ほんわか亭日記

ダンスとエッセイが好きな主婦のおしゃべり横町です♪

「テレビからの声」

2023-12-03 | エッセイ
2023年12月3日(日)

ウィステは、家にいると、ついテレビを点けてしまうんだ。
それで、今日は、そのことのエッセイを・・。

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「テレビからの声」

 朝、起きるとすぐテレビを点けるのが、習慣となっている。
「おはようございます。」
「ニュースの時間です。」
「今日のお天気は……。」
リビングに、アナウンサーや出演者の若々しい声があふれると、私の一日の始まりだ。
一人暮らし歴もそろそろ二十年を越すが、その前からの習慣なのだった。
退職した夫と、ゆっくり朝ごはんを食べながら、なんとなくテレビのワイドショーを流し、
興味を引かれた話題を夫と話しあったりした。そんな夫婦の会話のとっかかりと
なってくれたテレビからの声は、一人暮らしとなってからは、私と社会を繋げてくれるように
思え、部屋の適度の騒がしさに、かえって心が落ち着くのだ。
 芸能人がくっついたり離れたりというニュースには興味は持てないが、
「物価があがりました。」
「高齢者の運転する車がコンビニに突っ込みました。」
「高齢者が詐欺にあいました。」
そんな、身近に危機感を感じる出来事などは、しっかり聞く。
時には、ウクライナのニュースに、友人たちと、
「プーチンが!」
と、侵略を口々に非難し、あるいは、
「還付金と言われたら、詐欺だからね。」
と、注意をしあったりした。特に、この三年ほどのコロナ関連の報道は、
コロナに罹らないよう情報は大事だと、身構えるように聞き、怖れを振り払うように
おしゃべりを繰り広げた。
テレビは、その会話の大事なソースなのだ。
 友人の中には、
「テレビ?ほとんど点けないわ。普段は、ラジオなんかでクラシックを聞いているわ。」
と言う人もいて、そちらのほうが上品そうだけれど、ラジオを聞きなれていないので、
今一つ、やってみようという気になれない。それどころか、家にいる間は、
朝から晩までテレビを点けている私は、テレビ中毒というのだろうが、直す必要も
感じてはいないのだ。
この九月末に、腸炎で急に六日間、入院した時も、絶食と点滴治療のみで、痛みも無く、
退屈しがちだったので、毎日、テレビカードを使い、ずっとテレビをかけっぱなしにしては、
ワイドショーの事件の話などで時間をつぶせたのだった。六人部屋ということで、
もちろんイヤフォンを付けた。
ただ、大きな音で周りへの気遣いをしなくて済んだとはいえ、何時間もイヤフォンを
耳に入れ続けているのは、うっとうしかった。
 実は、これまでも、私のマンションに娘や孫たちが泊まりに来て、帰ると、リビングのテレビの音が
物凄く小さくなっているのに驚く。すぐ、私が快適に聞こえる元の音量に戻すのだが、
私の耳が遠くなっている証を突き付けられるようだ。
二十年以上前になるが、一軒家に住んでいた頃、隣の家に私の両親が住んでいたのだが、
両親の家に行くと、リビングに響くテレビの大音量に、耳を塞ぎたいほど困ったものだ。
(これでは、父と同じ家には住めない。)
と、つくづく思った。今では、もし、将来子供と暮らすことにでもなったら、こんな大音量では、
私が、子供家族に迷惑をかけてしまう。
それとも、そんな未来があるとしたら、イヤフォンかな。
でも、一日中、イヤフォンをつけてはいられないと、今回の入院でよく分かった。
(やはり、テレビの音を気楽に大きくしての一人暮らしが、私の進む道だろう。)
退院してすぐ、十月初めに、テレビから、
「藤井聡太八冠が、竜王戦第一局の対局に勝ちました。」
と、彼の活躍のニュースが流れ、私は、いそいそとテレビの前に行き、晴れがましい
私の「押し」の姿を熱心に見つめる。
そのテレビの映像と声は、私の心を温かく広げてくれるのだった。
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今日は、日曜日のダンスの自主練会から帰ったら、テレビのビデオで、また、
「キンタロー。・ロペス」たちのダンスの録画を見ては、ワクワクしましたよ。(^^)

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