに済み、明日、荷物の引き取りに業者が来ることになると、手続きは、さくさくと進んだ。
勿論、この体重計の分の料金は払わないで良いそうだ。
だが、もやもやは残る。相手の方と同じ階に、ラウンドダンスのお仲間のAさんがいるので、
彼女に電話して、件の部屋は空き室になっているのかと聞いてみた。空き室の管理に来た人が
荷物を発見したので、こんなに遅くなったのかと思ったが、ご夫婦が住んでいると言う。
その方たちとは、もう三十年以上前からの知り合いで、ごく常識的な感じの良いご夫婦だそう。
Aさんも、「一年も他人宛ての荷物を保管していたこと」にびっくりしていた。だが、二人で、
あれこれ話し合ううちに、私は、ふっと別の可能性に気付いた。
それは、配送業者が、当時、荷物を紛失し、最近、未配達のこの商品を発見、それで、
相手の方のドアの前に置き配し、その方が、すぐ管理人さんに届けた……と。
Aさんも、最近、親戚に送った品物が何かのミスで相手方になかなか届かなかったことが
あったので、
「それよ、それよ。そうだったのよ」
と、賛成してくれた。
そして、私としては、Aさんの知り合いの方を変に疑わないで済むこの考えが浮かんで、
ほっとしたのだった。
翌日来た、郵便局の配達の人は、
「これが、アマゾンさんの返送品ですね」
と、ごく事務的に受け取って、去って行った。
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エッセイのみなさんの感想は、
「ウィステさんの推理に納得で、ウィステさんのもやもやが晴れて、良かった。」
とか、
「本当の所は、分からないんだけれど、そんな風に考えて、もやもやを晴らすのが
面白かった」
といった、ウィステの「もやもやが晴れた」点に関心が集まりました。
確かに、そこが心の平安に大事な点でしたものね。(^^)